物件情報
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所在地: 長野県諏訪市高島1丁目
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最寄駅: JR中央線「上諏訪」駅 1.5km
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価格: 1,900万円
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専有面積: 107.27㎡(1階)+39.33㎡(2階)=合計146.6㎡
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間取り: 5LDK
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築年: 1978年8月(築47年)
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特徴: 二世帯住宅、民泊、事業用など多用途利用可、広々とした敷地(330㎡超)、車庫付き、売主直販
URL: https://jmty.jp/nagano/est-buy/article-1jgczo
民泊適正評価
この物件を民泊運営の観点から評価すると、いくつかの明確なメリットとデメリットが見えてきます。
【メリット】
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広さと間取り: 5LDK、合計146㎡超という広さは、大人数の宿泊に対応可能です。ファミリー層や友人グループ、会社の研修旅行など、幅広いゲストのニーズに応えられ、高い宿泊単価を設定しやすいでしょう。
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価格: 1,900万円という価格は、長野県内の中古戸建としては手頃であり、民泊事業の初期投資として検討しやすい金額です。賃貸ではなく所有権となるため、将来的な資産価値も期待できます。
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立地: JR「上諏訪」駅から1.5kmと少し距離はありますが、諏訪市役所や諏訪湖に近く、観光の拠点としては非常に良い場所です。諏訪大社や周辺の観光スポットへのアクセスも良好で、車を利用するゲストにとっては大きなメリットとなります。
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多用途利用: 民泊だけでなく、二世帯住宅や事業用としても利用できるため、将来的なライフプランに合わせて物件の用途を変更できる柔軟性があります。
【デメリット】
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築年数と物件の状態: 築47年という古さは、最大の懸念点です。水回り、屋根、外壁など、大規模なリフォームや修繕が必要となる可能性があります。また、「現況有姿引渡し」「瑕疵責任免責」という条件が付いているため、購入後に予期せぬ欠陥が見つかった場合でも、売主には責任を問えません。
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初期投資: 物件価格に加えて、大規模なリフォーム費用がかかる可能性があります。内装、家具、家電、リネン類など、開業に必要な備品をすべて揃えるための初期投資も考慮に入れる必要があります。
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駅からの距離: 駅まで徒歩では少し遠いため、電車を利用するゲストにとっては不便に感じるかもしれません。集客ターゲットを「車で来るゲスト」に絞る必要があります。
契約前に確認するポイント
この物件で民泊運営を検討する際は、以下の点を事前に確認しておきましょう。
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建物診断(ホームインスペクション): 専門の業者に依頼し、建物の状態を詳細にチェックしてもらいましょう。特に築年数の古い物件では、シロアリ被害や雨漏り、耐震性などを確認することが不可欠です。
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リフォーム費用の見積もり: 建物診断の結果に基づき、水回りや内装、耐震補強など、民泊運営に必要なリフォームにかかる費用を複数の業者から見積もりを取りましょう。
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民泊許可の条件確認: 諏訪市が定める民泊の条例や規制を確認し、この物件が民泊運営の基準を満たしているか、どのような条件をクリアする必要があるかを事前に確認してください。
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地積の持分: 地積が「330.45㎡ 持分 1/1」「56.08㎡ 持分 3/1」と記載されているため、この権利関係について司法書士などの専門家を交えて確認することをおすすめします。
周辺地域の平均稼働率と想定年間収益
周辺地域の平均稼働率
諏訪市は観光地としての魅力がありますが、この物件は駅から離れているため、宿泊客の需要は限定的になる可能性があります。そのため、**平均稼働率は40%〜50%**と保守的に見積もるのが現実的でしょう。ただし、諏訪湖の花火大会やマラソン大会など、特定のイベント開催時には需要が急増します。そうした繁忙期に宿泊単価を大幅に引き上げることで、年間平均稼働率を押し上げることも十分に可能です。
運営した場合の想定年間収益
仮に、宿泊単価を1泊あたり25,000円、平均稼働率を45%と設定して試算します。
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年間売上: 25,000円 × 365日 × 45% = 4,106,250円
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年間運営費用:
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光熱費、通信費など: 約30,000円/月 × 12ヶ月 = 360,000円
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清掃費: 1回あたり10,000円 × 年間稼働日数(365日 × 45%)= 1,642,500円
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その他費用(アメニティ、修繕積立金など):年間500,000円
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合計: 2,502,500円
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想定年間利益: 4,106,250円(年間売上) - 2,502,500円(年間運営費用) = 1,603,750円
この試算はあくまで目安です。物件価格の1,900万円は、金融機関からの融資で賄う場合、月々の返済額が別途発生します。また、リフォーム費用も考慮に入れる必要があります。
想定利益を改善するためのアイデア
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ターゲットを明確化: 諏訪湖畔という立地を活かし、釣りやレジャーを楽しむゲスト向けに特化するのも良いでしょう。釣り道具のレンタルサービスを提供したり、近隣のレジャー情報を提供することで、集客力を高められます。
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体験型民泊: 諏訪市は温泉地としても有名です。近隣の温泉施設の割引チケットをサービスで提供したり、地元食材を使った料理体験を提供したりすることで、付加価値を高めることができます。
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修繕費用を先行投資: 古い物件であることを逆手に取り、内装をレトロモダンな雰囲気にリノベーションしたり、水回りを最新の設備に交換することで、ゲスト満足度を高め、高単価での宿泊を実現できます。
この物件は、広さと価格という大きな魅力がある一方で、築年数や瑕疵責任免責という課題を抱えています。これらのデメリットを理解し、入念な事前調査と計画を立てることで、民泊運営を成功させることは十分に可能です。