物件情報
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物件名: 里山の古民家
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価格: 100万円
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場所: 広島県府中市栗柄町274
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特徴:
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里山の高台に位置し、眺望が良い。
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「日本昔ばなしの様な雰囲気」。
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表庭、裏庭が広い。
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離れた場所に800坪の山林も付いてくる。
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ハザードマップは安全地帯。
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アクセス:
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JR福塩線「下川辺駅」
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物件掲載URL:
民泊適正評価
良い点(メリット)
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圧倒的な価格と初期投資の安さ: 価格が100万円と非常に安価なため、初期投資を大幅に抑えることができます。リフォーム費用がかかったとしても、トータルでのコストは一般的な物件に比べて抑えられます。
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唯一無二の雰囲気: 「日本昔ばなし」のような雰囲気や里山の高台からの絶景は、他の民泊施設にはない大きな魅力です。非日常的な体験を求めるゲストにとって、強力な集客の武器となります。
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広大な敷地: 広い庭と800坪の山林が付いてくるため、アウトドアアクティビティやグランピングなど、ユニークな体験型プランを提供できます。
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ハザードマップ上の安全性: ハザードマップで安全地帯とされているため、自然災害のリスクが比較的低い点は、運営者にとってもゲストにとっても安心材料となります。
悪い点(デメリット)
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リフォーム費用の不透明さ: 価格が安い分、リフォームにどの程度の費用がかかるか不明確です。建物の状態によっては、想定以上の修繕費がかかり、結果的に採算が合わなくなる可能性もあります。
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立地による集客の難しさ: 里山という立地のため、車がないとアクセスが非常に不便です。公共交通機関が限られているため、集客のターゲットが限られる可能性があります。
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周辺施設の少なさ: コンビニやスーパー、飲食店が近くにない場合、ゲストは自炊するか、事前に買い出しをする必要があります。この点が不便に感じられるかもしれません。
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司法書士費用: 物件価格の他に、手続き費用として約7万円が必要となるため、これも初期費用として考慮しなければなりません。
契約前に確認するポイント
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リフォーム費用の見積もり: 必ず複数の業者に建物の状態を見てもらい、正確なリフォーム費用を算出してもらいましょう。特に築年数が不明なため、水回りや電気系統など、見えない部分の劣化に注意が必要です。
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法的な要件の確認: 民泊新法(住宅宿泊事業法)に基づき、物件が民泊運営の要件を満たしているか、また自治体の条例に違反しないかを確認してください。里山にあるため、消防法などの規制が都市部とは異なる可能性もあります。
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周辺環境の調査: 最寄りの駅やバス停、観光地や飲食店までの距離を実際に歩いて確認しましょう。車でのアクセスを想定する場合、駐車スペースの確保も重要です。
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物件の歴史的背景と状態: 古民家であるため、建物の歴史的価値や、修繕できない箇所がないか、不動産会社と詳細に確認することが重要です。
周辺地域の平均稼働率
広島県府中市は、福山や尾道といった主要観光地から離れているため、民泊の需要は限定的と考えられます。この物件の場合、地域の平均稼働率をそのまま当てはめるのは危険です。一般的な観光客をターゲットにするのではなく、古民家での体験や非日常を求めるニッチな層に焦点を当てた集客戦略が不可欠となります。
運営した場合の想定年間利益
この物件は、リフォーム費用によって初期投資額が大きく変動するため、正確な年間利益を算出するのは難しいです。しかし、仮にリフォームに200万円かかったと仮定し、宿泊料金を1泊2万円と設定した場合のシミュレーションをしてみましょう。
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初期費用: 物件価格(100万円) + 司法書士費用(7万円) + リフォーム費用(200万円) = 307万円
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運営費用(年間): 光熱費、消耗品、清掃費、リスティング手数料、固定資産税など = 約60万円
もし稼働率が年間20%(73日)だった場合:
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年間売上: 73日 × 2万円 = 146万円
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年間利益: 146万円 - 60万円 = 86万円
この利益から初期費用を回収するには、307万円 ÷ 86万円 = 約3.5年かかります。
しかし、これはあくまで理想的なシミュレーションです。立地やアクセスの不便さから、稼働率が10%程度に留まる可能性も考慮しなければなりません。稼働率が低いと、年間売上が73万円となり、運営費用とトントン、または赤字になることも十分に考えられます。
想定利益が低い場合の改善アイデア
想定利益が低い場合でも、以下のアイデアを実践することで改善の余地はあります。
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ターゲット層の明確化: 里山の古民家という特性を活かし、週末だけ非日常を体験したい都市部の家族や、自然の中でワーケーションをしたいビジネスパーソンに特化します。
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体験型プランの導入: 広大な庭や山林を活かし、キャンプや焚き火、野菜収穫、山菜採り、星空観察会など、アウトドア体験を宿泊プランに組み込みます。
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多用途運営: 民泊として利用しない期間は、撮影スタジオやイベントスペース、ワークショップ会場として時間貸しすることも可能です。
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地域との連携: 地元の農家や飲食店と連携し、特産品を販売したり、郷土料理体験を提供したりすることで、ゲストに特別な価値を提供します。
このように、デメリットをただ放置するのではなく、それを逆手に取った戦略を練ることで、この物件の可能性を最大限に引き出すことができるでしょう。