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【別府・鉄輪温泉】民泊可・旅館業登録済|高利益も赤字リスクも高い一棟貸し譲渡案件を辛口評価

物件情報

  • 物件名:別府・鉄輪温泉 一棟貸し宿泊施設(旅館業登録済)

  • 所在地:大分県別府市鉄輪温泉エリア

  • 譲渡価格:350万円

  • 賃料:月額80,000円

  • 構造:戸建て2階建

  • 備品:家具・家電付き(ベッド、備品一式)

  • 販売ページTranbi掲載ページ


民泊適正評価

 

項目 評価
立地 ★★★★☆(別府・鉄輪温泉徒歩5分は強い)
家賃 ★★★★☆(月8万円は割安)
建物状況 ★★★☆☆(即営業可能だが築年数不明)
競合状況 ★★☆☆☆(周辺に一棟貸し多数、競争激化エリア)
初期費用 ★★☆☆☆(譲渡金350万円は安くはない)
収益性 ★★★☆☆(運営次第で黒字化可能だが努力必須)

総合評価:★3.0/5

立地・コストは魅力だが、既存集客実績が無く、収益化までの道のりは甘くない。


契約前に確認するポイント

  • 建物の築年数・耐震性の確認(記載なし)

  • 家賃改定の可能性(個人オーナーの場合、更新時に家賃が上がるリスクあり)

  • 旅館業登録の正式な引継ぎ方法

  • 過去の宿泊履歴・レビューの有無(ほぼ販売実績なしと推測)

  • 競合物件の稼働率・料金を必ず調査

  • OTA(Airbnb、Booking.comなど)の掲載状況、写真、レビュー引継ぎの可否


周辺地域の平均稼働率

 

別府市全体の民泊・一棟貸しの平均稼働率は40〜50%程度ですが、鉄輪温泉のような競争エリアでは稼働率が30〜35%程度に落ち込むケースも多いです。宿泊単価は確かに高め(1泊40,000〜50,000円)が可能ですが、周辺の老舗旅館や設備の整ったホテルと真っ向勝負になるため、ブランディングとリピート顧客の獲得が必須です。

 


運営した場合の想定年間利益

 

【前提条件】

  • 平均宿泊単価:40,000円/泊

  • 平均稼働率:35%(地域平均よりやや低めで計算)

  • 月間宿泊数:約10泊

【月間売上】
40,000円 × 10泊 = 400,000円

【月間経費】

  • 家賃:80,000円

  • 清掃費:約100,000円(10回×10,000円)

  • OTA手数料:約40,000円(売上の10%)

  • 水道光熱費:約30,000円

  • その他消耗品・Wi-Fi:約10,000円

【月間利益】
400,000円 - 80,000円 - 100,000円 - 40,000円 - 30,000円 - 10,000円 = 月間利益 約140,000円

【年間利益】
約1,680,000円

 

※ただし、月に5泊しか稼働しない場合はほぼトントン、3泊以下だと赤字転落。


総評

 

✅ メリット

  • 鉄輪温泉徒歩5分は間違いなく観光客に魅力的

  • 旅館業登録済みで365日営業可能(民泊新法の年間180日制限なし)

  • 家賃が低く利益率は高め

  • 家具・家電付きで即営業開始できる

❌ デメリット

  • 譲渡価格350万円は、ほぼ実績ゼロ物件としてはやや割高

  • 現オーナーは「住むことが優先」で集客実績ほぼなし → ゼロからマーケティング構築が必要

  • 鉄輪温泉は一棟貸しの激戦区 → 競合との差別化が難しい

  • 清掃費1回1万円と高く、低稼働月は即赤字化

  • OTAでの販売経験が少ないため、写真・運営ノウハウの整備が必須


結論:民泊経験者向けの物件

 

この物件は**「ゼロから集客・運営を構築できる民泊経験者」にとってはチャレンジしがいのある案件**です。一方、民泊初心者が飛びつくにはかなりリスクが高く、清掃管理やレビュー獲得が上手くいかないと簡単に赤字に転落します。

鉄輪温泉という一等地を活かすには「施設ブランディング」「OTA運用のスキル」「現地の業者連携(清掃・管理会社)」が欠かせません。

もしあなたがすぐに利益が欲しい場合や、民泊運営未経験の場合は手を出さない方が無難です。
ある程度経験を積んだ上で再検討することをおすすめします。