1. 物件概要(スペックデータ)
-
所在地: 福岡県大牟田市馬場町
-
交通: JR鹿児島本線「大牟田」駅 車6分(※レンタカー・マイカー必須)
-
賃料: 50,000円(事業用・民泊時は税込55,000円。10年後の譲渡希望時は+10,000円)
-
初期費用: 本当に0円(敷金・礼金・仲介手数料・初月家賃・保証会社費用すべて大家負担で0円。※ただし借家人賠償保険加入は必須)
-
構造: 木造 1階建 / 2LDK(102.78㎡)
-
築年月: 1952年(築74年 / 平成10年に増築履歴あり)
-
特筆事項: 民泊・旅館業・カフェ可、転貸OK、DIYやり放題、現状渡し(不具合の修理は大家負担なし)、10年後に土地建物を1円で譲渡可能。
2. 住宅宿泊事業法(新法)による現実的な収支(年間100日稼働想定)
大牟田市のリアルな需要(三池炭鉱へのコアな歴史観光、お盆・年末年始の親族の帰省、近隣工場等へのビジネス出張団体)に絞り、「年間100日」だけ効率よく稼働させた場合のリアルな収支を算出します。102㎡の広さを活かし、最大8名程度の団体・ファミリーをターゲットとします。
【設定条件】
-
ターゲット: 九州を車で周遊するアジアのファミリー層、お盆・年末年始の帰省グループ、地域イベント(大蛇山まつり等)の参加者
-
想定宿泊単価: 18,000円(102㎡一棟貸しの広さを強みに、大牟田エリアとしては上限に近い戦略的価格)
-
年間稼働日数: 100日(ハイシーズンや週末、大型連休のみに狙いを絞った現実的な稼働)
【年間収入】
-
年間宿泊売上:180万円(単価1.8万円 × 100日)
【年間支出の計算】
-
家賃(固定費): 66万円(事業用:税込5.5万円 × 12ヶ月)
-
光熱費・通信費: 24万円(不稼働日もWi-Fiや最低限の通電が必要。稼働日に合わせたプロパンガス代等)
-
運営代行手数料(20%): 36万円(現地清掃・リネンを含めた丸投げプランを想定)
-
サイト手数料(15%): 27万円
-
支出合計:153万円
【最終収支(年間100日稼働の場合)】
-
年間運営収支:約+27万円(黒字だが、超スモールビジネス)
-
月5.5万円という圧倒的な家賃の安さに救われ、年間100日稼働でも約27万円の黒字(月平均2.2万円の利益)を残すことは可能です。ただし、アルバイトのお小遣い程度の利益にしかなりません。
-
3. 「黒字化」の裏に隠された、真の回収期間(投資対効果)
ここで最大の問題となるのが、「初期投資(自腹での修繕・消防投資)」です。 物件自体の契約金は0円ですが、100㎡超の木造古民家で民泊許可を通すための「自動火災報知設備(自火報)」の設置(約50万円)、1名あたり2丁必要な消火器や誘導灯、さらに築74年の水回り修繕、家具家電・インテリアの整備で、最低でも150万円〜200万円の自腹投資が確実に発生します。
-
投資回収のシミュレーション:
-
初期の自腹投資額:200万円
-
年間利益:27万円
-
回収期間:約7.4年
-
結論: 新法民泊(100日稼働)のままでは、せっかく投資した200万円を回収するだけで7年以上かかります。 これではビジネスとしての投資対効果(ROI)は極めて低いと言えます。
4. この物件で唯一「勝つ」ための、10年譲渡を見据えた考え方
新法民泊単体では「大赤字にはならないが、投資回収に時間がかかりすぎる退屈なビジネス」で終わります。しかし、この物件にはジモティー特有の最強のカード「10年後に土地・建物を1円で譲渡」があります。
このカードを活かし、ビジネスのゴールを「毎月の民泊利益」ではなく、「10年後に、実質ほぼタダで102㎡の土地付きマイホーム(または自社保有民泊・別荘)を手に入れること」にシフトするなら、話は別です。
-
10年間のトータルリターン:
-
10年間の民泊総利益:270万円(27万円×10年)
-
10年間の家賃上乗せ(譲渡プラン費用):▲120万円(月1万円×12ヶ月×10年)
-
初期投資:▲200万円
-
10年後の実質収支:▲50万円
-
つまり、10年間民泊をのんびり100日ずつ回し続ければ、民泊の利益が家賃と初期投資の大部分を相殺してくれるため、「実質たった50万円の負担だけで、10年後に100㎡超のリノベ済み一戸建て(土地付き)が自分のものになる」という、資産形成ゲームに変貌します。
