物件情報
-
物件名:南品川185ビルB(3階部分)
-
所在地:東京都品川区南品川1丁目
-
交通アクセス:
-
京急本線「新馬場駅」徒歩5分
-
京急本線「青物横丁駅」徒歩9分
-
りんかい線「品川シーサイド駅」徒歩10分
-
-
賃料:月額 176,000円(管理費なし)
-
契約条件:
-
礼金:1ヶ月
-
敷金:なし
-
保証金:賃料の10ヶ月分
-
償却:解約時 2.00ヶ月
-
-
契約期間:定期借家契約 5年
-
面積:52.65㎡
-
築年月:1983年9月築(築42年3ヶ月)
-
現況:空室(スケルトン予定)
-
特記事項:飲食店可、スケルトン、サブリース不可
- https://house.goo.ne.jp/rent/bb/detail/0/13109/6988511796/00268474/x06988511796.html
民泊適正評価
総合評価:★★★☆☆(3.0/5.0) 低賃料のため損益分岐点は低いものの、初期投資が高額すぎるため、5年で回収するのは極めて困難な「チャレンジング」な物件です。
【メリット】
-
賃料が抑えられている(坪単価約1.1万円) 品川区の商業地域としては非常に抑えられた賃料設定です。ランニングコストが低いため、赤字に転落するリスクは軽減されます。
-
「品川宿」という観光テーマ 物件が旧東海道沿いにあり、歴史的な街並みという独自の観光資源を持っています。このコンセプトを活かせば、競合物件との差別化が容易です。
-
スケルトンの自由度 内装が一切ないため、旅館業法の基準を満たす間取りや、内装デザインをゼロから自由に構築できます。
【デメリット(ここが重要)】
-
スケルトン改装費の壁 スケルトンからの民泊改装は、浴室・トイレ・キッチン・エアコン・内装・家具全てを新設する必要があり、52㎡でも800万円〜1,000万円程度の初期費用を覚悟する必要があります。
-
エレベーターなしの3階 大きな荷物を持つ外国人観光客にとって、エレベーターがない3階はマイナス要素です。単価や稼働率に悪影響を与える可能性があります。
-
築42年と定期借家5年 建物が古いため、水回りや共用部で予期せぬトラブルが発生するリスクがあります。さらに、多額の費用をかけてリノベーションしたにも関わらず、5年後の契約更新が保証されていない点が最大の欠点です。
契約前に確認するポイント
-
旅館業法の許可の確実性 築年が古く、エレベーターがないため、特に消防設備とバリアフリーに関する規制をクリアできるか、事前に専門の行政書士と消防署に確認する必要があります。
-
水圧と排水管の状況 築42年の建物で、新規で浴室やキッチンを設置する場合、建物全体の給排水管の老朽化による水圧低下や詰まりのリスクを調査してください。
-
原状回復の範囲 定期借家契約終了時の原状回復の範囲がどこまでかを確認してください。スケルトン渡しの場合、契約終了時にスケルトンに戻す義務があるか、それとも内装を残せるかによって、最終的な損失額が大きく変わります。
周辺地域の平均稼働率と想定収益
周辺稼働率(品川区民泊市場)
-
平均稼働率:77% (出典:品川区の民泊市場データより。都内でも安定した高水準を維持)
-
平均宿泊単価(ADR):24,000円 (出典:同上。ただし、本物件はエレベーターがないため、少し抑える必要がある)
運営した場合の想定年間利益
【前提条件】
-
客室数:1室(52㎡を最大5名収容の広々としたファミリー/グループ利用想定)
-
宿泊単価(ADR):22,000円(ADR相場よりやや下で設定)
-
稼働率:75%(現実的な運営努力を反映)
1. 月間売上予測 22,000円 × 30日 × 稼働率75% = 495,000円
2. 月間運営コスト(ランニングコスト)
-
家賃:176,000円
-
水道光熱費・ネット代:約30,000円
-
清掃・リネン費:約74,000円(売上の約15%)
-
OTA手数料(20%):約99,000円
-
コスト合計:約379,000円
3. 月間営業利益(手残り) 売上 495,000円 - コスト 379,000円 = 116,000円
4. 想定年間営業利益 116,000円 × 12ヶ月 = 約139万円
想定利益が低い場合の現実(投資回収期間の壁)
年間営業利益は139万円ですが、上記の通り初期投資(保証金+改装費)に約1,000万円がかかると仮定すると、単純計算で初期投資の回収に約7.2年かかります。
契約期間が5年のため、黒字化する前に契約が終了してしまう可能性が非常に高いです。このままでは、運営努力をしても300万円以上の赤字を残して撤退となるリスクが高いと評価できます。
改善するためのアイデア
この物件で成功し、5年以内に投資を回収するには、以下の施策が必須です。
-
ADRの極大化とコンセプト特化 「品川宿」をテーマに、内装を「和モダン×アート」に特化させ、単価を28,000円まで引き上げます。単価が上がれば、年間利益は約260万円となり、回収期間は約3.8年に短縮され、収益性が確保されます。
-
コストを抑えた内装戦略 内装業者と契約し、「5年後に残置できる仕様」かつ「ローコスト」でのリノベーションを徹底します。特に水回りを最小限に抑えたり、中古の優良な設備を利用することで、初期投資額を600万円以下に抑えることができれば、5年での回収が見込めます。
-
「簡易宿所」ではなく「民泊(180日制限)」+「マンスリー」の併用検討 旅館業法を取得せずに、住宅宿泊事業法(民泊新法)での運営とし、残りの期間は周辺のビジネス客をターゲットにしたマンスリー賃貸として併用するハイブリッド戦略も一案ですが、賃料が安いため、旅館業法での365日営業が基本的には望ましいです。
