物件情報と特記事項
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物件名称: クロス上板橋
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所在地: 東京都板橋区中台1
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アクセス:
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東武東上線/上板橋駅 歩12分
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都営三田線/志村三丁目駅 歩17分
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東武東上線/ときわ台駅 歩20分
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建物種別/築年数: 一戸建て(木造)、築9年(2017年9月築)
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間取り/面積: 10K / 89.48m²
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賃料・初期費用:
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賃料:50万円(管理費・共益費なし)
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敷金/礼金:50万円 / 50万円
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特記事項(民泊関連):
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民泊相談可:家賃UPの可能性あり
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一棟貸し
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キッチン2ヶ所、シャワールーム2ヶ所、トイレ2ヶ所(水回り充実)
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契約条件: 定期借家 2年(再契約相談可能)、解約予告:3ヶ月前、短期解約違約金あり
- https://suumo.jp/chintai/bc_100463754166/
民泊適正評価:メリットとデメリット
良い点(強み)
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民泊への道が開かれている: 「民泊相談可」であり、運営許可取得に向けて交渉できる基盤がある点が最大の魅力です。
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築浅で清潔: 築9年と新しく、修繕リスクや初期の改修費用を抑えられます。
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理想的な設備: 10Kの間取りと、キッチン・シャワールームが2ヶ所ずつあるため、大人数やルームシェア形式での高収益運営に適しています。
悪い点(欠点)
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高すぎる家賃: 月額50万円という固定費は、東京郊外の物件としては極めて高く、運営しても利益が出にくい最も大きな要因です。
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さらなる家賃UPリスク: 「民泊相談可:家賃UP」とあるため、最終的な賃料がさらに高騰する可能性があり、事業計画の難易度を上げています。
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立地が不便: 最寄りの上板橋駅から徒歩12分、主要な観光地(都心)からも離れており、集客が難しいリスクがあります。高単価の集客は特に厳しいでしょう。
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短期契約リスク: 契約期間が定期借家2年であり、長期的な安定運営を見込みにくいです。
周辺地域の平均稼働率と想定年間利益
周辺地域の平均稼働率
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東京都板橋区の平均稼働率: 約73%
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当物件の現実的な想定稼働率: 70%(駅距離と立地を考慮し、保守的な数字を採用)
運営した場合の想定年間利益(シミュレーション)
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高収益を狙った前提条件:
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収容人数:8名
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平均宿泊料金 (ADR):¥25,000/泊(高額家賃をカバーするため、周辺相場より大幅に高く設定)
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年間稼働率:70%
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年間売上(A): ¥25,000 × 365日 × 70% = ¥6,387,500
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年間固定費(B): 賃料¥500,000 × 12ヶ月 = ¥6,000,000
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年間運営費(C): 約**¥2,880,000**(運営代行費、清掃費、光熱費など)
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想定年間利益 (A - B - C): ¥6,387,500 - ¥6,000,000 - ¥2,880,000 = - ¥2,492,500
【警告】 このシミュレーション結果から、この物件は家賃が高すぎるため、通常の民泊運営では年間200万円以上の大赤字となることが明確です。ADRを¥25,000という非常に高い水準に設定しても利益は出ません。
想定利益が低い場合の改善するためのアイデア
この高額家賃(¥500,000)を乗り越え、黒字化するための必須戦略は以下の通りです。
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「家賃UP」を回避した賃料交渉:
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民泊利用による賃料増加を避け、¥500,000以下で契約できるよう、事業計画の健全性を提示して粘り強く交渉する。
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家賃が¥50万円から1円でも上がれば、黒字化は極めて困難になります。
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超高単価の「ブランド化」:
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ADRを**¥35,000〜¥40,000**まで引き上げ、年間売上を800万円以上に伸ばすことを目指す。
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ターゲットを都心の喧騒を避けるビジネス客や、大グループの企業研修/合宿などに特化し、高額な利用料を正当化できる質の高いサービスを提供する。
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複合利用・住居とのハイブリッド運営:
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住居としても利用可能な間取り(10K)を活かし、オーナー自身が住居として使用しつつ、残りの部屋を民泊(ルームシェア型)として利用することで、家賃の一部を住居費として相殺する。
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この物件は、築浅で設備が整った稀有な「民泊相談可」物件ですが、賃料50万円という極めて高いハードルが設置されています。成功には、賃料交渉と、常識外れの高単価設定が不可欠です。