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三重県伊賀市【元豪商古民家2棟・304㎡】駅・イオン徒歩6分の超大型古民家は「民泊+カフェ」で年収支トントンを目指せるか?

物件情報

 

  • 所在地: 三重県伊賀市上野桑町1391(城下町の歴史的町並みに面する)

  • 賃料・固定費(リフォームコース): 賃料59,000円 + 管理費5,000円 = 月額64,000円地方物件として破格の安さ

  • 間取り/面積: 4LDK以上 / 304㎡(母屋、別棟、蔵、倉庫付き。超大人数での宿泊が可能)

  • 初期費用: 敷金0円、礼金1ヶ月分、保証会社0.5ヶ月分(初期投資を抑えやすい)

  • 交通: 伊賀鉄道伊賀線 桑町駅 徒歩6分(地方都市としては非常に優れた駅近立地)

  • 築年数/構造: 1946年頃(築79年)/ 木造瓦葺き平屋

  • 特記事項: 用途自由(民泊、古民家カフェ、別荘、店舗などに最適)、風格のある蔵・庭園付き、給湯器は契約後新品交換予定、簡易水洗トイレ(大きな欠点)。

  • 対象URL: 物件詳細情報

 

民泊適正評価

 

  • 収益性:△(固定費は低いが稼働率に依存)

    • 賃料が極めて低い点は魅力的ですが、地方特有の**低い稼働率(40%)**が利益を大きく圧迫します。高単価設定によるカバーが必須です。

  • 集客力:〇(地域特化型に強い)

    • 伊賀市の歴史的背景や、**「城下町の元豪商の建物」**という物語性は、外国人観光客や国内の古民家ファンに対して強力な差別化要素になります。

  • 物件優位性:◎(圧倒的)

    • 304㎡の広さ、蔵、庭園、駅・イオン徒歩6分、そして用途自由という複合的なメリットは、競合にはない圧倒的な価値を生み出します。

  • 初期投資:✖(高額になり得る)

    • 築79年簡易水洗、そして304㎡の規模を民泊基準(簡易宿所許可基準)に改修するためのリフォーム費用は数百万単位で高額になる可能性が高いです。

  • 総合評価:B(高単価戦略と複合事業で勝負)

    • 最高の素材低い賃料という強みを持ちながら、低い稼働率大規模改修の必要性という大きな課題を抱えています。単なる宿泊業ではなく、多角的な事業運営が求められます。

 

契約前に確認するポイント

 

  1. 簡易水洗トイレの本水洗化の許可と費用:

    • ゲスト満足度に直結するため、オーナーに本水洗への改修の可否と、その際の工事期間、費用負担について詳細に確認することが必須です。

  2. 簡易宿所営業許可取得の実現可能性:

    • 304㎡という規模から、旅館業法の簡易宿所営業許可が必要となる可能性が高く、消防法や建築基準法への適合難易度と、それをクリアするための改修費用を専門家(行政書士、設計士)に相談し、正確に見積もることが必須です。

  3. 残置物(骨とう品など)の扱いと処分費:

    • 室内にある家具や蔵の骨とう品を事業で活用しない場合、それらの撤去費用と責任の所在を契約時に明確にし、後のトラブルを避ける必要があります。

  4. 都市ガス供給の状況とインフラの安全性:

    • 築年数が古いため、給湯器新調と合わせて、ガス・水道などのインフラが事業利用に耐えうるか、安全性を含めて確認が必要です。

 

周辺地域の平均稼働率

 

地方都市である伊賀市は、観光客の絶対数が都市部に比べて少ないため、年間平均の稼働率を、現実的な水準として**40%**に設定します。

 

運営した場合の想定年間利益(稼働率40%で試算)

 

  • コンセプト: 蔵・庭園付きの「忍者の里の元豪商の宿」として、一棟貸しで高単価を設定。

  • 年間売上: 約5,110,000円

    • (根拠:宿泊単価35,000円 × 365日 × 40%稼働 / 大人数宿泊による高単価設定

  • 年間固定費: 約851,000円

    • (根拠:賃料等64,000円 × 12ヶ月 + 火災保険料・初期費用償却分など)

  • 年間運営費: 約2,044,000円

    • (根拠:売上の40%。清掃費、光熱費、OTA手数料等を含む)

  • 想定年間利益: 約2,215,000円

    • (年間売上 − 固定費 − 運営費)

【結果の考察】 稼働率40%でも、年間約222万円という高い利益が期待できます。これは、賃料が極めて安いことと、一棟貸しによる超高単価(35,000円)戦略が成功した場合の結果です。しかし、200万円強の利益は、数百万円規模になる可能性のある初期改修費用を賄うには時間がかかり、資金繰りに余裕を持たせるため、さらなる収益改善が求められます。

 

想定利益を確保・改善するためのアイデア

 

  1. 「民泊+古民家カフェ」の複合事業を前提とする:

    • 別棟や庭園の一部を古民家カフェとして日中営業し、地域住民や観光客からの収入を確保します。このカフェ収益で家賃を含めた固定費を賄うことを目標とし、民泊収益をほぼ純粋な利益として計上できる構造(ハイブリッド運営)を確立します。

  2. 施設全体の多目的レンタル事業:

    • 304㎡という広さ、蔵、庭園という特徴を活かし、地方での合宿、リトリート、フォトウェディング、イベントスペースとして、民泊以外での収益源を確保します。特に稼働率が下がる平日の昼間に集中して営業することで、収入の底上げを図ります。

  3. 体験型宿泊への付加価値投資:

    • 単に泊まるだけでなく、「忍者体験」「伊賀焼体験」など、地域資源と連携した体験プログラム込みの宿泊プランを設定します。これにより、35,000円/泊以上の超高単価を正当化し、競合には真似できない独自の優位性を確立します。