物件情報
-
所在地: 東京都大田区南馬込5丁目(都心主要駅へのアクセス良好)
-
賃料: 250,000円(管理費等なし。固定費が極めて高いため、高単価と高稼働率が必須)
-
間取り/面積: 2LDK / 80.09㎡(都心物件としては非常に広大。ファミリー・グループ層に最適)
-
交通: 都営浅草線 西馬込駅 徒歩8分(駅近で集客に有利)
-
築年月/構造: 1996年10月(築29年)/ 木造(築年数と構造から防音性が懸念される)
-
駐車場: 無し(近隣駐車場利用が必要で、コストと手間の増加要因)
-
特記事項: 民泊相談可能!(事業用利用の場合は賃料・礼金・更新料が課税対象となる点に注意)、和室あり、追焚機能、システムキッチン
-
対象URL: 物件詳細情報
民泊適正評価
-
収益性:△(高リスク)
-
家賃が25万円と非常に高いため、わずかな稼働率の低下や運営コストの増加が即座に赤字転落に繋がるハイリスク物件です。
-
-
集客力:◎(極めて高い)
-
都心(大田区)の駅徒歩8分という立地と80㎡の広さは、国内外のファミリーやグループ層から安定した需要が見込めます。
-
-
物件優位性:◎(高い)
-
都心でこの広さの物件は希少です。「民泊相談可」の物件であることも含め、競合に対し圧倒的な優位性があります。
-
-
初期投資:✖(高額)
-
敷金2ヶ月、礼金1ヶ月、仲介手数料1.1ヶ月、高額な賃料を基にした保証料など、初期費用が高額になります。
-
-
総合評価:B(戦略的運営が必須)
-
立地は最高ですが、賃料が高すぎるため、一般的な運営方法では利益が残りにくい物件です。徹底したコスト管理と、単価を維持する差別化戦略が成功の鍵となります。
-
契約前に確認するポイント
-
民泊事業利用時の賃料・更新料の課税詳細:
-
備考欄に「事業用(民泊含む)の場合は、賃料・礼金・更新料等は課税対象」とあるため、消費税の取り扱いを含め、税務・会計処理の詳細を事前に確認し、総コストを把握すること。
-
-
木造構造における騒音対策と近隣への配慮:
-
木造アパートの2階であるため、防音性は低いと想定されます。騒音に関するクレームを避けるため、夜間の利用ルールの設定や、オーナー・管理会社との連携体制を明確にすること。
-
-
火災保険の事業利用対応:
-
住宅保険(2年23,000円)は一般的な賃貸契約用の可能性が高いため、民泊事業(旅館業)に対応した適切な賠償責任保険や火災保険に加入できるかを確認し、費用を見積もること。
-
-
内装のリフォーム・改装の可否:
-
より高い単価で集客するため、和室を活用したコンセプト改装を検討する場合、壁や床の変更など、どこまでリフォームが可能かを確認することが必須です。
-
周辺地域の平均稼働率
-
大田区は羽田空港に近く、特に民泊需要が高い地域です。区の調査データに基づき、民泊施設の平均稼働率は89%超という報告もあります。
-
本物件は駅近・広大という好条件のため、ここでは現実的かつ高い水準として**約85%**を設定します。
運営した場合の想定年間利益
-
年間売上: 約6,820,000円
-
(根拠:宿泊単価22,000円 × 365日 × 85%稼働)
-
-
年間固定費: 約3,140,000円
-
(根拠:賃料250,000円 × 12ヶ月 + 更新料償却・保険料・手数料等)
-
-
年間運営費: 約2,728,000円
-
(根拠:売上の40%。清掃費、光熱費、消耗品、OTA手数料等を含む)
-
-
想定年間利益: 約952,000円
-
(年間売上 − 固定費 − 運営費)
-
【結果の考察】 想定年間利益は約95万円となりました。これは、月平均にすると約8万円の利益にしかならず、賃料25万円というリスクに見合う収益水準とは言えません。稼働率や宿泊単価のわずかな変動で、固定費の高さから容易に赤字へ転落する危険性があります。
想定利益が低い場合の改善アイデア
-
高付加価値化による単価の更なる引き上げ:
-
80㎡の広さと和室を活かし、「都心・日本家屋風の贅沢なグループステイ」など、独自の体験価値を設定します。ターゲットを富裕層や長期出張のグループに絞り、宿泊単価を25,000円以上に引き上げます。
-
-
長期滞在特化の契約とOTA手数料の圧縮:
-
短期の観光客だけでなく、1週間以上の長期ビジネス利用(ワーケーション、一時帰国など)の獲得に注力します。
-
長期割引を設定する代わりに、OTA(予約サイト)以外の直接予約を積極的に促し、運営費(特にOTA手数料)の割合を35%以下に圧縮することを目指します。
-
-
清掃業務の効率化と内製化:
-
運営費の大きな割合を占める清掃費を削減するため、清掃業者に依存せず、セルフクリーニングの導入や、信頼できるスタッフによる内製化を検討し、コストを極限まで抑える必要があります。
-