物件情報
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物件種別: 賃貸一戸建て
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所在地: 愛知県半田市港本町
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最寄駅: JR半田駅、名鉄知多半田駅(共に徒歩13分)
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賃料: 65,000円
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民泊時の家賃: 70,000円(火災保険が高額になるため5,000円増)
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初期費用: 敷金0円、礼金0円、更新料無料
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特徴:
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民泊利用が可能
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6DK+納戸+土間+屋根裏収納(121㎡)の広さ
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ペット可
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駐車場あり
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築48年と非常に古い
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民泊適正評価
この物件は、**「民泊OK」**と明確に記載されており、オーナーが民泊事業に理解がある点が最大の強みです。月額7万円という非常に低価格な家賃に加えて、敷金・礼金・更新料がすべて無料であるため、初期費用を大幅に抑えることができます。121㎡という広々とした6DKの間取りは、大家族や大人数のグループ旅行に最適で、高い需要が見込めます。また、ペット可であるため、ペット連れの旅行客をターゲットにすることも可能です。
しかし、デメリットも明確です。最大の課題は、築48年という築年数の古さです。内装や設備の老朽化が進んでいる可能性が高く、ゲストが快適に過ごせるようにするためには、多額のリフォーム費用がかかる可能性があります。また、最寄りの駅から徒歩13分と少し離れている点も、荷物が多いゲストにとっては不便に感じられるかもしれません。
契約前に確認するポイント
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リフォーム費用と範囲: 築年数が非常に古いため、水回りや内装のリフォームは必須です。事前に専門業者に見積もりを取り、費用と工期を正確に把握しておくことが不可欠です。
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行政の審査と許可: 民泊運営には「住宅宿泊事業法(民泊新法)」または「旅館業法」に基づく許可が必要です。物件が要件を満たせるか、行政書士などの専門家にも相談して確認しましょう。
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運営ルールの詳細: 宿泊人数の上限、騒音対策、ゴミ出し方法など、具体的な運営ルールを契約前に書面で明確にしてください。
周辺地域の平均稼働率
愛知県半田市は、知多半島に位置し、観光地として一定の需要はありますが、名古屋市などの主要都市に比べると民泊の年間平均稼働率は低い傾向にあります。民泊データサイトなどによると、地方都市の民泊年間平均稼働率は**30%〜40%**と見込まれます。この物件は、広さやペット可という特徴を活かせば、この水準を上回ることも可能ですが、集客の工夫が不可欠です。
運営した場合の想定年間利益
この物件で民泊を運営した場合の収益を、現実的な数字でシミュレーションしてみましょう。 ※リフォーム費用は含んでいません。
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月額費用:
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家賃: 70,000円
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光熱費・水道代(ゲスト使用分): 約15,000円
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Wi-Fi費用: 約5,000円
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消耗品費(アメニティ、清掃用具など): 約10,000円
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清掃委託費: 1回8,000円(月10回清掃と仮定): 80,000円
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合計月額費用: 180,000円
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月間売上(想定):
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広い間取りと立地の良さを活かし、1泊あたりの宿泊料金を15,000円に設定します。
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月間稼働率を30%(年間109泊)と仮定。
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月間売上: 15,000円 × 30日 × 30% = 135,000円
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想定年間利益:
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月間売上135,000円 - 月間費用180,000円 = 月間利益 -45,000円
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年間利益: -45,000円 × 12ヶ月 = -540,000円
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想定利益が低い場合の改善アイデア
上記のシミュレーションでは、月間利益がマイナスになるという厳しい結果となりました。これは、高い家賃と清掃費用をカバーできるほどの集客が難しいことが原因です。この物件で利益を出すためには、以下のアイデアを検討してみてください。
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コンセプトを明確に:
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築古物件という特徴を活かし、「古民家風」や「和モダン」といったコンセプトを打ち出すことで、ユニークさをアピールし、高単価での集客を目指せます。
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徹底したコスト管理:
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清掃委託費が運営コストの大きな割合を占めているため、自己清掃に切り替えるか、より安価な清掃業者を探すことで、コストを大幅に削減できます。
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ターゲット層の明確化:
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ペット可という特徴を前面に押し出し、ペット連れの旅行客に特化したサービスを提供することで、ニッチな市場での需要を確保できます。
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この物件は、低価格な家賃と広さという大きな強みがある一方、築年数の古さと地方都市という課題も伴います。安易に手を出さず、徹底したコスト管理と、物件の個性を活かしたマーケティング戦略が成功の鍵となるでしょう。