名古屋市西区の浅間町駅から徒歩3分という好立地に、民泊相談が可能な希少な物件が登場しました。この物件は、広々としたメゾネットタイプで、グループやファミリー層の利用に最適な空間を提供します。しかし、民泊運営を成功させるためには、良い点だけでなく、デメリットやリスクも理解しておくことが重要です。この記事では、物件の魅力と同時に、家賃や立地からくる運営上の課題を明確にし、現実的な運営シミュレーションを交えながら、成功への道筋を解説します。
物件情報
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物件名: 新道 戸建賃貸
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住所: 愛知県名古屋市西区新道1丁目
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交通: 名古屋市鶴舞線 浅間町駅 徒歩3分
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その他の交通: 名古屋市鶴舞線 浄心駅 徒歩15分、名古屋市鶴舞線 丸の内駅 徒歩19分
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賃料: 19.8万円
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管理費等: -
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敷金/礼金: 1ヶ月/なし
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保証金: なし
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敷引・償却: 1ヶ月
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使用部分面積: 124.04m2
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築年月: 1965年12月(築59年10ヶ月)
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建物構造: 木造 1階/2階建
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特記事項: メゾネット、民泊可能
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物件URL: https://house.ocn.ne.jp/tenpo/detail/0/6987672935/40403326/x06987672935.html
民泊適正評価
良い点:
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卓越した立地: 浅間町駅から徒歩3分という駅近の立地は、宿泊客にとって大きな魅力です。名古屋駅や栄へのアクセスも良く、観光客やビジネス客の集客に有利に働きます。
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広大な空間: 124.04㎡の面積とメゾネットタイプの間取りは、大人数での宿泊に対応可能です。グループ旅行やファミリー層、出張でのチーム利用など、高単価な利用者をターゲットにできます。
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「民泊可能」物件: 物件情報に「民泊可能」と明記されているため、運営を始める際のハードルが非常に低く、法的な手続きもスムーズに進めやすいです。
悪い点:
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高い家賃: 賃料19.8万円は、一般的な民泊物件と比べてかなり高額です。毎月の固定費が高いため、高い稼働率を維持しないと利益を出すのが難しいというリスクが伴います。
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築年数の古さ: 築59年10ヶ月という築年数は、建物の老朽化や設備の不備が懸念されます。水回りや内装のリノベーションが必要になる可能性があり、初期投資が膨らむ恐れがあります。また、写真を見る限り内装が古いため、SNS映えを意識する若い旅行客には敬遠される可能性があります。
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競合との差別化: 近隣にはビジネスホテルや新しいホテルが多く存在します。築年数が古いこの物件は、設備や清潔感で劣る可能性があり、それらを補うための独自のサービスやコンセプトが求められます。
契約前に確認するポイント
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リノベーションの可否: 築年数が古いため、内装や設備のリノベーションは必須です。オーナーとの間でどこまで改修が可能か、費用負担はどうなるかを事前に確認しましょう。
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諸経費の確認: 賃料の他に、保証金、敷引、償却などが発生します。契約期間や解約時の条件を含め、契約内容を隅々まで確認し、想定外の出費がないか把握しておくことが重要です。
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法的手続き: 「民泊可能」と記載があっても、正式な住宅宿泊事業法(民泊新法)に基づく届出が必要です。管轄の行政機関に相談し、必要な手続きをすべてクリアできるか確認しましょう。
周辺地域の平均稼働率
名古屋市西区は、中心部と比べるとやや落ち着いたエリアですが、名古屋駅や栄へのアクセスが良いことから一定の民泊需要が見込めます。中心部の高稼働率(70-80%)と郊外の低稼働率(20%以下)の中間に位置すると考えられます。 この物件の現実的な年間平均稼働率は、55%程度と想定するのが妥当でしょう。
運営した場合の想定年間利益
【シミュレーション条件】
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想定宿泊料金: 1泊30,000円
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年間平均稼働率: 55%(年間200日稼働と想定)
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月額費用:
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家賃: 198,000円
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光熱費・通信費: 20,000円
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清掃費: 1回5,000円 × 月間稼働数17日 = 85,000円(※)
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民泊サイト手数料: 売上×3%
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(※)清掃費は、宿泊ごとにかかる変動費用であり、稼働率に連動します。
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その他費用: 消耗品費、税金、保険料などを考慮して、月額20,000円と仮定します。
【収益計算】
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年間売上: 30,000円 × 200日 = 6,000,000円
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年間費用:
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家賃: 198,000円 × 12ヶ月 = 2,376,000円
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光熱費・通信費: 20,000円 × 12ヶ月 = 240,000円
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清掃費: 85,000円 × 12ヶ月 = 1,020,000円
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民泊サイト手数料: 6,000,000円 × 3% = 180,000円
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その他費用: 20,000円 × 12ヶ月 = 240,000円
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年間総費用: 2,376,000 + 240,000 + 1,020,000 + 180,000 + 240,000 = 4,056,000円
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想定年間利益: 6,000,000円 - 4,056,000円 = 1,944,000円
年間利益は、約194万円という結果になりました。
想定利益が低い場合の改善アイデア
上記のシミュレーションでは一定の利益が見込めますが、家賃の高さから初期投資の回収には時間がかかります。さらに利益を伸ばす、またはリスクを減らすためのアイデアを以下に提案します。
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ターゲット層の拡大: メゾネットの広さを活かし、単なる宿泊施設ではなく、「女子会」や「撮影会」、「研修会」など、多様な用途での日帰り利用を提案することで、平日の空室を埋め、収益を向上させることができます。
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コンセプトの明確化: 築年数が古いというデメリットを逆手に取り、レトロな雰囲気や昭和レトロな家具を取り入れるなど、独自のコンセプトで内装を統一することで、他の物件との差別化を図り、固定ファンを増やすことができます。
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清掃費の削減: 運営者自身が清掃を行うことで、清掃費用を削減し、利益率を大幅に改善できます。
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周辺観光情報の発信: 徒歩圏内にある名古屋城や円頓寺商店街など、周辺の観光情報を積極的に発信し、物件の魅力を高めることで、集客力を向上させます。
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複数サイトでの集客: 複数の民泊サイトに登録し、露出を増やすことで、稼働率アップを目指します。また、SNSを活用して独自に物件の魅力を発信するのも有効です。