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栃木県塩谷町の古民家で民泊!稼働率40%で挑む、築81年物件の収益戦略

物件情報

 

  • URL: https://house.ocn.ne.jp/chintai/detail/0/6981594194/00272131/x06981594194.html

  • 住所: 栃木県塩谷郡塩谷町大字船生

  • 交通: 東北本線 片岡駅

  • 賃料: 13万円

  • 敷金/礼金: 敷金1ヶ月/礼金2ヶ月

  • 間取り/広さ: 8K / 171.72㎡(母屋)、離れ(約15坪)

  • 築年月: 1944年5月(築81年5ヶ月)

  • 備考: 敷地面積約600坪、母屋と離れの2棟建て、石倉・納屋・ガレージ付属、自家菜園可、竹林あり、駐車スペース多数

 

民泊適正評価

 

  • 良い点:

    • 破格の家賃: 171.72㎡の母屋に加え、離れやガレージ、納屋まで付いて月額13万円という家賃は、運営費用の大きなアドバンテージです。

    • 唯一無二の体験: 築81年の古民家という特性は、日本の伝統的な暮らしを体験したい外国人観光客や、日常を忘れてゆっくり過ごしたい国内の旅行者に非常に魅力的です。自家菜園たけのこ掘りといったアクティビティも提供でき、差別化を図れます。

    • 広大な敷地: 8Kという部屋数に加え、独立した離れやガレージ、納屋があるため、大人数での滞在や、様々な用途に対応できます。敷地内に複数の車両を駐車できるため、車で訪れるゲストにとって非常に便利です。

  • 悪い点:

    • アクセス不便: 最寄り駅から物件までの距離が記載されていませんが、公共交通機関でのアクセスは極めて困難と想定されます。ゲストは基本的に車で来ることを前提とした運営となります。

    • 建物の老朽化: 築81年という古さは、建物の状態によっては多額の修繕費用が発生するリスクを伴います。特に水回りや配管、屋根の状態は入念な確認が必要です。

    • 運営・管理コスト: 敷地が広大であるため、庭や建物の清掃・維持管理の手間とコストがかかります。管理人が近くにいない場合、運営代行業者への委託費用も高くなる可能性があります。

 

契約前に確認するポイント

 

  1. 建物の状態: 契約前に、内見の際に専門家を同行させ、雨漏りやシロアリ被害、配管の状態など、建物の老朽化によるリスクを徹底的にチェックしましょう。

  2. 法的な確認: 旅館業法の許可を取得できるか、物件の現状で必要なリフォームや設備投資を把握するため、事前に保健所や消防署に相談しましょう。

  3. インフラの状況: 水道(井戸水や私設水道の場合がある)、電気、プロパンガスの供給状況や契約内容を確認することが重要です。

 

周辺地域の平均稼働率

 

栃木県北部の民泊市場は、都心のような高稼働は期待できません。平均稼働率は50%〜60%程度が現実的です。この物件は非常にユニークであるものの、立地条件が厳しいため、特に開業当初や閑散期には、稼働率がさらに下がり、40%程度にとどまる可能性も十分に考えられます。

 

運営した場合の想定年間利益

 

この物件は、大人数での滞在や、特別な体験を求めるゲストをターゲットとします。稼働率40%の場合、年間利益は非常に厳しいものとなります。

  • 想定宿泊単価: 1泊あたり30,000円

  • 想定稼働率: 40%

  • 想定年間売上: 30,000円 × 365日 × 40% = 438万円

次に、主な経費を計算します。

  • 年間家賃: 13万円 × 12ヶ月 = 156万円

  • 運営代行手数料: 売上の20%と仮定 → 438万円 × 20% = 87.6万円

  • 水道光熱費: 月5万円と仮定 → 5万円 × 12ヶ月 = 60万円

  • 清掃費: 1回1.5万円 × 年間稼働日数(365日 × 40% = 146日) = 219万円

  • その他雑費: 月4万円と仮定 → 4万円 × 12ヶ月 = 48万円

  • 年間経費合計: 156万円 + 87.6万円 + 60万円 + 219万円 + 48万円 = 570.6万円

想定年間利益: 438万円(売上) - 570.6万円(経費) = -132.6万円

上記のシミュレーションからもわかるように、家賃は安いものの、清掃費や維持管理費が大きな負担となり、赤字となる可能性が高いです。この物件は、安易に運営を始めると大きな損失を出すリスクがあることを理解する必要があります。

 

想定利益が低い場合の改善アイデア

 

上記の計算結果を踏まえ、収益をプラスに転換するためには、複数の収入源を組み合わせる多角的な戦略が不可欠です。

  1. 清掃費の削減: 運営の最大の負担となる清掃費を削減するため、自身で清掃を行うか、清掃業者と料金交渉を行うことが重要です。

  2. 体験型宿泊施設の導入: 単に泊まる場所としてではなく、自家菜園での収穫体験やたけのこ掘り体験、かまどを使った料理教室など、宿泊費以外の収入源を確保しましょう。

  3. 複数用途での活用: 納屋やガレージ、石倉などの付属建物を活用し、週末限定のマルシェや、写真撮影スタジオとしての時間貸しを行うことで、平日の稼働率が低くても収益を補填できます。

  4. 長期滞在者向け割引: ワーケーション需要や、長期休暇を利用して田舎暮らしを体験したいゲスト向けに、お得な長期滞在プランを設定することで、安定した予約を確保できます。