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岐阜県瑞浪市・民泊可物件ガイド:初期費用を抑えられるログハウス戸建ては本当に稼げる?

物件情報

 

  • 所在地: 岐阜県瑞浪市土岐町

  • 交通: JR中央本線「釜戸」駅から徒歩48分

  • 間取り・面積: 1LDK・83.88㎡

  • 家賃: 58,000円

  • その他: 駐車場あり、ペット可、敷金なし、フリーレント1ヶ月、DIY・特約あり、2025年6月外装塗装済み、築29年

  • 物件情報URL: https://jmty.jp/gifu/est-hou/article-1hijhb


 

民泊適正評価

 

【良い点】

  • 唯一無二のコンセプト: ログハウスというユニークな物件は、都市部にはない魅力を提供し、特定の層(自然志向の旅行者、ファミリー層など)に強く訴求できます。

  • 初期費用と家賃の安さ: 敷金なし、仲介手数料割引、さらに1ヶ月のフリーレント付きという条件は、事業開始時の資金的な負担を大きく軽減します。家賃も比較的安価です。

  • 駐車場とDIYの自由度: 広い駐車場があるため、車で訪れるゲストに便利です。また、DIYが可能で原状回復の義務が緩和されているため、内装を自分好みに仕上げることができます。

【悪い点】

  • 極めて不便な立地: 最寄りの駅から徒歩48分という距離は、公共交通機関に頼る観光客にとって致命的です。車を持たないゲストの獲得は非常に困難で、集客の選択肢が狭まります。

  • 「現状渡し」のリスク: 「ライフラインと雨漏りのみ修繕」という条件は、内装や設備(照明、エアコンなど)の不具合を全て借主が負担することを意味します。民泊運営には欠かせない設備の故障リスクが非常に高く、予期せぬ出費が発生する可能性があります。

  • 浄化槽(汲み取り式汚水)の負担: 「汚水汲み取り費用は借主負担」という記載は、この物件が下水道に接続されておらず、浄化槽(または簡易的な汲み取り式)であることを示唆します。これは、定期的な汲み取り費用というランニングコストが増えるだけでなく、ゲストへの説明や清掃の手間も増える要因となります。

  • 1LDKという間取り: ログハウスとしては広いですが、民泊では収益を左右する宿泊人数が限られます。最大でも4人程度と想定され、高い客単価を維持する必要があります。


 

契約前に確認するポイント

 

  • 「現状渡し」の範囲: 具体的にどの部分の修繕が借主負担になるのか、詳細なリストをもらい、リフォームの見積もりを事前に取得しておきましょう。

  • 浄化槽のメンテナンス: 汲み取りの頻度や費用、業者などについて大家に確認し、年間コストに含めて計算しましょう。

  • 水回りの状態: 築29年という点を踏まえ、給湯器や配管などの老朽化によるトラブルリスクをチェックしておくべきです。


 

周辺地域の平均稼働率

 

瑞浪市のような地方都市での民泊稼働率は、都市部と比べて非常に低いのが現状です。一般的な観光客をターゲットにするのは難しいため、年間平均稼働率は**20%〜30%**程度と見積もるのが現実的です。繁忙期でも週末や連休に限定される傾向があります。


 

運営した場合の想定年間利益

 

低家賃と初期費用の安さというメリットがある一方で、極端な不便さや集客の難しさが収益にどう影響するか、シミュレーションを行います。

  • 運営コスト: 初年度はフリーレント期間を考慮し、家賃は58,000円×11ヶ月=638,000円。その他、水道光熱費・Wi-Fi費用を月2万円、清掃費用や消耗品を月3万円、汚水汲み取り費用を月5千円と仮定します。

  • 客単価・稼働率: ログハウスという付加価値を考慮し、1泊あたり12,000円、年間平均稼働率を30%と仮定します。

【シミュレーション】

  • 年間売上: 12,000円 × 365日 × 0.30(稼働率)= 1,314,000円

  • 年間経費(初年度):

    • 家賃:638,000円

    • 初期費用(礼金・仲介手数料・保険):115,000円

    • 水道光熱費など:240,000円

    • 清掃・消耗品費:360,000円

    • 汚水汲み取り費:60,000円

    • 管理・手数料(売上の10%):131,400円

    • 年間総経費: 1,544,400円

  • 想定年間利益(初年度): 1,314,000円(売上)- 1,544,400円(経費)= -230,400円

このシミュレーション結果は、初年度は赤字になることを示しています。2年目以降も家賃が年間69.6万円となり、依然として厳しい収益状況が予想されます。


 

想定利益が低い場合の改善アイデア

 

  • ターゲット層の明確化: 一般の観光客ではなく、「ワーケーション」「ペットと過ごす休日」など、車で移動する特定のニーズを持つゲストに絞ってアプローチしましょう。

  • 体験型コンテンツの提供: 近くの自然を活かしたアウトドア体験(BBQ、キャンプ、ハイキングなど)を宿泊プランに含めることで、物件の付加価値を高め、高単価での集客を目指せます。

  • SNSマーケティングに注力: 立地が不便な分、インスタグラムやYouTubeなどのSNSで物件の魅力を積極的に発信し、視覚的に訴えかけることが重要です。