物件情報
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物件種別: 戸建て(倉庫付き)
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住所: 岐阜県瑞穂市重里
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最寄駅: 樽見線「美江寺駅」徒歩9分
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家賃: 160,000円(民泊利用の場合+消費税)
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敷金/礼金: 1ヶ月分/1ヶ月分
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間取り/面積: 6LDK以上 / 208.58㎡
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築年数: 築74年
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特徴: 倉庫付き、駐車場25〜30台、ペット相談可、民泊運営可能
民泊適正評価
この物件の最大の魅力は、貸主が民泊利用を承諾済みである点です。民泊運営を検討する上で、オーナーの理解を得ることは最も大きなハードルの一つですが、その点においてこの物件は非常に有利です。また、200㎡を超える広大な面積と6LDKという間取りは、大人数での宿泊や、複数家族での利用に最適です。特に、併設された倉庫と広大な駐車場は、観光目的の宿泊だけでなく、研修や合宿、イベント開催などの多目的利用にも対応できる大きな強みとなります。
一方、デメリットも明確です。まず、築74年という築年数は、大規模なリフォームが不可避であることを示唆しています。また、周辺は観光地というよりも生活圏であるため、インバウンド観光客をメインとする集客には工夫が必要です。樽見線「美江寺駅」から徒歩9分というアクセスは便利ですが、名古屋や岐阜市の中心部からは離れており、移動手段として車が前提となります。民泊利用の場合に家賃に消費税が加算される点も、固定費を圧迫する要因となります。
契約前に確認するポイント
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用途地域の確認: 投稿情報には「用途地域:指定なし」と記載されていますが、民泊運営には建築基準法上の用途地域の確認が不可欠です。自治体(瑞穂市)に直接確認し、民泊運営が可能か最終的な判断を仰ぎましょう。
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リフォーム費用と期間: 築74年の建物を民泊として利用するには、水回りや内装の全面改修だけでなく、消防設備や避難経路の確保など、簡易宿泊所の要件を満たすための改修が必要となる可能性があります。専門家(建築士や行政書士)に相談し、初期費用と工事期間を把握しましょう。
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個別契約の可能性: 投稿には「母屋、倉庫、駐車場個別でのご契約も可能」と記載されています。民泊運営の収支計画と照らし合わせ、どの部分を契約するか検討することで、無駄なコストを抑えられる可能性があります。
周辺地域の平均稼働率
岐阜県瑞穂市は、京都や大阪のような観光都市ではないため、インバウンド観光客による爆発的な稼働率は期待できません。しかし、近隣イベントやビジネスでの需要、あるいは車での旅行者向けの需要は見込めます。調査によると、国内の簡易宿泊所や貸別荘の平均稼働率は30%程度とされています。
運営した場合の想定年間利益
上記の平均稼働率30%を基準に、年間365日運営した場合の利益を試算してみます。
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想定稼働日数: 365日 × 30%(稼働率) = 109.5日
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想定宿泊単価: 6LDKという広さから、大人数での利用を想定し、1泊あたりの平均単価を25,000円と仮定します。
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年間売上: 25,000円 × 109.5日 = 2,737,500円
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年間家賃: 160,000円 × 12ヶ月 = 1,920,000円
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年間粗利益: 2,737,500円 - 1,920,000円 = 817,500円
この試算は水道光熱費、清掃費、予約サイトへの手数料(15〜20%)、物件管理費、リフォーム費用、修繕費などを一切考慮していない「粗利益」です。年間約81万円という粗利益では、運営にかかる費用を賄うのは厳しく、黒字化するにはかなりの努力が必要となるでしょう。
想定利益が低い場合の改善アイデア
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ターゲット層の拡大: 観光客だけでなく、広大な敷地と駐車場を活かして、出張者や工事関係者、あるいはイベント参加者などの長期滞在をターゲットにすることで、稼働率の向上を目指します。
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付加価値の創出: 倉庫スペースを趣味のスペース(例:バイクガレージ)やワークショップスペースとして提供するなど、民泊以外の付加価値を創出することで、宿泊単価を引き上げます。
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個別契約の検討: 母屋、倉庫、駐車場を個別に契約し、母屋のみを民泊として運用、倉庫は別の用途で貸し出す、といった複合的な収益モデルを検討することも有効です。これにより、リスクを分散し、安定した収益を確保できる可能性があります。