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三重県伊賀市|城下町の古民家は民泊で稼げる?駅近×歴史的町並みの物件を徹底解説

物件情報

 

  • 物件名: 元豪商の建物(貸家)

  • 家賃: 5.3万円(管理費5,000円、合計5.8万円

  • 場所: 三重県伊賀市上野桑町

  • 特徴:

    • 広大な敷地(土地455㎡)に古民家平屋2棟、蔵、庭園、倉庫付き。

    • 城下町の歴史的町並みに面する。

    • 室内駐車場1台(小型)。

    • 家具付きでの引き渡しが可能。

    • ガス給湯器は新品に交換予定。

  • アクセス:

    • 伊賀鉄道伊賀線「茅町駅」徒歩6分

    • イオン伊賀上野店まで徒歩6分

  • 物件掲載URL:


 

民泊適正評価

 

 

良い点(メリット)

 

  • 圧倒的な個性と非日常感: 豪壮な蔵と日本庭園が付いた古民家というユニークな特徴は、ゲストに非日常的な体験を提供します。特に海外からの観光客には、日本の伝統的な雰囲気を味わえる貴重な宿泊施設として非常に魅力的に映るでしょう。

  • 低コストな運営: 家賃が月額5.8万円と非常に安価なため、運営コストを大幅に抑えられます。これにより、高い稼働率を維持できなくても利益を出しやすいという大きな強みがあります。

  • 広大な空間: 建物面積304㎡、土地455㎡という広さは、大家族や友人グループ、さらには複数家族での利用にも対応可能です。人数が多いほど宿泊単価を上げられるため、収益アップに直結します。

  • 好立地: 駅から徒歩6分、大型商業施設(イオン)も徒歩圏内という利便性は、ゲストにとって大きな魅力です。駅からの移動がスムーズなため、車を持たないゲストや公共交通機関を利用するゲストにも安心して利用してもらえます。

 

悪い点(デメリット)

 

  • 築年数の古さ: 築79年という非常に古い建物であるため、設備の老朽化や予期せぬ修繕が必要になるリスクがあります。特に水回りや電気配線など、目に見えない部分の劣化に注意が必要です。

  • リフォームの不透明さ: 「現状貸し」という条件であるため、内装の状態によっては大規模なリフォームが必要となり、初期費用が膨らむ可能性があります。

  • 集客の課題: 伊賀市は観光地ですが、東京や大阪のような大都市圏に比べると、宿泊需要は限定的かもしれません。特に閑散期には、どのようにして集客するかという点が大きな課題となります。

  • 室内駐車場の制約: 駐車場が小型車1台のみと限られているため、自家用車で訪れるゲストは事前に近隣の駐車場を探す手間が発生します。


 

契約前に確認するポイント

 

  1. リフォーム費用の見積もり: 「現状貸し」であるため、必ず複数の業者に建物の状態を見てもらい、必要な修繕箇所や内装工事にかかる総額を算出してもらいましょう。

  2. 法的な要件の確認: 物件が民泊新法(住宅宿泊事業法)の要件を満たしているか、また伊賀市の条例に違反しないかを事前に確認することが不可欠です。

  3. 周辺地域の調査: 伊賀市は忍者や伊賀上野城が有名ですが、それ以外の観光スポットやイベント、周辺の飲食店情報を事前に調査し、ゲストに魅力的な旅行プランを提案できるように準備しましょう。

  4. 建物の状態と歴史的価値: 築古の建物であるため、歴史的価値のある部分や修繕できない箇所がないか、不動産会社と詳細に確認することが重要です。


 

周辺地域の平均稼働率

 

伊賀市は「伊賀流忍者」と「伊賀上野城」という強力な観光資源を持つため、国内外からの観光客が訪れます。特にインバウンド需要が高まる昨今、日本の伝統文化を体験したいというゲスト層に強くアピールできるでしょう。ただし、大都市圏に比べて宿泊需要は限定的であり、繁忙期と閑散期の差が大きくなる可能性があります。

 

運営した場合の想定年間利益

 

家賃が5.8万円と非常に安価なため、比較的安定した利益が見込めます。ここでは、宿泊料金を1泊2.5万円と設定し、稼働率を35%と仮定した場合のシミュレーションをしてみましょう。

  • 初期費用: 礼金(11.6万円)+保証会社利用料(2.9万円)+前家賃(5.8万円)+火災保険(24ヶ月分3.12万円)+内装工事費(100万円)=約123.42万円

  • 運営費用(年間): 家賃(69.6万円)+管理費(6万円)+光熱費、消耗品、清掃費、リスティング手数料など=約100万円

もし稼働率が年間35%(127.75日)だった場合:

  • 年間売上: 127.75日 × 2.5万円 = 319.375万円

  • 年間利益: 319.375万円 - 100万円 = 219.375万円

この利益から初期費用を回収するには、123.42万円 ÷ 219.375万円 = 約0.56年かかります。

一方、集客に苦戦し、稼働率が10%に留まった場合、年間売上は91.25万円となり、年間利益は-8.75万円となります。家賃が安いとはいえ、運営がうまくいかないと赤字に転落する可能性も十分に考えられます。

 

想定利益が低い場合の改善アイデア

 

想定利益が低い場合でも、以下のアイデアを実践することで改善の余地はあります。

  • ターゲット層の明確化: 広大な敷地を活かし、グループやペット連れに特化します。特にペット連れOKは民泊では希少なため、この強みを最大限に活かしましょう。

  • 体験型プランの導入: 忍者体験や甲冑試着、手裏剣投げなど、伊賀ならではの体験を宿泊プランに組み込むことで、付加価値を高めます。

  • 多用途運営: 敷地の広さを活かして、古民家カフェやレストラン、レンタルスペースとして時間貸しすることも可能です。イベントやワークショップ会場として貸し出すことで、収益の柱を増やすことができます。

  • DIYで魅力を高める: DIYが可能であるため、ゲストが楽しめるようなセルフDIYスペースを設けるのも面白いでしょう。ゲスト参加型のプロジェクトにすることで、ユニークな体験を提供できます。

このように、デメリットをただ放置するのではなく、それを逆手に取った戦略を練ることで、この物件の可能性を最大限に引き出すことができるでしょう。