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【岐阜市】築53年の貸店舗は民泊で成功する?「家賃7.5万円・広々106㎡」物件を徹底分析

物件情報

 

  • URL: https://house.ocn.ne.jp/tenpo/detail/0/6985286667/40409840/x06985286667.html

  • 住所: 岐阜県岐阜市高尾町2丁目

  • 種別: 貸店舗(戸建て)

  • 間取り: 6部屋

  • 専有面積: 106㎡

  • 家賃: 7.5万円

  • 敷/礼: なし / なし

  • 築年数: 1972年1月 (築53年8ヶ月)

  • 最寄り駅: 名鉄各務原線「名鉄岐阜駅」 徒歩13分

  • 特記事項: 民泊としての使用が可能、敷金・礼金・保証金ゼロ、飲食店可


 

民泊適正評価

 

この物件は、家賃7.5万円という破格の安さと、敷金・礼金・保証金が全てゼロ円である点が最大の魅力です。また、106㎡という広大な空間と6部屋があるため、大人数のグループ宿泊にも対応可能です。しかし、築53年という非常に古い築年数と、貸店舗物件ならではの設備不足が大きな課題となります。

【良い点】

  • 圧倒的な初期費用の安さ: 敷金・礼金・保証金が一切かからないため、民泊事業を始めるにあたっての初期投資を最小限に抑えられます。

  • 破格の家賃: 月額7.5万円という安さは、月々の固定費を最小限に抑えられ、収益化しやすい大きなメリットです。

  • 「民泊可」という好条件: 「民泊としての使用が可能です!」と明記されているため、最大のハードルをクリアした状態で運営を始められます。

  • 広々とした空間: 106㎡の6部屋という間取りは、大人数での宿泊や、合宿といった目的のゲストに最適です。

【悪い点】

  • 築年数の古さ: 築53年という非常に古い築年数は、建物の老朽化や設備の不具合リスクを伴います。予期せぬ修繕が必要となる可能性も考慮しなければなりません。

  • 貸店舗物件の設備不足: 民泊として運用するには、キッチンや浴室、シャワー、トイレといった水回りの設備を新設する必要がある可能性が高いです。これらの設置費用は、初期投資として見込んでおく必要があります。

  • 駐車場がない: 車での移動が前提となるゲストには不向きです。


 

契約前に確認するポイント

 

  • 必要な設備工事の確認: 民泊として利用するために必要な設備(キッチン、浴室、寝室など)の有無と、設置工事の可否、および費用負担について、大家さんや管理会社に明確に確認しましょう。

  • 建物の状態: 築年数が古いため、内覧時に雨漏りや水漏れ、建物の傾きなどがないか、細部までチェックすることが重要です。

  • 原状回復の範囲: 敷金・礼金・保証金がゼロであるため、退去時の原状回復費用がどこまで借主負担となるのか、契約時に必ず確認しておきましょう。


 

周辺地域の平均稼働率

 

岐阜市は、歴史的な街並みや自然といった観光資源があるものの、都心部に比べると通年での安定した需要は少ない傾向にあります。特に閑散期には低い稼働率となる可能性があります。周辺の民泊物件の稼働率は、おおよそ**30〜50%**と予測されます。


 

運営した場合の想定年間利益

 

以下の前提条件で、想定年間利益を試算します。

  • 家賃: 7.5万円/月

  • 稼働率: 45%

  • 宿泊単価: 15,000円/泊

  • 年間経費:

    • 家賃: 7.5万円 × 12ヶ月 = 90万円

    • 光熱費: 1.5万円/月 × 12ヶ月 = 18万円

    • 清掃費: 1泊あたり5,000円 × 164泊 = 82万円

    • OTA手数料: 売上の15%

    • その他費用(備品、保険など): 15万円

想定年間売上: 

想定年間利益: 

このシミュレーションでは、稼働率45%を維持できたとしても、利益はわずかとなる結果になりました。これは、貸店舗物件のため初期のリフォーム費用が高額になる可能性があり、その費用は試算に含まれていません。


 

想定利益が低い場合は、改善するためのアイデア

 

利益が低いと感じた場合、以下のアイデアで収益を改善しましょう。

  1. 高付加価値サービスの提供:

    • 築古ならではの雰囲気を活かし、古民家風の内装にリフォームすることで、独自の魅力を創出し、高単価を狙います。

    • 広さを活かし、大人数での宿泊や合宿、ワークショップなど、民泊以外の用途も兼ねたプランを提供します。

  2. ターゲットの再設定:

    • 駐車場がないため、公共交通機関を利用するゲストや、徒歩で移動するバックパッカーをターゲットにします。

  3. 運営効率の最適化:

    • 清掃業務を自分で行うことで、清掃費を大幅に削減できます。

    • 予約サイトだけでなく、自社サイトやSNSを積極的に活用し、手数料を抑えた直接予約を増やすことも有効です。

この物件は、家賃の安さ、初期費用の低さ、広さという大きな魅力を持つ一方で、築年数の古さや貸店舗ならではの設備不足という大きな課題も抱えています。これらのリスクを十分に理解し、独自の魅力を作り出す運営戦略を立てることが、成功への鍵となるでしょう。