物件情報
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URL: https://house.ocn.ne.jp/tenpo/detail/0/6987308089/00984690/x06987308089.html
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住所: 東京都新宿区西新宿4丁目
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種別: 貸店舗・事務所
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専有面積: 125㎡
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家賃: 88万円
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敷金/礼金: なし / 2ヶ月分
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保証金: 6ヶ月分
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築年数: 1979年11月 (築45年10ヶ月)
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最寄り駅: 都営大江戸線 西新宿五丁目駅 徒歩5分
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特記事項: 飲食店可、民泊相談可、1F全部貸し
民泊適正評価
この物件は、新宿という世界的な観光地に位置し、駅からも近いという最高の立地条件が最大の強みです。また、125㎡という広大なスペースも大きな魅力です。しかし、家賃88万円という超高額な固定費は、運営者にとって非常に大きなリスクとなります。これを上回る収益を確保するためには、非常に高い稼働率と宿泊単価を維持する戦略が不可欠です。
【良い点】
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抜群の好立地: 新宿は国内外からの観光客が絶えず訪れる世界的な都市です。西新宿五丁目駅から徒歩5分という立地は、都庁前駅も利用可能で、都内主要部へのアクセスが非常に良く、集客力が非常に高いエリアです。
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民泊相談可能という希少性: 都心部、特に新宿のような商業地域では民泊が可能な物件は非常に稀です。「民泊相談可」という条件ではあるものの、交渉の余地があるだけでも大きなメリットです。
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広々とした空間: 125㎡という広さは、大人数のグループやファミリー層に最適です。複数の部屋を設ければ、定員数を多く設定し、高単価を狙うことができます。
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1階部分全部貸し: 1階部分をすべて使えるため、プライバシーを確保しやすく、ゲストに快適な滞在を提供できます。
【悪い点】
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超高額な固定費: 月額88万円という家賃は、民泊物件としては非常に高額です。これに礼金2ヶ月分(176万円)、保証金6ヶ月分(528万円)と、仲介手数料などが加わるため、初期費用だけで数千万円規模の資金力が必要となります。
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築年数の古さ: 築45年という築年数は、建物の老朽化や設備の不具合リスクを伴います。特に水回りや空調設備など、大規模な修繕が必要となる可能性があります。
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「貸店舗」としての契約: 民泊として利用する場合でも、契約は貸店舗となる可能性が高く、住宅としての契約とは異なる条件が適用される場合があります。
契約前に確認するポイント
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民泊運営の可否: まずは不動産会社と大家さんに、民泊事業が本当に可能なのか、具体的な条件(宿泊人数の制限、騒音対策など)を詳細に確認しましょう。
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初期工事費用の見積もり: 民泊として利用するには、店舗形態の間取りでは不十分な場合が多く、浴室やトイレ、キッチンといった水回りの新設工事が必須となる可能性があります。この工事費用は数百万円規模になることも珍しくないため、事前に詳細な見積もりを取っておきましょう。
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修繕費用の負担範囲: 築年数が古いため、入居後の設備の故障や建物の修繕について、どこまでが大家さんの負担で、どこからが借主の負担となるのか、書面で明確に確認することが重要です。
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契約内容の詳細: 貸店舗としての契約になる場合、民泊利用が可能なのか、またどのような業種なら許可されるのか、契約書の内容を弁護士など専門家にも相談して慎重に確認しましょう。
周辺地域の平均稼働率
新宿エリアは、国内外からの観光客が絶えず訪れるため、通年を通して宿泊需要が非常に高いです。周辺のホテルや民泊物件の稼働率は非常に高い水準を維持しており、平均稼働率は85%以上と予測されます。特にインバウンド需要の回復により、さらに高まる傾向にあります。
運営した場合の想定年間利益
以下の前提条件で、想定年間利益を試算します。
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家賃: 88万円/月
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稼働率: 85%
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宿泊単価: 50,000円/泊
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年間経費:
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家賃: 88万円 × 12ヶ月 = 1056万円
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光熱費: 8万円/月 × 12ヶ月 = 96万円
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清掃費: 1泊あたり15,000円 × 310泊 = 465万円
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OTA手数料: 売上の15%
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その他費用(備品、保険など): 50万円
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想定年間売上: 50,000円/泊 × 365日 × 85% = 1551.2万円
想定年間利益: 1551.2万円(売上) - {1056万円(家賃) + 96万円(光熱費) + 465万円(清掃費) + 232.6万円(手数料) + 50万円(その他)} = 約-348.4万円
この物件は、家賃が非常に高額なため、高稼働率と高宿泊単価を維持しても、赤字になる可能性が非常に高いという結果になりました。収益をプラスにするには、宿泊単価を大幅に引き上げるか、運営コストを徹底的に削減する必要があります。
想定利益が低い場合は、改善するためのアイデア
利益が低いと感じた場合、以下のアイデアで収益を改善しましょう。
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超高付加価値サービスの提供:
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富裕層や外国人観光客をターゲットに、高級内装やコンシェルジュサービス、プライベートシェフの手配など、ホテルを凌駕するようなサービスを提供し、宿泊単価を大幅に引き上げます。
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125㎡という広さを活かし、大人数でのパーティーやイベントスペースとしての利用を提案します。
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ターゲットの再設定:
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企業の長期滞在や研修施設として利用してもらうために、ワーキングスペースや会議設備を充実させ、法人契約を狙います。
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運営効率の最適化:
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清掃業務を自分で行う、または清掃代行業者と料金交渉を行うことで、清掃費を削減できます。
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予約サイトだけでなく、自社サイトやSNSを積極的に活用し、手数料を抑えた直接予約を増やすことも有効です。
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この物件は、最高の立地と広さという大きなポテンシャルを持つ一方で、超高額な家賃と築年数の古さという大きなリスクも抱えています。これらのリスクを十分に理解し、他の民泊物件とは一線を画すような独自の魅力を持った運営戦略を立てることが、成功への鍵となるでしょう。