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山形県で民泊可物件を探している方へ【朝日町】広々8K一戸建て賃貸は収益化できる?徹底解説

物件情報

 


 

民泊適正評価

 

 

この物件は、広々とした8Kという間取りとDIY可能という特長から、ターゲット層を絞り込めば非常に魅力的な物件になり得ます。しかし、立地が民泊運営の成功を大きく左右するため、慎重な検討が必要です。

【良い点】

  • 広大なスペース: 8K、194.12㎡という広さは、大人数のグループや家族連れ、ワーケーション目的の長期滞在者など、幅広い層に対応できる大きな魅力です。

  • DIY可能: 民泊運営では、競合物件との差別化が重要です。DIY可能という点は、オリジナリティあふれる空間を作り、ゲストに特別な体験を提供できる大きな強みになります。

  • リーズナブルな賃料: 8Kという広さで賃料6.5万円は、非常に魅力的です。賃料が抑えられることで、収益を出しやすくなります。

  • 駐車場完備: 3台分の駐車場があるため、車で移動するゲストにとっては非常に便利です。

【悪い点】

  • 極めて不便な立地: 最寄り駅であるJR左沢駅から徒歩6,700m(約1時間半以上)という立地は、公共交通機関を利用する旅行者には不向きです。自家用車やレンタカーが必須となるため、ターゲット層が限定されます。

  • 集客の難しさ: 駅や観光地から遠いため、口コミやSNSでの発信を積極的に行い、物件自体の魅力を最大限に引き出さないと、集客が難しい可能性があります。

  • 古い物件: 築28年という築年数は、修繕費用やリフォーム費用が想定以上にかかるリスクがあります。特に、水回りや断熱性能など、ゲストの快適さに直結する部分には注意が必要です。


 

契約前に確認するポイント

 

  • DIYの範囲: どこまでDIYが許可されているのか、事前にオーナーと詳細な打ち合わせが必要です。回復義務がないとはいえ、壁紙や床材の変更など、具体的な内容を文書で確認しましょう。

  • 水道・ガス・電気の状況: 古い物件のため、設備の状況を細かくチェックする必要があります。特に、プロパンガスは都市ガスに比べて料金が高くなる傾向があるため、光熱費の想定を立てておくことが重要です。

  • 保証会社と保険: 賃貸保証の加入が必須となっており、初回保証料や更新料が発生します。また、民泊運営を前提とした住宅保険の加入についても確認し、運営中の万一の事態に備えましょう。


 

周辺地域の平均稼働率

 

 

山形県西村山郡朝日町は、山形県の中でも観光客が多い地域ではありません。観光客のピークは、さくらんぼ狩りや月山のスキーシーズンなどに限定される傾向があります。一般的な民泊物件の平均稼働率と比較すると、通年で高い稼働率を維持するのは難しいでしょう。

 

しかし、この物件は朝日町の自然や農業体験、ワーケーションといったニッチなニーズを掘り起こすことで、高い稼働率を実現できる可能性があります。特に、広さを活かしたグループ向けの滞在や、長期滞在割引などを設定することで、周辺地域の平均稼働率(おおよそ30〜40%)を上回ることも夢ではありません。

 


 

運営した場合の想定年間利益

 

 

以下の前提条件で、想定年間利益を試算します。

  • 賃料: 6.5万円/月

  • 稼働率: 40%

  • 宿泊単価: 20,000円/泊

  • 年間経費:

    • 賃料: 6.5万円 × 12ヶ月 = 78万円

    • 光熱費: 2万円/月 × 12ヶ月 = 24万円

    • 清掃費: 1泊あたり5,000円 × 146泊 = 73万円

    • OTA手数料: 売上の15%

    • その他費用(備品、保険など): 15万円

想定年間売上: 20,000円/泊 × 365日 × 40% = 292万円

 

想定年間利益: 292万円(売上) - {78万円(賃料) + 24万円(光熱費) + 73万円

(清掃費) + 43.8万円(手数料) + 15万円(その他)} = 約58.2万円

 

この物件は賃料が安いため、上記のシミュレーションでは年間約58万円の利益が見込めます。ただし、これはあくまで目安であり、立地条件の厳しさから稼働率40%を達成するためには、かなりの集客努力が必要です。稼働率が30%に留まると、年間利益はさらに低くなります。

 


 

想定利益が低い場合は、改善するためのアイデア

 

 

もし想定利益が低い場合は、以下のようなアイデアで改善を目指しましょう。

  1. ターゲットの再設定:

    • ワーケーション: 広々としたスペースと自然豊かな環境は、長期滞在のワーケーション層に非常に魅力的です。高速Wi-Fiの設置や、ワークスペースの整備は必須です。

    • 体験型民泊: DIY可能という点を活かし、「DIY体験型民泊」として売り出すのも一つの手です。地域の工芸品作りや農業体験など、ユニークな付加価値を提供することで集客力を高めます。

    • イベントスペース: 結婚式の二次会や企業の合宿など、貸し切り利用を推奨するイベントスペースとしての利用も視野に入れると、単価を上げることができます。

  2. 差別化戦略:

    • ユニークな内装: DIYを駆使して、他の物件にはない唯一無二の空間を作りましょう。ゲストは宿泊体験だけでなく、その空間そのものを楽しむために予約することもあります。

    • 地域との連携: 地元の農家や飲食店と提携し、新鮮な野菜の提供や、地域の特産品を使った料理教室などのサービスを提供することで、ゲストの満足度を向上させることができます。

  3. 多角的な集客:

    • SNSマーケティング: InstagramやFacebookで物件の魅力を写真や動画で積極的に発信しましょう。美しい内装や周辺の景色は、強力な集客ツールとなります。

    • 自社サイトの活用: 予約サイトの手数料を抑えるために、自社サイトでの予約を促す仕組みを構築することも重要です。

この物件は、決して立地が良いとは言えませんが、そのデメリットを上回るほどの魅力を作り出すことで、大きな収益を生み出す可能性を秘めています。しっかりと戦略を練り、他の物件にはない「特別な体験」を提供することで、民泊ビジネスを成功させましょう。