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都会の中心で民泊を!新宿駅13分・高家賃1LDKは成功する?【民泊可・民泊新法】

物件情報

 

  • 物件名: 非公開(新宿5アドレス)

  • 家賃: 36.3万円

  • 敷金/礼金: なし / 3ヶ月分(108.9万円)

  • 間取り/面積: 1LDK

  • 住所: 東京都新宿区新宿5-8-10

  • 築年月: 築年数非公開

  • 構造: 鉄筋コンクリート造7階建て

  • 交通: JR山手線「新宿」駅 徒歩13分、丸ノ内線「新宿三丁目」駅 徒歩5分

  • その他: 民泊新法のみ可能(年間180日制限)、他の部屋で民泊運営実績あり、室内リフォーム済み、オートロック、バストイレ同室、室内洗濯機置き場、バルコニー、保証会社利用必須

  • 物件情報URL: https://jmty.jp/tokyo/est-hou/article-1j1ec9


 

民泊適正評価

 

良い点:

  • 圧倒的な立地: 新宿三丁目駅から徒歩5分、新宿駅からも徒歩13分という好立地は、インバウンド需要を最大限に獲得できる大きな強みです。

  • 民泊運営の実績: 同じ建物内で既に他の部屋が民泊運営されているため、マンションの管理規約や近隣トラブルのノウハウが確立されている可能性が高く、安心して運営を始められます。

  • リフォーム済み: 室内がリフォームされているため、初期の修繕費用を抑え、すぐに運営を開始できます。

  • 設備が充実: オートロックや室内洗濯機置き場、バルコニーなど、ゲストが快適に過ごせる設備が整っています。

悪い点:

  • 家賃が非常に高い: 月額36.3万円という家賃は、運営コストの大部分を占め、収益を圧迫する最大の要因です。

  • 民泊新法による制限: 旅館業としての許可が現状では難しく、民泊新法での運営となるため、年間の営業日数は180日に制限されます。

  • 高額な初期費用: 家賃が高いため、敷金にあたる礼金3ヶ月分は108.9万円となり、加えて保証会社利用料など、初期費用がかなり高額になります。

  • 狭い部屋とバストイレ同室: 宿泊費を1〜1.5万円程度に設定せざるを得ない広さと設備(バストイレ同室)は、高い家賃に見合う収益を上げることを非常に困難にします。


 

契約前に確認するポイント

 

  • 具体的な民泊運営ルール: 他の部屋で民泊が運営されているとのことですが、ゴミ出しや騒音、清掃時間など、具体的なルールを管理会社と入念に確認しましょう。

  • 民泊新法の届出状況: 既に民泊運営されている部屋がある場合でも、自身で改めて民泊新法の届出を出す必要があります。その手続きの進め方や、管理会社からの協力体制を確認しておきましょう。

  • 契約形態と再契約の条件: 定期借家契約は、原則として期間満了で契約が終了します。再契約が可能とのことですが、その際の条件や費用などを明確にしておくことが重要です。


 

周辺地域の平均稼働率

 

 

新宿区は、東京の中でも最も民泊需要が高いエリアの一つです。複数の調査によると、新宿区の民泊物件の平均稼働率は**75〜81%**と非常に高い水準を保っています。しかし、この物件は民泊新法による年間180日の営業日制限があるため、この高稼働率をフルに活用することはできません。


 

運営した場合の想定年間利益

 

 

前提条件:

  • 家賃: 36.3万円 × 12ヶ月 = 435.6万円

  • その他経費: 光熱費、インターネット代、消耗品、清掃費用、民泊代行手数料、火災保険料など、年間で150万円と仮定。

  • 宿泊単価: 1泊1万2千円(1万〜1万5千円の中間値)と仮定。

  • 稼働率: 民泊新法による年間180日の営業上限まで運営すると仮定。

  • 想定年間売上: 1万2千円 × 180日 = 216万円

利益計算:

  • 年間利益: 216万円(売上) - 435.6万円(家賃) - 150万円(経費) = -369.6万円

この物件は、立地こそ素晴らしいものの、現実的な宿泊費では、年間で約370万円の大赤字となる可能性が高いです。民泊新法の営業日数上限をフルに活用しても、高額な家賃をカバーすることは不可能です。

 


 

想定利益が低い場合の改善アイデア

 

 

この物件で安定した収益を上げるには、「民泊運営」という枠組みにとらわれない柔軟な活用方法を検討する必要があります。

  • レンタルスペースとしての活用: 「レンタルスペース、エステ、サロン」としても利用可能と記載があるため、民泊として宿泊客を呼ぶのではなく、時間貸しのレンタルスペースとして運営するほうが現実的です。会議や撮影、エステサロンなどの用途で、平日昼間や夜間も収益を得る道を探しましょう。

  • 法人向けの中長期利用: 出張や研修で新宿周辺に滞在する法人向けのウィークリー・マンスリーマンションとして利用してもらう方法です。民泊のように1泊ごとの清掃が不要で、安定した賃料収入が見込めます。

  • 民泊はあくまで副次的な利用に: 主に事務所やサロンとして利用し、空いている期間だけ限定的に民泊として貸し出す、というハイブリッドな運用方法も検討に値します。

新宿という好立地の物件ですが、家賃と収益のバランスを考えると、単純な民泊運営ではリスクが高すぎます。別の収益源を確保し、民泊はその一部として活用するという戦略が、この物件を成功させるための唯一の鍵となるでしょう。