物件情報
福岡県筑紫野市二日市北に位置する、多用途に相談可能な広々とした戸建て賃貸物件です。
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物件名: ペット飼育・民泊・高齢者施設・事務所相談可 広々6SLDK戸建て賃貸 筑紫野市二日市北🏡🐶🐈 (投稿ID : 1iuaey)
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所在地: 福岡県筑紫野市二日市北
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最寄駅:
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西日本鉄道太宰府線 西鉄二日市駅 徒歩8分
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西鉄天神大牟田線 西鉄二日市駅 徒歩8分
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家賃: 180,000円
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管理費等: 0円
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敷金/礼金: 1ヶ月分 / 2ヶ月分
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間取り/面積: 6SLDK / 317.77㎡
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階建: 3階建て
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建築年数: 築35年
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特記事項: 店舗・事務所相談可(高齢者施設、民泊等相談可)、ペット飼育相談可、駐車場2台無料
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設備: エアコン2台以上、照明器具付き、ダウンライト、カーテン付、和室有、システムキッチン、カウンターキッチン、コンロ口数(3口以上)、IHクッキングヒーター、給湯、温水洗浄便座、バス・トイレ別、洗面所、洗面台、室内洗濯機置場、TVモニタ付きインターホン、収納スペース、ウォークインクローゼット、トランクルーム、納戸、玄関収納、ウォークインクロゼット2ヶ所、シューズボックス、押入れ、フローリング、ルーフバルコニー、テラス、中庭、都市ガス
民泊適正評価
この物件の民泊適性を評価する際、その「広さ」は大きな魅力ですが、同時に「高額な家賃」と「立地」という、克服すべき高い壁が存在します。
【メリット】
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圧倒的な広さ (317.77㎡の6SLDK): 大人数での宿泊が可能なため、ファミリー層やグループ旅行者をターゲットにすることで、高単価を設定しやすくなります。複数の寝室があるため、プライバシーを重視するゲストにも対応できます。
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設備が充実: システムキッチン、IHクッキングヒーター、バス・トイレ別、ウォークインクローゼットなど、生活に必要な設備が揃っており、改修コストを抑えられる可能性があります。エアコン2台以上も助かる点です。
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駐車場2台無料: 車での旅行客にとって駐車場は必須条件となることが多く、無料である点は大きなアドバンテージです。
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民泊相談可: オーナーが民泊運営に前向きであるため、契約に関するトラブルを避けやすく、安心して事業計画を進められます。
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西鉄二日市駅 徒歩8分: 駅から徒歩圏内であり、主要駅である西鉄二日市駅からは福岡市内へのアクセスも可能です。
【デメリット】
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高すぎる家賃 (月額18万円): これが最大のネックです。月額18万円、年間で216万円という固定費は、郊外立地の民泊で回収するには相当な稼働率と高単価を維持する必要があります。特に観光のメインエリアではない筑紫野市で、この家賃を宿泊費だけで賄うのは非常に困難です。
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築35年という築年数: 設備は充実しているものの、築35年という古さは、将来的な修繕費用や設備の老朽化によるトラブルのリスクを伴います。内装のリフレッシュも、ゲストの満足度を高めるためには必要になるでしょう。
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立地の弱さ (筑紫野市): 西鉄二日市駅は便利ですが、福岡の主要観光地(博多、天神)からは電車で20~30分ほどかかります。多くの観光客は、利便性を重視し、市内中心部に宿泊施設を求める傾向があります。この物件がターゲットとする「大人数ファミリー/グループ」も、中心部へのアクセスを重視することが多いため、集客は容易ではありません。
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広さゆえの清掃・管理コスト: 300㎡を超える広さは、清掃時間と費用、光熱費、消耗品費が通常よりも高くつきます。また、物件が広いため、維持管理の手間も増大します。
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「ペット飼育可」の諸刃の剣: ペット同伴可は特定の層には魅力的ですが、清掃の手間やアレルギー対策、トラブル時の対応など、管理面でのリスクとコストが増えます。
契約前に確認するポイント
この物件で民泊運営を検討するなら、以下の現実的な視点と徹底的な確認が不可欠です。
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民泊許可の具体的な条件と費用: 「民泊等相談可」とありますが、具体的にどの民泊形態(住宅宿泊事業法、簡易宿所など)での許可取得が可能か、必要な設備改修費用、消防設備、近隣住民への説明義務などを事前に確認すること。特に大規模物件のため、簡易宿所の許可取得は非常に手間と費用がかかる可能性があります。
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徹底的な市場調査と競合分析:
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筑紫野市および近郊エリアで、同規模(大人数対応)の民泊物件がどの程度存在し、稼働率や宿泊料金がどのくらいか詳細に調査する。
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福岡市内中心部で、同様の大人数対応型物件と比較し、競争力があるかを冷静に判断する。
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ターゲットとするファミリー層やグループ旅行者が、このエリアに求めるものは何かを深く掘り下げる。
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初期投資とランニングコストの精査:
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敷金・礼金に加え、内装のリフレッシュ、家具・家電の購入費用、Wi-Fi環境の整備など、初期投資額を正確に見積もる。
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月額家賃18万円に加え、電気代(特に広さがあるため高額になる)、水道代、ガス代、インターネット代、清掃費、消耗品費、予約サイト手数料(売上の15~20%)、保険料、固定資産税などのランニングコストを詳細に計算し、年間総支出を把握する。
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駐車場利用のルール: 駐車場2台無料は魅力的ですが、ゲストが利用する際のルール(駐車位置、時間制限など)を明確にしておく必要があります。
周辺地域の平均稼働率
筑紫野市は福岡市のベッドタウンであり、主要な観光地ではありません。そのため、観光客の絶対数は福岡市中心部に比べて少ないです。
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観光客の動向: 太宰府天満宮へのアクセスは良好ですが、それだけを目的とするゲストが、滞在型で筑紫野市を選ぶ可能性は高くありません。
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ビジネス需要: 福岡市内へのアクセスが可能なため、ビジネス利用の長期滞在需要を狙うことも不可能ではありませんが、これも競争は激しいでしょう。
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ファミリー/グループ層のニーズ: この規模の物件がターゲットとする大人数層は、一般的に福岡市中心部や、温泉地(例:由布院、黒川温泉など)に近いエリアを選ぶ傾向が強いです。
具体的な稼働率は公開されていませんが、この立地で年間平均50%以上の稼働率を維持することは非常に困難だと考えるべきです。特に、オフシーズンや平日には、ほとんど予約が入らない可能性も十分にあります。
運営した場合の想定年間利益
月額家賃180,000円、年間で2,160,000円という高額な固定費が、まず重くのしかかります。この家賃を回収し、利益を出すのは至難の業です。
【仮定】
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平均宿泊単価: 1泊30,000円(6SLDKで大人数対応、かつ高単価を設定できた場合の希望的観測)
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想定稼働率: 年間30%(現実的な目標として、かなり控えめに設定)
【粗い試算】
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年間売上: 30,000円 × 365日 × 30% = 3,285,000円
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年間粗利益: 3,285,000円(売上) - 2,160,000円(家賃) = 1,125,000円
ここから、さらに以下の経費が差し引かれます。
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清掃費: 300㎡を超える広さのため、1回あたり10,000円~20,000円かかる可能性があります。稼働率30%なら年間約110回 × 15,000円 = 1,650,000円。
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光熱費・水道代・ガス代: 広さがあるため月額40,000円~60,000円は覚悟すべきです。年間480,000円~720,000円。
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予約サイト手数料: 売上の15~20% = 約490,000円~650,000円。
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消耗品費: (アメニティ、リネン交換費、補修費など)月額20,000円~30,000円 = 年間240,000円~360,000円。
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その他: 損害保険料、修繕費積立、税金など。
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もし管理代行業者に委託する場合は、さらに売上の20%~30%の手数料が加算されます。
これらの費用を差し引くと、1,125,000円の粗利益はあっという間に消え去り、むしろ年間数百万円単位の赤字に転落する可能性が極めて高いことがお分かりでしょうか。月額18万円という家賃は、郊外立地では想像を絶する重荷です。
想定利益が低い場合の改善アイデア
この物件で民泊を成功させるためには、家賃の高さと立地の不利を補う、戦略的なアプローチが不可欠です。
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徹底的な高付加価値化と高単価戦略:
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超豪華設備: 「広々6SLDK」を活かし、ホームシアター、専用ジム、ゲームルーム、BBQ設備、プライベートプール(設置可能なら)など、他では味わえない非日常体験を提供し、超富裕層や特別なグループ旅行に特化する。
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コンシェルジュサービス: 観光案内、送迎、食事の手配など、ホテル並みのサービスを提供し、顧客満足度を最大化する。
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ワーケーション向け施設: 高速Wi-Fi、プリンター、大型モニターなどを完備し、長期滞在のビジネス客を取り込む。
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ターゲット層の再検討と多角化:
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インバウンドの富裕層グループ: アジア圏の大家族や、複数の家族での旅行など、高額でも広いスペースを求める層に特化し、特定の国や地域の旅行代理店と提携する。
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ペット同伴旅行者向け: ペット飼育相談可を最大限に活かし、専用の設備(ドッグラン、足洗い場など)を充実させ、ペットと宿泊できる希少性をアピールする。
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研修・合宿施設としての活用: 民泊だけでなく、企業の研修や学生の合宿など、大人数での利用が見込めるニーズも開拓する。
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徹底したコスト管理と自己管理の追求:
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清掃や日常のメンテナンスを可能な限り自力で行い、外部委託費用を削減する。
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省エネ型の家電を導入し、光熱費を抑える。
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消耗品の仕入れルートを工夫し、コストを最小限に抑える。
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他事業との組み合わせ:
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単独の民泊としてではなく、一階を事務所として利用し、一部を民泊にするなど、賃料を分散させる工夫も検討する。
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地域イベントと連携し、特別な宿泊プランを提供する。
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この筑紫野市の広々とした戸建ては、その広さゆえに夢が膨らみますが、月額18万円という家賃は、郊外での民泊運営においては**「高い固定費」という名の重い鎖**となるでしょう。生半可な気持ちで運営すれば、確実に赤字に転落します。圧倒的な高付加価値を提供できるか、他に収入源があるか、徹底的なコスト削減ができるか、そのいずれか、あるいは複数をクリアできる者だけが、この物件での成功を語る資格があると言えるでしょう。