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福岡県糸島市|民泊相談可の5DK戸建を辛口レビュー|大自然×駅近の好条件、でも高すぎる家賃がネック

【物件情報】

  • 所在地:福岡県糸島市二丈福井

  • 交通:JR筑肥線「大入駅」徒歩8分

  • 賃料:120,000円(管理費なし)

  • 敷金・礼金:敷金1ヶ月、礼金2ヶ月

  • 間取り:5DK(和6・和6・洋7・洋6・洋6・DK6)

  • 専有面積:103.05㎡

  • 築年月:1983年7月(築42年)

  • 構造・階数:木造2階建て

  • 設備:バストイレ別、洗面独立、フローリング、2口コンロ、庭、駐車場2台無料

  • その他:ペット相談可(敷金追加)、民泊相談可、現況空き、入居可能は2025年8月中旬

▶物件詳細:
https://house.ocn.ne.jp/chintai/detail/1/090H100451270084/166548001/x1090H100451270084.html


【民泊適正評価】

  • 立地:★★★☆☆
     最寄り駅まで徒歩8分と田舎にしては好アクセス。ただし、大入駅自体は無人駅に近く、観光拠点としての集客力は弱め。自然志向の旅行者向けとしてはポテンシャルあり。

  • 建物状態・広さ:★★★★☆
     築42年ながら手入れされている印象。5DK・103㎡の広さは家族連れやグループ旅行者向けに活用可能。駐車場も2台付きで車移動前提の民泊には好条件。

  • 賃料水準:★☆☆☆☆
     月額12万円+礼金2ヶ月は、糸島市郊外の物件としてはかなり高額。民泊運営を考えると、コストパフォーマンスは極めて悪い。土地建物の内容を考慮しても、8~9万円が妥当ライン。


【契約前に確認するポイント】

  1. 固定資産税や自治体の民泊許可条件(用途地域の確認)

  2. 敷金・礼金を含む初期費用の合計(30万円超の初期投資)

  3. 2025年8月入居可というタイムラグの長さ(空家リスク)

  4. ペット飼育予定がある場合の追加条件(敷金1ヶ月増)

  5. 周囲の住民との距離やトラブル回避策(閑静な住宅地のため音問題に注意)


【周辺地域の平均稼働率(糸島市)】
Airbnbなどの民泊プラットフォームによると、糸島市の平均稼働率は約35〜45%。福岡市内や糸島半島の観光拠点と比べるとやや低めで、集客力の差が影響しています。駅近とはいえ、大入エリア単体で観光客を呼び込むには弱い印象です。


【運営した場合の想定年間利益】

  • 1泊あたり宿泊料金(4名想定):12,000円

  • 稼働率:40%

  • 月間宿泊売上:12,000円 × 12泊 = 144,000円

  • 年間売上:144,000円 × 12ヶ月 = 1,728,000円

  • 年間家賃:120,000円 × 12ヶ月 = 1,440,000円

  • 年間経費(光熱費、清掃、消耗品など):約25万円

  • 年間利益:1,728,000円 − 1,440,000円 − 250,000円 = ▲37,000円(赤字)


【想定利益が低い場合の改善アイデア】

  • 企業・ワーケーション向け長期貸しに変更
     週単位・月単位の長期滞在者に絞り、稼働率と単価を安定化。広さと駐車場を活かせる。

  • 自然体験付き宿泊パッケージを企画
     釣り・山歩き・農作業体験など、糸島の自然を生かしたアクティビティを用意すれば集客力が向上。

  • 地域と連携して地域密着型の運営
     地元の食堂や温泉とコラボすることで、単体での弱い集客力を補うことが可能。


【結論】
福岡県糸島市二丈福井のこの物件は、自然環境・駅近・広さ・駐車場付きという魅力がある一方で、賃料の高さが致命的なデメリットです。民泊運営としては収益が出にくく、長期視点での工夫が必要。ペット可や法人対応など柔軟性はあるため、一般的な民泊運営というよりは、長期滞在型や地域密着型の高付加価値路線に特化すべき物件といえるでしょう。

利益目的で参入するなら、他の地域や賃料帯の物件としっかり比較した上で、慎重に検討することをおすすめします。