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【栃木県佐野市・民泊相談可】元旅館の一棟貸し物件を辛口評価|730㎡超・14部屋の活用法と落とし穴

物件情報:

  • 所在地:栃木県佐野市堀米町

  • 最寄駅:東武佐野線「堀米駅」

  • 賃料:180,000円/月(フリーレント1ヶ月)

  • 管理費:なし

  • 敷金・礼金:3ヶ月・0ヶ月

  • 建物面積:約730㎡

  • 間取り:14部屋(詳細不明)

  • 駐車場:10台以上

  • 用途:元旅館(民泊、寮、シェアハウス、店舗、介護施設など相談可)

  • URL:物件詳細はこちら


民泊適正評価(辛口):

評価項目 内容 評価
立地 佐野市中心部からやや離れた堀米町。観光地へのアクセスに難あり。 ★★☆☆☆
建物 元旅館で広さは十分。だが築年数不明で設備更新の必要性大。 ★★☆☆☆
家賃 広さに対しては安価。ただし維持費や光熱費、清掃コストが高額に。 ★★★☆☆
周辺観光資源 佐野厄除け大師、アウトレット、唐沢山などはあるが全国的な集客力は弱め。 ★★☆☆☆
駐車場 10台以上完備で団体受け入れ可 ★★★★☆
柔軟性 用途の自由度が高く、民泊以外にも活用可能 ★★★★☆

総合評価:★★☆☆☆(2.5)
民泊として成立させるには相当な戦略と投資が必要。条件だけで飛びつくのは危険。


契約前に確認するポイント:

  • 建物の築年数とリフォーム履歴(「実質無料」の内訳と条件)

  • 消防法・旅館業法に適合する構造か(元旅館とはいえ要確認)

  • 上下水道、電気容量、Wi-Fi環境などインフラの整備状況

  • 固定資産税や水道光熱費の目安(広さに比例して高額化が予想される)

  • 周辺に競合宿泊施設があるか


周辺地域の平均稼働率(推定):
民泊仲介サイトデータおよび自治体統計から推定すると、佐野市の民泊稼働率は年間平均35〜45%前後。都心部や観光地に比べて大きく劣ります。繁忙期は正月・GW・お盆・佐野厄除け参拝シーズンなどに限定されます。


運営した場合の想定年間利益(シミュレーション):

項目 想定内容
平均宿泊単価 8,000円(1日1組:8人想定)
稼働率 40%(年間146日稼働)
年間売上 約116万円(8,000円 × 146日)
年間家賃 180,000円 × 12ヶ月 = 216万円
その他経費 約50万円(清掃、人件費、消耗品、水光熱など)
年間収支 ▲150万円の赤字

想定利益が低い場合の改善案:

  1. 用途変更の検討:民泊に固執せず、寮・介護施設・シェアハウスとしての長期運用の方が現実的な可能性も。

  2. 多拠点連携運営:近隣観光施設や道の駅と連携し、バイクツーリストや釣り客向け宿泊施設として特化する。

  3. 多目的利用モデル:宿泊だけでなく、日中はコワーキング・学童・イベントレンタルスペースとして複合運営する。

  4. 住みながら運営:オーナー自ら住み込みで経費削減&管理効率化。


まとめ:
佐野市堀米町のこの物件は、「広さ」「駐車場」「用途の柔軟さ」などポテンシャルは確かにあります。しかし、立地の弱さ建物の管理コストの高さが足を引っ張り、民泊単体での黒字化は非常に困難です。利益を出したい方には、民泊以外の活用も視野に入れた運用戦略が必須です。甘い見通しで契約すると、重い固定費に苦しむ可能性大。慎重な検討をおすすめします。