物件情報:
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所在地:東京都豊島区駒込7丁目14-5
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交通:東京メトロ南北線「西ケ原」駅 徒歩9分、JR山手線「駒込」駅 徒歩11分
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賃料:月額40万円
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管理費:なし
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敷金・礼金:各2ヶ月(計160万円)
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間取り・面積:3LDK・100.59㎡
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築年数:2012年フルリノベ済(建物自体の築年不明)
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備考:民泊可(旅館業不可)・再建築不可・現況貸出
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物件URL:https://house.ocn.ne.jp/chintai/detail/0/6987056533/00272308/x06987056533.html
民泊適正評価:★★☆☆☆(2/5)
都心立地と高級仕様は魅力ですが、最大の問題は「家賃の高さ」と「制限の多さ」。月40万円のコストに加え、敷礼2ヶ月ずつ、償却1ヶ月分と初期投資も重く、旅館業不可(=簡易宿所許可NG)で、住宅宿泊事業法(民泊新法)に限定される点が大きなハードルです。再建築不可=土地資産価値ゼロであるため、将来の出口戦略も困難。立地だけで飛びつくのは危険です。
契約前に確認するポイント:
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住宅宿泊事業の届出可能性
豊島区の住宅宿泊事業制度における制限(年間上限180日、住民同意、用途地域など)を確認。 -
再建築不可のリスク
建て替え不可=老朽化に伴う価値の低下が避けられず、長期運営には不安。 -
旅館業不可の範囲
簡易宿所許可を取得できないため、無人運営や法人利用が難しい。運営主体が居住している必要あり。 -
周辺騒音・住民対応
第一種中高層住居専用地域のため、近隣トラブルが発生すると即営業停止リスクあり。
周辺地域の平均稼働率(民泊系サイト参考):
豊島区エリアの住宅宿泊事業物件の稼働率は**年間平均55〜70%**程度。山手線沿線という強みで短期宿泊の需要は安定しているものの、法規制により「無人」「ホテルライク」な運営はできず、居住者による一時貸し(ホスト同居型)に限られることが多い。
運営した場合の想定年間利益(新法民泊・180日上限):
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1泊あたり宿泊単価:30,000円(6名想定)
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年間営業可能日数:180日(住宅宿泊事業上限)
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年間売上:30,000円 × 180日 = 5,400,000円
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年間支出(家賃480万円+諸経費約70万円)= 約550万円
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年間想定利益:▲10万円(赤字)
利益が低い(赤字)の改善アイデア:
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月額民泊(30泊以上の中長期滞在プラン)に転換
外国人駐在員やインバウンド医療滞在客向けに、月単位での滞在に対応。 -
動画撮影・ロケ利用など民泊以外の用途拡大
都心で100㎡以上の戸建ては、動画配信者や法人研修用途にもニーズあり。スポット利用で補填。 -
シェア型運営(1フロア自宅、1フロア貸し)
自分で住みながら一部を貸すことで、住宅宿泊事業の条件を満たし、収益確保を狙う。
まとめ(総評):
駒込7丁目の民泊可3LDK戸建ては、都心立地と物件グレードは魅力的ながら、コスト面と法的制限で採算は非常に厳しい物件です。収益化を目指すなら、民泊ではなく法人用途・長期貸し・ロケ利用など他用途とのハイブリッド運営が必要でしょう。表面的な条件だけでなく、「180日制限」や「再建築不可」の背景をしっかりと理解し、冷静に見極めることが成功の鍵です。民泊初心者には正直おすすめできないハイリスク物件です。