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山形県飯豊町・民泊可3LDK戸建て|田舎民泊のリアルな収益性と課題を徹底分析

【物件情報】

  • 【所在地】山形県西置賜郡飯豊町大字萩生

  • 【最寄駅】JR米坂線「萩生駅」徒歩約1.7km

  • 【賃料】月額78,000円(管理費なし)

  • 【フリーレント】2ヶ月

  • 【敷金/礼金】1ヶ月/なし(ペット飼育時は敷金2ヶ月)

  • 【面積】97㎡

  • 【間取り】3LDK

  • 【築年月】2006年5月(築約19年)

  • 【構造】木造・2階建

  • 【駐車場】有(3台分以上)

  • 【契約形態】普通賃貸借・2年(更新料1ヶ月)

  • 【URL】物件詳細はこちら


【民泊適正評価】
立地:★☆☆☆☆
自然豊かで静かな環境ですが、観光目的で訪れる人が少ないエリア。米沢や白川湖までアクセスするには車が必須。駅から1.7kmと徒歩圏ではなく、公共交通に依存する旅行者の利用は難しいでしょう。

物件仕様:★★★★☆
築浅で水回りもしっかり整備され、ファミリーやグループ向け民泊には好適。駐車スペースが豊富なのは地方型民泊にとって大きな強みです。IHクッキングヒーターやシステムキッチン、浴室窓付きなど、住環境としては良好。

賃料水準:★★★★★
97㎡で月額7.8万円は非常に安価。しかもフリーレント2ヶ月で、初期コストを大幅に抑えられます。地方物件らしい高コスパではあるものの、問題は「集客ができるか」です。


【契約前に確認するポイント】

  • 地元自治体の民泊条例:飯豊町は小規模自治体のため、旅館業許可の取得可否は要確認。特区ではないため、住宅宿泊事業法(いわゆる「民泊新法」)による届け出が必要になる可能性が高い。

  • 近隣住民との関係構築:密集住宅地ではないものの、地方では外国人旅行者への理解が得られにくい場合も。事前に地域住民とのトラブル回避策を考慮すべき。

  • 運営人材の確保:清掃やチェックイン対応ができるスタッフの確保が難しく、現地に協力者がいなければ運営は困難。

  • 季節需要の偏り:豪雪地帯のため冬季は交通が制限され、利用者が著しく減少する恐れあり。


【周辺地域の平均稼働率】
飯豊町および西置賜地域には、そもそも民泊物件の母数が非常に少ないため、正確な稼働率データは不明ですが、一般的に地方の非観光地では稼働率30〜40%程度にとどまるのが現実。ハイシーズン(夏休み・紅葉・冬の雪景色)を除き、平日の稼働はほぼゼロに近いと見込まれます。


【運営した場合の想定年間利益】

項目 内容
平均宿泊単価 9,000円(4人家族利用想定)
平均稼働率 35%(約11泊/月)
月間売上 約99,000円
年間売上 約1,188,000円
年間家賃 約936,000円(78,000円×12ヶ月)
その他経費 約30万円(清掃、光熱費、OTA手数料など)
年間利益 約▲48,000円(ほぼトントン〜赤字)

※フリーレント適用初年度のみ若干黒字化の可能性あり


【想定利益が低い場合の改善策】

  1. 長期滞在型へのシフト
    「地方移住体験」「田舎ワーケーション」「農泊(農業体験民泊)」など、月単位の長期滞在者向けに特化することで、収益安定化が可能。自治体の補助制度を活用できる場合もあります。

  2. 自社サイトや地域ポータルでの直販強化
    AirbnbなどのOTAに頼らず、SNSやブログで地域の魅力を発信し、リピーター獲得を目指す運営スタイルが有効。

  3. 地域連携型の宿運営(地域観光協会と連携)
    観光農園・地元ガイド・道の駅などとの連携で「泊まれる体験型コンテンツ」としての価値を創出し、単価と稼働率を上げる。


【まとめ】
この山形県飯豊町の一戸建て物件は、民泊運営のコスト面では非常に魅力的ですが、決定的に集客が難しい立地です。通常の民泊運営では赤字リスクが高く、「農泊・ワーケーション・長期滞在型」などの明確な戦略がない限り、利益を出すのは困難です。地方創生型の民泊や、自治体との連携を視野に入れたプロ志向の運営者にのみ、おすすめできる物件です。初心者が安易に手を出すと失敗する可能性が高いため、要注意です。