【物件情報】
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所在地:大阪府岸和田市南上町
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最寄駅:南海本線「蛸地蔵駅」徒歩2分
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築年数:築65年
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間取り:2DK(48.46㎡)
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販売価格:1,490万円
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主な設備:綺麗な庭、デッキ、オートバス、温水洗浄便座、システムキッチン、独立洗面台、収納スペース
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周辺施設:ファミリーマート(徒歩8分)、スーパー(徒歩10分)、南公園(徒歩1分)、岸和田城(徒歩10分)
【民泊適正評価】
★★☆☆☆(2/5)
メリット:
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駅徒歩2分という立地は非常に魅力的。
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関西空港まで約20分、難波まで約34分と、インバウンド需要を見込めるエリア。
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周辺に観光スポット(岸和田城、二色の浜)もあり、一定の集客は期待可能。
デメリット:
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築65年と非常に古く、リノベーションが必須。耐震補強や水回りの更新が必要な可能性大。
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2DKで48㎡と狭いため、宿泊人数は最大でも3〜4名程度に制限される。
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購入価格が1,490万円と高めで、初期投資に見合った利益を得るには工夫が必要。
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岸和田はだんじり祭以外は観光需要が安定しにくい地域でもある。
【契約前に確認するポイント】
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物件の構造(木造or軽量鉄骨)と耐震診断の有無
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リフォームの必要箇所とその見積もり
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地元自治体(岸和田市)の民泊営業に関する条例や規制(特に住宅宿泊事業法 or 旅館業法の適用)
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過去の修繕履歴および白蟻等の被害歴
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駐車スペースの有無(家族旅行の需要を取り込むには重要)
【周辺地域の平均稼働率】
民泊仲介プラットフォームAirDNA等のデータによると、岸和田市の平均稼働率は30〜40%程度。大阪市内の中心部(60〜80%)と比べると明らかに劣り、閑散期の影響も大きい。特に平日の稼働率が低いため、だんじり祭などイベントシーズン以外は集客に苦労する。
【運営した場合の想定年間利益】
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平均稼働率:35%
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1泊あたり宿泊費:¥8,000(最大4名想定)
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想定年間売上:¥1,022,000(8,000円×127泊)
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年間運営コスト(光熱費、清掃、民泊管理代行費、固定資産税等):約¥600,000
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年間利益:¥422,000(※初期投資1,490万円を考慮すると利回り約2.8%)
【想定利益が低い場合は、改善するためのアイデア】
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高稼働シーズン特化型運営:
だんじり祭、夏の海水浴シーズン、秋の紅葉シーズンに料金を大幅に上げ、繁忙期に集中して運用する。 -
中長期滞在プランを導入:
海外旅行者やワーケーション需要を取り込むため、週単位・月単位の割引プランを設ける。 -
物件コンセプトを明確化:
「昭和レトロな庭付き一軒家」「和風庭園付きの静かな宿」など、競合との差別化を図ることで単価アップを狙う。 -
地域連携・体験提供:
岸和田市内の地元体験(祭り、漁業、歴史散策)などを組み合わせた体験型民泊としてブランディングする。
【総評】
アクセスや庭付きといった点では光る魅力を持つ物件ですが、築古・狭小・高額という三重苦がのしかかっており、民泊運営で安定した利益を出すのは容易ではありません。岸和田の地元イベントや自然を活かして、「テーマ性のある民泊」として構築する努力がなければ、購入価格を回収するまでに相当な年数を要する可能性があります。慎重な検討をおすすめします。