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【小樽市山田町・民泊相談可?】家賃3000円の激安2LDK倉庫物件、夢があるが現実は厳しい

■物件情報

  • 【物件名】荒井アパート 201号室

  • 【所在地】北海道小樽市山田町3-25(寿司屋通りから徒歩2分)

  • 【交通】JR函館本線「小樽駅」から徒歩圏(具体距離記載なし)

  • 【賃料】月額3,000円(6ヶ月間)/7ヶ月目以降6,000円

  • 【敷金・礼金】ゼロゼロ

  • 【面積】約50㎡

  • 【間取り】2LDK

  • 【構造】2階建てアパートの2階

  • 【築年数】不明(築古)

  • 【水回り】キッチン・トイレ使用不可(現状貸し)

  • 【その他条件】転貸可、DIY可、事務所・倉庫・秘密基地利用可

  • 【URL】ジモティー物件ページ


■民泊適正評価(5段階)

立地:★★★☆☆
小樽の中心エリア「寿司屋通り」から徒歩2分という立地は魅力的。観光客も多く、エリアとしては集客ポテンシャルあり。

設備:★☆☆☆☆
キッチン・トイレが使用不可。つまり「生活」ができない状態。これは民泊以前に、人が泊まる場所として根本的に不適。上下水道・排水経路の整備が前提条件。

建物の状態:★☆☆☆☆
築古かつ「傾きあり」と明記。リフォーム前提でも耐震や安全性に疑問が残る。民泊に必要な消防法・旅館業法の要件を満たすには相当な改修が必要。

家賃・コスト:★★★★★
6ヶ月3,000円、以降6,000円という賃料は破格。倉庫用途としては優良案件だが、民泊化には数十万円〜100万円規模の初期投資を覚悟すべき。

総合評価:★★☆☆☆(2.2/5)
立地と家賃は良いが、それ以外の条件が厳しすぎる。趣味や事務所として使うのが現実的で、民泊は相当な改修予算と行政対応が必須。


■契約前に確認するポイント

  1. 小樽市の旅館業許可の取得条件(用途地域・構造・設備)

  2. 水回りの復旧にかかる費用と工事の可否(排水・浄化槽の状態)

  3. 建物の傾き・構造安全性(自治体の建築確認・検査が通るか)

  4. 近隣住民からのクレームリスク(騒音・ゴミ・駐車問題)


■周辺地域の平均稼働率(小樽市中心部)

  • 観光地エリア(小樽運河近辺)では稼働率 60〜75%

  • 寿司屋通り周辺の物件も、条件が整えば 好稼働 が期待できる

  • ただし、無許可営業の取り締まりが強化されており、違法運営は高リスク


■運営した場合の想定年間利益(※理論値、現実的には実現困難)

  • 【前提】
     宿泊料金:1泊8,000円(観光エリア想定)
     稼働率:60%(219泊/年)

  • 【年間売上】
     8,000円 × 219泊 = 1,752,000円

  • 【想定支出】
     家賃:6,000円 × 12ヶ月 = 72,000円
     光熱費・清掃・OTA手数料等:約400,000円
     水回り復旧+消防設備等初期費用:約1,500,000円(初年度のみ)

  • 【初年度想定利益】
     1,752,000円 − 72,000円 − 400,000円 − 1,500,000円 = ▲220,000円(赤字)


■利益を出すためのアイデア

  1. 長期賃貸への切り替え:ワーケーション需要に対応し、30日以上の中長期滞在に限定

  2. 自分で住みながら副収入狙い:「1部屋を倉庫、もう1部屋をシェア民泊」など柔軟運用

  3. DIY・YouTube発信型民泊:セルフリノベで改修過程を発信し、集客に活かすブランディング型運用


■まとめ|「家賃が安いから」は通用しない。法律と設備が最大の壁

この物件は、一見すると夢のような家賃で民泊を始められそうに見えますが、民泊は「寝られる部屋があるだけ」では運営できません。水回りの使用不可、築古、傾き、消防・建築基準法のクリアなど、想像以上に高いハードルがあります。

結論として、この物件は**「DIY好きな方向けの趣味物件」や「事務所・倉庫」用途としては最高のコスパですが、民泊として本気で使うにはリスクと初期投資が重すぎる**のが現実です。

“安物買いの銭失い”にならないためにも、投資としての冷静な判断をおすすめします。