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【伊賀市・民泊OK】家賃3.5万円で4LDK!格安戸建て賃貸の可能性と地方民泊の現実

■物件情報

  • 【所在地】三重県伊賀市(詳細非公開)

  • 【交通】JR関西本線「新堂駅」

  • 【家賃】月額35,000円

  • 【管理費等】なし

  • 【敷金・礼金】ゼロゼロ

  • 【間取り】4LDK以上(100㎡超)

  • 【築年数】非記載

  • 【駐車場】1台無料

  • 【利用可能用途】事務所、法人登記、民泊、ペット可、ルームシェア、生活保護、外国人歓迎

  • 【保証会社】加入必須

  • 【URL】物件ページ(ジモティー)


■民泊適正評価(5段階)

立地:★★☆☆☆
伊賀市は忍者の里として有名な観光地ではあるものの、年間を通じた観光客数はそれほど多くなく、集客力に限界がある。最寄りの新堂駅もローカル線で利便性に欠ける。

設備・広さ:★★★★☆
4LDK以上で100㎡超という広さは、グループ旅行やファミリー向けに適している。トイレや水回りの状態が良ければ、長期滞在型民泊にも適用可能。

建物状態:???
築年数は不明。写真や詳細も掲載されておらず、リフォームの必要性や設備の老朽度は現地確認が必須。格安物件にありがちな「リフォーム地獄」の可能性も。

家賃・コスト:★★★★★
固定費は驚異の安さ。月額3.5万円で100㎡以上を借りられるのは、ほぼ奇跡的。ただし「安い=儲かる」ではないことは肝に銘じるべき。

総合評価:★★★☆☆(3.2/5)
費用面では文句なし。ただし立地と観光ニーズの弱さ、物件詳細の不透明さがネック。「DIYできる人」「低コストで長期運用できる人」向け


■契約前に確認するポイント

  • 民泊運営に必要な旅館業許可の取得可能性(用途地域・消防設備)

  • 建物状態・水回り・外壁・屋根などの老朽化状況

  • 民泊以外の**収益化プラン(ルームシェア、企業の社宅利用など)**の検討

  • Wi-Fi、家具、家電の整備コスト(なければすべて自費)

  • 近隣住民とのトラブルリスク(音、ゴミ、駐車)


■周辺地域の平均稼働率(伊賀市)

  • 民泊サイト掲載物件数は非常に少ない

  • 稼働率の目安:30〜40%程度(市内中心部でも低め)

  • 高稼働を狙うには、「忍者体験」や「農泊」などの体験型プランとの連動が不可欠


■想定年間利益(目安)

  • 【前提条件】
     宿泊料金:1泊8,000円(最大5人宿泊)
     稼働率:35%(128泊/年)

  • 【年間売上】
     8,000円 × 128泊 = 1,024,000円

  • 【年間支出】
     家賃:35,000円 × 12ヶ月 = 420,000円
     水道光熱費・清掃・OTA手数料等:約250,000円
     家具・家電初期費用:約300,000円(初年度のみ)

  • 【初年度利益】
     1,024,000円 − 420,000円 − 250,000円 − 300,000円 = 54,000円(黒字だが微妙)

  • 【2年目以降利益】
     1,024,000円 − 420,000円 − 250,000円 = 354,000円(コスパは良)


■想定利益が低い場合の改善策

  1. 「忍者民泊」「武家屋敷体験」などコンセプト重視で差別化

  2. 都市圏からの中長期滞在者(ワーケーション)向けにPR

  3. 企業研修・出張利用を狙ったB2B型運用(法人登記可を活かす)


■まとめ|「民泊OK」の文字に飛びつく前に、立地と設備の現実を見よ

この物件は、確かに夢があります。広くて安く、自由度が高く、初期投資も抑えられる――しかしその裏には、地方ならではの集客の難しさや、物件の状態によるトラブルリスクが潜んでいます。

安く始められるのは大きな魅力ですが、「誰に」「どうやって」泊まってもらうかの戦略なしには、儲からないだけでなく、失敗するリスクも高いです。

「やってみたい」から「続けられる」に変えるためには、戦略と現地確認が必須です。