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茨城・筑西市|民泊相談可!敷地109坪の古民家物件を辛口レビュー|初期費用0円でも本当に得か?

物件情報

  • 【所在地】茨城県筑西市中舘(最寄:真岡鐵道 折本駅 徒歩4分)

  • 【家賃】65,000円

  • 【敷金・礼金・仲介手数料】すべて0円

  • 【フリーレント】2ヶ月

  • 【構造・築年数】木造平屋/築54年

  • 【間取り・面積】3DK/約38坪(約125㎡)

  • 【敷地面積】約109坪(約362㎡)

  • 【設備】井戸水・単独浄化槽・プロパンガス・エアコン

  • 【その他】DIY可、民泊可、譲渡型賃貸契約応相談

  • 【物件詳細リンク】物件ページ(ジモティー)


民泊適正評価(★★☆☆☆)
民泊としての魅力は以下の通り:

  • 駐車スペース10台 → グループ向け・アウトドア用途に強み

  • 駅近(徒歩4分)→ 地方物件としては希少

  • 敷地が広く、ドッグラン・BBQ場などの魅力づけが可能

しかしながら、以下のような致命的なデメリットも:

  • 築54年の古民家 → 雨漏り・断熱・耐震性など懸念

  • インフラ面に難あり:井戸水&単独浄化槽は宿泊業としての許可取得にハードル

  • 周辺観光資源が乏しい:集客の動機づけが弱い

現状では民泊というより中長期の“田舎暮らしお試し住宅”や、シェアハウス・個人事務所向けの用途の方が現実的です。


契約前に確認するポイント

  • 行政の住宅宿泊事業届出・旅館業許可が取得可能か(上下水道未整備がネック)

  • 建物の耐震補強・断熱施工の有無(築54年相当)

  • DIYの範囲(電気・水道系の改修は資格が必要)

  • 屋根・床・水回りの老朽状態(事業開始前に大規模修繕が必要な可能性あり)


周辺地域の平均稼働率(短期民泊)


筑西市のAirbnb掲載物件数は少なく、宿泊需要は限定的。駅近・広敷地という強みを活かせば個性的な集客は可能だが、**稼働率は月20%程度(年間70〜80泊)**を想定しておくのが無難です。


運営した場合の想定年間利益(Airbnb運用)

項目 金額(年間) 備考
収入(稼働率20%、1泊8,000円) 約64万円 年間80泊想定
家賃 ▲78万円 月6.5万円 × 12ヶ月
光熱費・ネット ▲18万円 井戸ポンプ電気代含む想定
清掃・消耗品 ▲10万円 自主管理ベース
初期修繕費(年割) ▲15万円 簡易DIY+最低限整備
年間利益 ▲57万円(赤字) 稼働率を30%以上にしないと黒字化は困難

想定利益が低い場合の改善策

  • “田舎暮らし体験民泊”として滞在型の需要を開拓

  • BBQ+キャンプ+ドッグラン付き貸別荘として独自路線を構築

  • 複数部屋を個室貸しするシェア型民泊で稼働率の底上げ

  • 近隣農家と連携し“農業体験付き宿泊”の付加価値提案

  • ADDressなどの会員制住まいサブスクで固定収入化


まとめ


この物件は「初期費用ゼロ・フリーレント2ヶ月・駐車10台・DIY可」という条件だけを見ると魅力的ですが、民泊事業として成立させるにはインフラ整備や建物状態の再確認が必須です。特に上下水道未整備という点が旅館業法や住宅宿泊事業法の許認可取得にとって致命的になる恐れがあります。

民泊ではなく、田舎暮らし希望者・リモートワーク層向けの賃貸住宅として活用する方が現実的です。立地や広さを活かせば、趣味型施設・週末利用の拠点として面白い可能性はありますが、利益目的での参入には慎重な姿勢が必要です。