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世田谷区・尾山台|民泊応相談テラスハウス登場!立地良好だが採算には要注意

【物件情報】

  • 所在地:東京都世田谷区等々力5丁目

  • 交通:東急大井町線「尾山台」駅 徒歩5分

  • 間取り・面積:2SLDK(約69.78㎡)

  • 賃料:280,000円/月

  • 敷金礼金:0円(民泊利用時は敷金1ヶ月追加)

  • 構造:RC造・2階建て

  • 築年数:記載なし(内装は比較的新しめの印象)

  • 設備:バストイレ別、3口コンロ、システムキッチン、洗面所独立、ルーフバルコニー、デザイナーズ、吹き抜けあり

  • 用途地域:第2種低層住居専用地域(旅館業許可取得は基本的に不可)

  • URL物件詳細はこちら


【民泊適正評価】

  • 立地評価:★★★★☆(4/5)
    駅近・渋谷や横浜方面へのアクセス良好で、観光・ビジネス客ともに需要あり。

  • 価格評価:★☆☆☆☆(1/5)
    賃料28万円は、民泊運営で利益を出すには極めて高額。初期投資・ランニングコストに要注意。

  • 構造・間取り評価:★★★☆☆(3/5)
    広めの2SLDKはファミリーやグループ向けに適しているが、内装グレードは並。民泊映えするとは言い難い。

  • 法的適正:★☆☆☆☆(1/5)
    用途地域が「第2種低層住居専用地域」のため、旅館業許可が原則取得できない。住宅宿泊事業(民泊新法)対応前提となるが、年間営業日数制限(180日)がネック。


【契約前に確認するポイント】

  1. 用途地域制限の影響
    旅館業(簡易宿所)として運営できる可能性はほぼゼロ。民泊新法での運営を想定すべき。

  2. 近隣トラブルリスク
    閑静な住宅街のため、騒音・ゴミ出しトラブルが発生すると即運営停止のリスクも。

  3. 収支シミュレーション
    賃料28万円に加えて、光熱費・清掃費・サイト手数料等を考えると、月40万円以上の売上が必要。


【周辺地域の平均稼働率】

  • 世田谷区の住宅宿泊事業(民泊新法)における稼働率は平均30〜40%程度(AirDNA調べ)

  • 夏や年末年始などの繁忙期でも60〜70%が上限

  • 平均宿泊単価(ADR)は1泊15,000〜18,000円前後


【運営した場合の想定年間利益】

  • 平均稼働率:35%

  • 平均宿泊単価:16,000円

  • 年間営業日数(新法制限):180日

  • 年間売上:16,000円 × 180日 × 0.35 ≒ 1,008,000円

  • 年間家賃:280,000円 × 12ヶ月 = 3,360,000円

  • 想定赤字額:約**-2,352,000円**

 このままでは完全に赤字運営。利益を出すには収支改善が必須。


【想定利益が低い場合の改善アイデア】

  1. 月貸し or 中期滞在向けに変更
    30泊以上の中長期滞在者(国内・国外のリモートワーカーや一時帰国者)をターゲットにすることで、安定収入を目指す。

  2. 撮影用スタジオとして転用
    デザイナーズ物件かつルーフバルコニー付きという特徴を活かし、ロケ地や商品撮影用スペースとして貸し出す。

  3. ハイブリッド運用
    民泊新法の180日以外は、「マンスリーマンション」や「家具付き定期賃貸」として運用し、空室期間を極力減らす。


【総評】


尾山台徒歩5分の好立地物件という点では魅力的だが、民泊運営の観点では家賃の高さと法的制限が大きなネック。本気で収益を上げたいのであれば、安易に「駅近+広め+おしゃれ」というイメージに流されず、数値と法規をもとに冷静に判断する必要がある物件と言える。