物件情報
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【物件種別】貸家(民泊・旅館用途相談可)
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【家賃】月額360,000円(税別)
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【共益費】なし
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【所在地】東京都北区滝野川6丁目4-10
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【交通】都営三田線「西巣鴨駅」徒歩2分
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【築年数】築62年(1962年築)
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【構造】木骨造3階建
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【面積】72.44㎡(3SLDK)
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【敷金・礼金】各2ヶ月
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【契約】普通借家契約(2年)更新料1ヶ月
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【駐車場】なし
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【用途地域】商業地域
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【設備】洗面・トイレ・ベランダ・キッチン
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【詳細URL】物件情報はこちら
民泊適正評価
立地評価:★★★★☆
西巣鴨駅徒歩2分という交通の良さは大きな強みです。都心へのアクセスも良く、観光客の宿泊ニーズは一定数期待できます。ただし、滝野川エリアは山手線内側に比べて観光資源が少なく、周辺を目的に宿泊するゲストは限られるため、ターゲットは「安くて都心にアクセスしやすい宿を探す外国人・ビジネス客」が中心になるでしょう。
物件評価:★★☆☆☆
築62年の木造3階建で耐震性や古さが気になるポイントです。古民家風でリノベーション済なら魅力になりますが、現状ではメンテナンスコストが高くつく可能性があります。さらに、駐車場がないため、家族連れや車利用のゲストには不向きです。
賃料負担:★☆☆☆☆
家賃36万円は、北区・西巣鴨エリアの民泊物件としては非常に高額です。相場よりもやや高く、週末や繁忙期に稼働率を高く維持しなければ利益はほとんど出ない可能性があります。家賃に加えて光熱費・清掃費・OTA手数料を考慮すると、利益率はかなり厳しいと考えられます。
契約前に確認するポイント
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近隣住民との距離感(密集した住宅地で騒音問題が起きやすいか)
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建物の耐震診断書の有無(築年数のため特に重要)
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民泊用途での賃貸契約が書面で明記されるか
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建物のメンテナンス状況(雨漏り・老朽化リスク)
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消防法に基づく簡易宿所許可の取得可否(階段幅や避難経路の確認)
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実際のインバウンド需要がどの程度あるか(アクセスだけでなく宿泊動機が成立するか)
周辺地域の平均稼働率
AirDNAや民泊仲介サイトのデータから、北区・西巣鴨エリアの民泊稼働率はおおむね 50〜60%前後 です。繁忙期は70%を超えることもありますが、閑散期は30〜40%に落ち込むことも珍しくありません。
運営した場合の想定年間利益(ざっくり試算)
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1泊あたりの想定宿泊費:15,000円
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稼働率:平均55%
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想定年間宿泊日数:365日×55%=約200泊
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年間売上:15,000円×200泊=約300万円
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年間家賃:36万円×12ヶ月=432万円(税抜)
年間損益:300万円 − 432万円 = -132万円(赤字)
加えて、光熱費・清掃費・OTA手数料(15%程度)・初期投資(家具家電・消防設備)が必要なので、実質赤字幅はさらに広がる見込みです。
改善するためのアイデア
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宿泊単価を18,000〜20,000円に引き上げる(内装リフォーム・設備投資が必要)
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中長期滞在プラン(30日以上)の活用で安定収入を狙う
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法人向けの短期賃貸・撮影スタジオ利用としても運用する
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外国人グループ旅行客向けの広々プランや和風内装で差別化
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近隣イベント・ビジネス需要の徹底的なリサーチと連動した価格設定
総評(結論)
現状のままでは**「民泊運営は赤字リスクが高い」**物件と言わざるを得ません。立地は悪くありませんが、家賃が高く、稼働率や宿泊単価の見込みを超えなければ利益は出にくい状況です。もし本気で検討する場合は、宿泊単価アップとターゲット設定の工夫、中長期プランの活用が必須です。
家賃交渉や賃料が20万円台に下がれば検討の価値が出てくる可能性はありますが、現状の条件では手を出すにはリスクが大きすぎます。よほど戦略的に動ける方でない限り、慎重に見送るのが現実的な選択肢です。