【物件情報】
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住所:愛知県名古屋市西区名駅2丁目
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最寄り駅:名古屋市東山線 名古屋駅 徒歩9分
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賃料:民泊利用時 月12万円
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敷金:なし
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礼金:1ヶ月
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保証金:3ヶ月(解約時50%償却)
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面積:66㎡
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建物構造:木造 2階建
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築年数:1970年築(築55年超)
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現況:空室
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その他:バス・トイレ別、エアコン、室内洗濯機置場、収納あり
【民泊適正評価】
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立地:★★★★☆(名古屋駅徒歩9分は魅力だが徒歩圏としてギリギリの距離)
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建物:★☆☆☆☆(築55年以上の木造は老朽化リスクが大きい)
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賃料:★★☆☆☆(周辺相場に対してやや割高感、民泊利用で月12万円は利益圧迫)
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周辺環境:★★★★☆(円頓寺商店街、イオンモール則武近接で観光・買い物に便利)
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総合評価:★★★☆☆
※立地は良いが、建物の古さと家賃のバランスが厳しく、収益化には工夫が必要。
【契約前に確認するポイント】
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木造建物の耐震補強状況(築年数から見てかなり重要)
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消防法適合可否(民泊運営には消防設備の確認が必須)
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近隣住民とのトラブルリスク(木造は音漏れしやすくクレームに発展しやすい)
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設備の老朽化状況(エアコンや配管の修繕履歴を要確認)
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名古屋市の民泊条例への適合状況(住宅宿泊事業法、特区民泊、旅館業のいずれで届出可能か)
【周辺地域の平均稼働率】
名古屋駅周辺の簡易宿所・民泊物件の平均稼働率は約55〜65%前後。
(特に平日の稼働が低く、週末やイベント時に大きく稼働が上がる傾向)
【運営した場合の想定年間利益】
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月間売上(仮定):稼働率60% × 8,000円(1泊単価) × 30日 = 約144,000円
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年間売上:144,000円 × 12ヶ月 = 約1,728,000円
【年間支出】
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賃料:1,440,000円(12万円×12ヶ月)
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民泊運営経費(清掃・光熱費・手数料等):約30万円
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その他経費(保険、通信費など):約5万円
【年間利益】
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収支:1,728,000円 −(1,440,000円 + 300,000円 + 50,000円)= 約−62,000円(赤字)
【改善案】
現状のままでは赤字リスクが高い物件です。黒字化するためには次の対策が必要です。
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1泊単価を引き上げる
→ デザインリフォームを施し、ファミリー層や長期滞在者向けの高付加価値物件に変更する。 -
稼働率の引き上げ
→ ビジネス客やインバウンド向けに平日稼働を確保できる運営戦略が必須。英語対応、連泊割引の導入が有効。 -
民泊ではなく別用途検討
→ 小規模オフィス、プライベートジム、撮影スタジオ等、他業種の貸出も視野に入れると収益改善の可能性あり。
【結論】
この物件は「名古屋駅徒歩圏内」という立地だけを見て飛びつくと危険です。
築55年の木造で高額な賃料を支払いながら、単純な民泊運営では収益が出ない可能性が高く、しっかりとした運営戦略と付加価値の創出がなければ苦戦必至です。
民泊初心者にはややハードルが高い物件ですが、「名古屋駅エリアでどうしても民泊をやりたい」という人にとっては、工夫次第で再生可能な物件と言えるでしょう。