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港区新橋|民泊相談可|ル・グラシエルBLDG.85|高額家賃に見合う価値はあるのか?

物件情報

  • 物件名:ル・グラシエルBLDG.85

  • 所在地:東京都港区新橋4丁目20-3

  • 賃料:月額1,210,000円

  • 敷金・礼金:なし

  • 保証金:賃料の8ヶ月分(約968万円)

  • 管理費:なし(但し、看板料 月額33,000円、水道光熱費預り金20万円)

  • 広さ:115.96㎡(4階バルコニー含む)

  • 構造:鉄骨造・築38年

  • 契約形態:定期借家(5年間)

  • 交通:JR山手線 新橋駅 徒歩3分、都営大江戸線 汐留駅 徒歩5分

  • 詳細:https://www.homes.co.jp/chintai/b-1510050033477/


民泊適正評価

 

メリット

  • 立地抜群:新橋駅徒歩3分、ビジネス客・観光客共にアクセス良好。

  • 一棟貸しの自由度:周囲への配慮も比較的しやすく、複数組受け入れも可能。

  • 民泊相談可:都心で合法的に民泊運営ができる希少な一棟貸し物件。

デメリット

  • 家賃が非常に高い:月額121万円は相場としても高額。高稼働でも利益確保が難しい。

  • 築年数38年:建物・設備の老朽化リスク。リフォームコスト発生の可能性も高い。

  • 初期費用が重い:保証金が約968万円+仲介手数料110万円+看板料・光熱費預り金が別途必要。

  • 定期借家契約(5年):更新保証がなく、場合によっては5年後に撤退リスクあり。

  • 競合多数エリア:港区・新橋周辺はホテル・民泊が飽和気味。価格競争の激化が予想される。


契約前に確認するポイント

  • 建物の設備状況:築年数が古いため、空調・配管・電気設備の状態を必ず確認。リノベーションが必要か否かで初期投資額が大きく変わる。

  • 消防法対応の可否:一棟貸しでも宿泊用途に適合した消防設備の確認が必要。

  • 民泊許可の取得難易度:港区は特区民泊制度を利用できるが、近隣住民の反対があるケースも。管理組合・オーナーと事前に詳細な協議を。

  • 解約時の違約金:総賃料の3ヶ月分が違約金として発生。事業撤退時のコスト計算も重要。

  • 再契約の可能性:5年後に貸主が再契約を拒否する可能性があるため、事業計画は慎重に。


周辺地域の平均稼働率

 

東京都港区の民泊平均稼働率は約60〜70%程度(2024年AirDNAデータ参考)。新橋エリアはビジネス客・観光客共に見込めるが、最近は民泊・ホテルの供給過多により、稼働率が鈍化傾向。特に平日はビジネス需要で一定の利用が見込める一方、週末や長期連休は競合に埋もれるリスクがある。

 


運営した場合の想定年間利益

  • 想定平均宿泊単価:25,000円/泊(一棟貸し、周辺相場から算出)

  • 想定稼働率:65%

  • 想定年間売上:25,000円 × 365日 × 65% ≒ 5,931,250円/月 ≒ 7,117万円/年

【主な年間コスト】

  • 家賃:121万円 × 12ヶ月 = 1,452万円

  • 光熱費・清掃費・OTA手数料等:概算月40万円 × 12ヶ月 = 480万円

  • その他(保険・広告費・雑費):概算年100万円

【概算年間利益】
7,117万円 −(1,452万円+480万円+100万円)= 約5,085万円

 

ただし重要な注意点

 

・競合が多い新橋エリアでこの単価・稼働率を維持するのは難易度が高い。
・シーズンオフや新規参入物件の増加で価格下落リスクあり。
・初期投資の回収に最低でも2〜3年かかる計算。

 


結論

 

この物件は「立地の良さ」を最大限に活かせる運営力がある方には魅力的ですが、家賃負担の重さと築古物件のリスクをしっかり織り込んだ上で慎重に検討すべき物件です。競合も激しく、必ずしも“勝てる物件”ではない点を強調しておきます。