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大阪市生野区【民泊可】築109年の古民家をフルリノベ!桃谷・鶴橋エリアの収益性と物件の欠点を徹底解説

物件情報

 

  • 物件名: 三遊居 昭和RETRO

  • 所在地: 大阪府大阪市生野区桃谷2

  • アクセス:

    • JR大阪環状線 桃谷駅 徒歩9分

    • 近鉄奈良線 鶴橋駅 徒歩10分

    • 地下鉄千日前線 鶴橋駅 徒歩13分

  • 賃料(月額): 127,000円

  • 管理費等(月額): 6,350円

  • 総固定費(月額): 133,350円

  • 敷金・礼金: 敷金2ヶ月 / 礼金1ヶ月

  • 間取り/専有面積: 1SLDK / 55.95㎡

  • 築年月(築年数): 1916年1月(築109年10ヶ月)

  • 構造: 木造 / 1階建

  • 特記事項: 民泊可能物件、フルリノベーション済、オール電化、コリアタウン徒歩2分、事務所利用相談可

  • 情報元URL:https://house.goo.ne.jp/rent/ap/detail/1/27116/060H100456988775/160009001/x1060H100456988775.html

 

民泊適正評価

 

総合適正評価:B(コンセプトで勝負する上級者向け) 高い賃料設定による収益性の低さを、コンセプトと立地の良さでどこまでカバーできるかが鍵となる物件です。

  • 立地/集客力:◎非常に高い

    • 長所: 鶴橋駅・桃谷駅の3WAYアクセス。観光客に大人気のコリアタウンまで徒歩2分という立地は最大の強みで、集客の核となります。

  • 物件の魅力/差別化:◎非常に高い

    • 長所: 築100年超の古民家をフルリノベした「昭和RETRO」というコンセプトが強力な差別化ポイント。55.95㎡の1SLDKはグループ・ファミリー層に最適です。

  • 収益性(固定費):△低〜中程度

    • 短所: 総固定費が月額133,350円と周辺相場に比べ高額です。この家賃設定により、利益を出すためのハードルが上がり、シビアな稼働率と単価が求められます。

  • 運営リスク:△やや高い

    • 短所: 築109年の木造のため、騒音トラブルのリスクが懸念されます。また、短期解約時の違約金(総賃料1ヶ月分)や、高額な初期費用(敷金・礼金、仲介手数料などで4ヶ月分以上)も大きな負担となります。

 

契約前に確認するポイント

 

  1. 民泊に関する詳細な利用規約の確認:

    • 民泊可能物件ですが、貸主指定の運用ルール(清掃業者や鍵の受け渡し方法など)が設定されている可能性が高いため、必ず事前に全て確認すること。

  2. 騒音・防音性能の確認(木造/築古):

    • 築109年の木造建築は、リノベーションされていても防音性能が低い可能性があります。隣接する住民とのトラブルを避けるためにも、事前に騒音対策について不動産会社を通じて確認し、内見時に隣室・周辺環境をチェックすべきです。

  3. 周辺競合物件のADR・稼働率の再調査:

    • 高額な家賃をカバーするため、周辺の古民家風・グループ向け物件の「繁忙期の単価」と「閑散期の単価」を徹底的に調査し、現実的な年間平均単価(ADR)を再設定すること。

  4. オール電化の電気料金体系の確認:

    • オール電化はガス代がかかりませんが、冬場など電気使用量が多い時期のランニングコストが予想以上に高くなる場合があります。契約する電力会社やプランをシミュレーションすること。

 

周辺地域の平均稼働率

 

大阪市生野区・鶴橋エリアは、国際的な観光需要が非常に高いエリアです。特にコリアタウン周辺は週末やイベント時に高い稼働率を維持する傾向があります。

  • 現実的な年間平均稼働率: 65%

    • (理由:繁忙期は80%以上も期待できますが、築古の木造というネガティブ要素と、賃料の高さからくる高単価設定のリスクを考慮し、年間を通して安定して収益を確保できるラインとして65%を現実的な目標値とします。)

 

運営した場合の想定年間利益

 

上記の稼働率と、ユニークな広めの民泊施設の相場に基づき、平均宿泊料金(ADR)を15,000円と仮定して収益を試算します。

  • 年間売上: 

  • 年間固定費(賃料等): 

  • プラットフォーム手数料等(売上の約15%): 533,250

  • 運営雑費(消耗品・リネン・その他年間概算): 400,000

  • 想定年間利益: 1,021,550円

想定利益に関する結論:

家賃が高いため、想定年間利益は約102万円(月平均約8.5万円)と、利益率はタイトです。この利益水準では、予期せぬ修繕費や長期の空室期間が発生した場合、すぐに赤字に転落するリスクがあり、高額な家賃が収益を圧迫していると言えます。

 

想定利益が低い場合の改善するためのアイデア

 

現在のタイトな利益を改善し、安定した収益を確保するためには、以下の施策が有効です。

  1. ADR(平均単価)の極大化:

    • 「昭和RETRO」コンセプトを徹底し、単に泊まる場所ではなく「体験」を提供することで、ADRを18,000円〜20,000円に引き上げることを目指します。

    • 具体的なアイデア: 昭和の雑貨や古本、カセットデッキなどを設置し、SNS映えする内装に特化する。近隣のコリアタウングルメと提携した割引チケットを提供し、「鶴橋レトロ・コリアン体験ステイ」として高単価で打ち出す。

  2. 長期滞在需要の取り込み:

    • 55.95㎡の広さとオール電化(光熱費を抑えやすい)はワーケーションや国内の長期滞在需要にも適しています。

    • 具体的なアイデア: 宿泊料金にディスカウントを設定した「ウィークリー・マンスリープラン」を導入し、閑散期の稼働率(65%を下回りやすい時期)を安定して確保する。