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【広さ勝負】さいたま市南区・築28年4LDKアパートは「民泊×リモートワーク」で稼げるか?賃料22.8万円の収益シミュレーション

物件詳細情報(民泊向け)

 

  • 物件URL: https://house.goo.ne.jp/rent/ap/detail/0/11108/6987831782/00274878/x06987831782.html

  • 物件種別: 賃貸マンション・アパート(木造 2階建)

  • 賃料(月額): 22.8万円(管理費等なし)

  • 年間固定費: 273.6万円(フリーレント期間を除く)

  • 初期費用: 敷金1ヶ月・礼金なし(約22.8万円 + 初月家賃等)

    • ※ペット飼育の場合は敷金2ヶ月。

  • 間取り・面積: 4LDK / 87.85㎡

  • 築年数: 1997年10月築(築28年1ヶ月)

  • リフォーム: 2025年9月 内装全面リフォーム済み

  • 交通: JR武蔵野線 東浦和駅 徒歩1900m(約24分)

  • 特記事項: 民泊可、転貸可、フリーレント2ヶ月、駐車場2台無料、事務所使用可


 

民泊適正評価:メリットとデメリット

 

 

⭕ 良い点(収益性の根拠)

 

  • 民泊規制の緩さ: さいたま市(埼玉県)は上乗せ条例がなく年間180日の営業が曜日制限なしで可能です。これは都内主要区(中央区、江東区、港区など)よりも圧倒的に有利な条件です。

  • 広さと無料駐車場: 87.85㎡の4LDKは、長期滞在や多拠点居住を求める層、および車移動のファミリー(周辺のレジャー施設利用など)にとって、駅遠を補って余りある魅力です。

  • 低初期費用とフリーレント: 礼金なし、敷金1ヶ月、さらにフリーレント2ヶ月は、初期投資(家具家電、民泊申請費など)の負担が大きい転貸民泊において、資金繰りを大きく助けます。

 

❌ 悪い点(リスクと課題)

 

  • 駅遠: 徒歩24分は、電車移動を主とするインバウンドや都心通勤者にとって致命的な弱点です。車移動をしない層はターゲットから除外せざるを得ません。

  • 高めの賃料: 駅遠の木造アパートで月額22.8万円は、賃貸住宅として見ても高水準であり、民泊として固定費が重くなる原因となります。

  • 木造の音問題: 木造アパートの2階建であり、騒音による近隣トラブルのリスクがRC造マンションよりも高まります。


 

想定収益シミュレーション(民泊新法:年間180日営業)

 

都心の観光需要に頼れないため、長期滞在/ワーケーションを視野に入れ、客単価と稼働率を設定します。

  • 年間営業日数: 180日(曜日制限なし)

  • 平均客単価(1泊あたり): 18,000円/棟(駅遠のため単価を控えめに設定)

  • 年間稼働率(営業日換算): 75%(135泊/年 - 規制の緩さと広さを活かし高めに設定)

  • 年間売上: 2,430,000円(18,000円 × 135泊)

  • 年間家賃(固定費): 2,736,000円(228,000円 × 12ヶ月)

  • 年間運営費用: 607,500円(売上の約25%:清掃、手数料、光熱費等)

  • 想定年間利益: -913,500円(2,430,000円 - 2,736,000円 - 607,500円)

    • **フリーレント2ヶ月分(45.6万円)**を考慮すると、実質年間利益は約-457,500円

 

【結論】フリーレント込でも年間約45万円の赤字

 

最高の稼働率(75%)を想定しても、この物件は賃料が高すぎるため、年間約45.7万円の赤字という結果になりました。駅遠立地でこの賃料を賄うのは極めて困難です。

 

💡 黒字化のための戦略

 

この物件を成立させるには、単価を引き上げ、**「賃料に見合う付加価値」**を創造する戦略が必須です。

  1. 「ワーケーション/長期滞在」特化:

    • 4LDKの広さを活かし、各部屋にデスクと高速Wi-Fiを完備。**「リモートワーク最適物件」**として打ち出し、1週間~数週間の中長期滞在者をターゲットにする。長期割引を適用しつつ、単価の安定化を図ります。

  2. 「駐車場2台無料」の最大限活用:

    • IKEA(新三郷)やコストコ(新三郷/入間)、アウトレットなどの埼玉県の大型商業施設や、秩父・長瀞方面の自然観光をセットにした**「車で巡る埼玉周遊プラン」**を提案し、ファミリー層の単価を引き上げる。

  3. 初期投資をフリーレントでカバー:

    • **フリーレント2ヶ月分(45.6万円)**を、家具家電、内装、届出費などの初期費用に充てることで、手出しの初期投資を最小限に抑えることが最重要です。

この物件は、賃料設定が民泊事業として高すぎますが、フリーレントを活かした低初期投資と、車移動・長期滞在に特化した独自のマーケティングが成功すれば、黒字転換の可能性は残ります。