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【宮城県大崎市】民泊可・築52年戸建ての収益性を徹底分析!高額家賃と遠い駅がもたらすリスクとは

物件情報

 

  • 物件URL: https://house.ocn.ne.jp/chintai/detail/0/6987760140/00274878/x06987760140.html

  • 住所: 宮城県大崎市鹿島台平渡字大沢

  • 交通: JR東北本線鹿島台駅 徒歩2.3km

  • 賃料・管理費: 賃料 16.8万円 / 管理費 なし

  • 敷金/礼金: 1ヶ月分 / なし

  • 間取り/専有面積: 4LDK / 139.29㎡

  • 建物種別/築年数: 戸建て(木造2階建) / 築52年10ヶ月

  • その他: 駐車場2台無料、オール電化、フリーレント2ヶ月、事務所使用可、民泊可転貸可、現状貸し


 

民泊適正評価

 

  • 良い点

    1. 民泊運営の許可: 「民泊可」「転貸可」と明記されており、安心して事業を始められる点が最大のメリットです。

    2. 広々とした間取り: 139.29㎡の4LDKは、ファミリーや大人数グループの宿泊に最適です。

    3. 駐車場2台分無料: 駅から遠いため、車で来るゲストをターゲットにしやすいです。駐車スペースが無料であることは大きな強みとなります。

    4. オール電化: ガス代がかからないため、光熱費の管理がしやすいです。

    5. フリーレント2ヶ月: 事業開始後すぐに家賃が発生しないため、内装準備期間の負担を軽減できます。

  • 悪い点

    1. 非常に高額な家賃: 郊外の築古戸建て物件としては、月額16.8万円という家賃は非常に高額です。これが運営上の最大の固定費となり、利益を圧迫する可能性があります。

    2. 駅からの距離: 駅まで徒歩2.3km(約28分)は非常に遠く、公共交通機関を利用するゲストの集客は絶望的です。車を持たないゲストや外国人観光客からの予約は期待できません。

    3. 築年数の古さ: 築52年という古さから、予期せぬ設備の故障や修繕費用が発生するリスクが非常に高いです。

    4. 「現状貸し」の契約: 内装や設備の修繕・改修は借主負担となるため、入居時に多額のリフォーム費用がかかる可能性があります。


 

契約前に確認するポイント

 

  • 修繕範囲の見積もり: 専門家を同行させて物件の内見を行い、電気設備、水回り、屋根、外壁など、必要な修繕箇所と費用を正確に見積もりましょう。

  • 事業用契約の条件: 事業用として契約する場合、消費税が別途加算される可能性があります。契約前に賃料と礼金にかかる消費税について確認しましょう。

  • 自治体への確認: 大崎市で民泊事業を行う場合の条例や条件について、事前に保健所や消防署に確認し、必要な手続きや設備要件を把握しておきましょう。


 

周辺地域の平均稼働率

 

宮城県の民泊稼働率は季節によって大きく変動します。特に、スキー客や温泉客が多い冬季は高稼働が期待できる一方で、夏季は需要が低迷する傾向があります。郊外にあるこの物件は、都心部(仙台市)の平均稼働率(約58%)よりも低く見積もる必要があります。ここでは、現実的な想定として**年間平均稼働率35%**でシミュレーションを行います。


 

運営した場合の想定年間利益

 

  • 月額固定費用: 賃料 16.8万円

    • 年間固定費用: 16.8万円 × 12ヶ月 = 2,016,000円

  • 想定年間売上:

    • 広い間取りと駐車場付きという強みを活かし、1泊あたり25,000円(複数人利用を想定)と仮定します。

    • 25,000円/泊 × 365日 × 35%(稼働率) = 3,193,750円

  • 年間運営費用(変動費):

    • 清掃・消耗品費: 1泊あたりの清掃を1.5万円と仮定し、年間128回の清掃で1,920,000円

    • 運営代行費用: 売上の20%と仮定し、638,750円

    • その他雑費: 200,000円

    • 年間費用合計: 2,016,000円 + 1,920,000円 + 638,750円 + 200,000円 = 4,774,750円

  • 想定年間利益:

    • 3,193,750円(売上) - 4,774,750円(費用) = -1,581,000円

このシミュレーションから、年間で約158万円の赤字となる可能性が示されました。高額な家賃に加え、清掃や運営代行費が大きな負担となり、収支が全く見合わないことがわかります。


 

想定利益を改善するためのアイデア

 

  1. セルフ運営への切り替え: 運営代行費用(年間約64万円)や清掃費用(年間約192万円)は大きなコストです。これをすべて自分で行うことで、収益性を劇的に改善できます。

  2. ターゲットの明確化: 広い間取りと駐車場を活かし、家族連れや車でのグループ旅行に特化した物件にしましょう。特に、近隣のアウトドア施設やゴルフ場、スキー場などと連携し、特典付きの宿泊プランを提供することで集客力を高められます。

  3. DIYでコスト削減: 「現状貸し」という条件を逆手にとって、DIYで内装をカスタマイズしましょう。地元の木材やリサイクル資材を活用することで、リフォーム費用を抑えつつ、ユニークな付加価値を生み出すことができます。

  4. 長期滞在プランの提供: ワーケーションや出張者、学生などをターゲットに、週単位や月単位での割引を提供することで、安定した稼働を確保し、清掃回数を減らすことができます。

  5. 副業としての利用: この物件は、事業収入を得るというよりも、自分や家族の趣味の場(別荘)として利用しつつ、空いている期間だけ民泊として貸し出す、というスタイルに向いているかもしれません。