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千葉県船橋市・民泊可物件ガイド:駐車場無料・家賃5.9万円の戸建ては儲かるか?

物件情報

 


 

民泊適正評価

 

【良い点】

  • 初期費用と家賃が格安: 敷金・礼金が不要で、月額6万円という家賃は、運営における固定費を極限まで抑えることができます。

  • 広さと駐車場付き: 3Kという広さは、ファミリーやグループの宿泊に対応できます。さらに、無料で駐車場を利用できる点は、駅からの距離を補う最大の強みであり、車移動のゲストをターゲットにできます。

  • ペット相談可: 近年需要が高まっているペット同伴の旅行客をターゲットにできるため、競合物件との差別化が図れます。

  • リフォーム済み: 2024年7月に壁紙やキッチンなどがリフォームされており、比較的きれいな状態で事業を始められます。

【悪い点】

  • 駅からの距離が遠すぎる: 徒歩23分という立地は、公共交通機関を利用するゲストの集客をほぼ不可能にします。集客は車利用客に限定されるでしょう。

  • 郊外の物件: 船橋市は都心へのアクセスは良いものの、観光地ではありません。明確なコンセプトを打ち出さないと、集客に苦戦する可能性があります。

  • 清掃費用が収益を圧迫: 1泊あたりの単価が低い一方で、清掃費用はほぼ固定で発生します。外部に清掃を依頼すると、収益の大部分が清掃費に消えてしまう可能性があります。


 

契約前に確認するポイント

 

  • 民泊運営の具体的なルール: 住宅街に位置するため、騒音やゴミ出しなどで近隣住民とのトラブルにならないよう、運営上のルールを事前に貸主と協議しておくことが重要です。

  • ペット飼育の条件: 「ペット飼育の場合敷金1ヶ月増退去時償却」と記載があるため、追加でかかる費用と償却の範囲を事前に確認しておきましょう。


 

周辺地域の平均稼働率

 

船橋市はベッドタウンであり、主要な観光地ではありません。そのため、民泊の稼働率は都心部よりも低い傾向にあります。この物件のように駅から遠い立地の場合、**年間平均稼働率50%**を目標にするのが現実的でしょう。


 

運営した場合の想定年間利益

 

低家賃という最大のメリットがある一方で、低稼働率と清掃費用が収益をどう圧迫するか、シミュレーションを行います。

  • 運営コスト: 年間家賃6万円×12ヶ月=72万円。その他、水道光熱費・Wi-Fi費用を月2万円、清掃費を1回8,000円と仮定します。

  • 客単価・稼働率: 1泊あたり15,000円、年間平均稼働率を50%と仮定します。

【シミュレーション】

  • 年間売上: 15,000円 × 365日 × 0.50(稼働率)= 2,737,500円

  • 年間経費(初年度):

    • 家賃:720,000円

    • 初期費用:150,000円

    • 水道光熱費など:240,000円

    • 清掃・消耗品費(清掃業者に依頼):1,464,000円

    • 管理・手数料(売上の10%):273,750円

    • 年間総経費: 2,847,750円

  • 想定年間利益(初年度): 2,737,500円(売上)- 2,847,750円(経費)= -110,250円

このシミュレーション結果からわかる通り、清掃業者に依頼した場合、年間10万円程度の赤字となる可能性が高いです。 家賃が安くても、清掃費が収益の半分以上を占めてしまうため、利益を出すのは非常に困難です。


 

想定利益をさらに高めるためのアイデア

 

  • 清掃のセルフ化: この物件で利益を出すための唯一にして最大の鍵は、清掃を自分で行うことです。これにより、年間140万円以上かかる清掃費をゼロにでき、事業として成り立つ可能性が大幅に高まります。

  • ターゲット層の明確化: 「駐車場付き」「ペット可」という強みを最大限に活かし、車で旅行するファミリーや、ペットと旅行したい層に特化したコンセプトを打ち出しましょう。

  • 周辺観光地のPR: 成田空港やららぽーとTOKYO-BAY、ふなばしアンデルセン公園など、車でアクセスしやすい周辺の観光地を積極的にPRすることで、集客を強化できます。