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大阪市生野区・民泊可物件ガイド:JR環状線徒歩圏内の庭付き戸建て、その収益性と注意点

物件情報

 

  • 所在地: 大阪市生野区勝山南

  • 交通: JR大阪環状線 桃谷駅徒歩約14分、寺田町駅徒歩約17分

  • 間取り・面積: 4DK・72.79㎡

  • 家賃: 98,000円

  • その他: 庭付き、ペット可、仲介手数料・更新料0円、2022年リフォーム済み、築35年

  • 物件情報URL: https://jmty.jp/osaka/est-hou/article-et9rt


 

民泊適正評価

 

【良い点】

  • オーナー直接契約と初期費用の安さ: 仲介手数料、管理費、更新料が全てゼロなのは、事業運営における固定費を大幅に削減できる大きなメリットです。ただし、礼金と敷金は発生します。

  • 2022年リフォーム済み: 築35年という築年数はやや気になりますが、直近でリフォームされているため、水回りや内装は比較的きれいで、ゲストを迎え入れる準備がしやすいでしょう。

  • 多様なニーズに対応可能: 広い庭やペット可、2階建て4部屋という間取りは、ファミリー層やグループ旅行、ペット連れのゲストなど、幅広いニーズに対応できます。

  • 開放感と利便性: 三方道路に面しており、日当たりも良好です。また、区役所や公園が近くにあり、長期滞在者にとっても暮らしやすい環境です。

【悪い点】

  • 観光中心地からの距離: 物件はJR環状線沿いですが、大阪駅や難波、心斎橋といった主要な観光地や繁華街からは少し離れています。徒歩14分という駅からの距離も、大きな荷物を持つ観光客にはデメリットとなりえます。

  • 築年数: 2022年にリフォーム済みとはいえ、築35年という築年数は、見えない部分の老朽化が進行している可能性を否定できません。将来的に予期せぬ修繕費が発生するリスクがあります。

  • 初期費用の高さ: 仲介手数料は無料ですが、礼金2ヶ月分(19.6万円)と敷金1ヶ月分(9.8万円)が発生します。合計29.4万円は、事業を始める際の初期投資として軽視できない金額です。


 

契約前に確認するポイント

 

  • リフォーム内容の確認: どこまでリフォームされているか、水回りや断熱材など、目に見えない部分も事前に確認しておきましょう。

  • 周辺環境の調査: 騒音やゴミ出しなど、近隣住民とのトラブルを避けるため、事前に現地を訪れて雰囲気を掴んでおくことが重要です。

  • ペット飼育条件の詳細: ペット可とはいえ、飼育可能な頭数や種類、ルールなどを具体的に確認し、契約書に明記してもらいましょう。


 

周辺地域の平均稼働率

 

大阪市全体の民泊稼働率は非常に高い水準で、観光の中心地では80%を超えることも珍しくありません。しかし、生野区のような中心地から少し離れたエリアでは、**50%〜60%**程度を見込んでおくのが現実的です。特に閑散期には稼働率が大きく落ち込むことを考慮に入れる必要があります。


 

運営した場合の想定年間利益

 

現実的な収益シミュレーションを行います。

  • 運営コスト: 家賃98,000円、年間で1,176,000円。その他、水道光熱費・Wi-Fi費用を月3万円、清掃費用や消耗品を月8万円と仮定します。

  • 客単価・稼働率: ファミリー層やグループ向けに1泊あたり15,000円、年間平均稼働率を60%と仮定します。

【シミュレーション】

  • 年間売上: 15,000円 × 365日 × 0.60(稼働率)= 3,285,000円

  • 年間経費(初年度):

    • 家賃:1,176,000円

    • 初期費用(礼金・敷金):294,000円

    • 水道光熱費など:360,000円

    • 清掃・消耗品費:960,000円

    • 管理・手数料(売上の10%):328,500円

    • 年間総経費: 3,118,500円

  • 想定年間利益(初年度): 3,285,000円(売上)- 3,118,500円(経費)= 166,500円

このシミュレーションでは、初年度は初期費用が収益を圧迫し、利益はわずかです。しかし、2年目以降は初期費用がなくなるため、単純計算で年間約46万円の利益が見込めます。安定した収益を確保するためには、ターゲット層を明確にし、集客に力を入れることが不可欠です。


 

想定利益が低い場合の改善アイデア

 

  • コンセプトの差別化: 「ペットと泊まれる大阪の民泊」や「ファミリーに特化した民泊」など、物件の強みを活かしたコンセプトを打ち出すことで、特定のターゲット層に響かせることができます。

  • 価格戦略の最適化: 週末や連休といった繁忙期には強気の価格設定を、閑散期には長期滞在者向けに割引プランを提供するなど、柔軟な価格戦略で稼働率を最大化しましょう。

  • 多言語対応とSNS活用: 駅から少し離れているため、物件の魅力を伝えるためのウェブサイトやSNSアカウントでの情報発信が特に重要です。多言語で情報を発信することで、インバウンド客の獲得に繋がります。