物件情報
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住所: 大阪府大阪市中央区日本橋2
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賃料: 12.5万円
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管理費等: 10,000円
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敷金/礼金: - / 50万円
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間取り/広さ: 1DK / 25㎡
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築年月: 1989年8月(築37年)
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交通:
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近鉄難波線/近鉄日本橋駅 徒歩9分
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南海本線/難波駅 徒歩9分
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その他: 民泊相談可、特区民泊/民泊新法/簡易宿泊/旅館業など幅広い許可に対応。
民泊適正評価
この物件は、民泊運営を検討している方にとって、非常に魅力的なポイントを複数備えています。
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メリット:
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好立地: 難波、心斎橋、道頓堀といった大阪を代表する観光地の中心に位置しており、高い集客力が見込めます。
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充実した設備: オートロック、独立洗面台、バストイレ別、フローリングなど、ゲストの満足度を高める設備が充実しています。
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民泊仲介実績: 民泊仲介に特化した不動産会社がサポートしてくれるため、許可取得や運営に関する不安を軽減できます。
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デメリット:
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高額な初期費用: 礼金が50万円と非常に高額なため、初期投資額が大きくなります。
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築年数の古さ: 築37年と古いため、内装はきれいにリフォームされていても、水回りや設備に予期せぬトラブルが発生するリスクも考慮すべきです。
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競合の多さ: 日本橋・難波エリアは民泊物件が非常に多いため、価格競争に巻き込まれるリスクがあります。
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契約前に確認するポイント
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初期費用の詳細: 礼金50万円に加え、仲介手数料や鍵交換費用、火災保険など、契約時に発生するすべての初期費用を正確に把握しましょう。
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民泊の許可・条件: どのような許可(特区民泊、民泊新法、旅館業法など)が可能か、また、その許可を得るための具体的な条件を不動産会社を通じて確認することが必須です。
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内装・設備の状況: 築年数が古い物件のため、掲載写真だけでなく、実際に内見をして設備の状況を細かく確認しておきましょう。
周辺地域の平均稼働率と想定年間利益
大阪市は全国でも有数のインバウンド需要を誇り、民泊の稼働率も非常に高い水準にあります。日本橋・難波エリアは特に人気が高く、中心部の物件では年間稼働率80%を超えることも珍しくありません。ここでは、駅近という強みを考慮し、現実的な年間稼働率を70%と仮定して収支をシミュレーションします。
【前提条件】
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家賃・管理費: 12.5万円 + 10,000円 = 13.5万円/月
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想定運営コスト: 2万円/月(光熱費、Wi-Fi、消耗品費など)
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清掃費: 3,000円/回 × 稼働回数
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民泊運営代行費用: 月売上の20%(委託する場合)
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年間稼働率: 70%
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平均宿泊単価: 1泊あたり1万円(1DK物件の相場を考慮した設定)
【想定収益】
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年間稼働日数: 365日 × 70% = 255.5日
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年間売上: 255.5日 × 1万円/泊 = 約255.5万円
【想定経費】
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年間家賃・管理費: 13.5万円 × 12ヶ月 = 162万円
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年間運営コスト: 2万円 × 12ヶ月 = 24万円
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年間清掃費: 255.5回 × 3,000円/回 = 約76.6万円
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年間代行費用: 255.5万円 × 20% = 51.1万円
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年間総経費: 162万円 + 24万円 + 76.6万円 + 51.1万円 = 約313.7万円
【想定年間利益】
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年間利益: 255.5万円 - 313.7万円 = ▲約58.2万円
上記のシミュレーションでは、年間約58万円の赤字という厳しい結果になりました。これは、特に運営代行費用と清掃費、そして高額な賃料が利益を圧迫するためです。
想定利益が低い場合の改善アイデア
この物件で収益を上げるためには、徹底したコスト管理と集客戦略が不可欠です。
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徹底的な内製化: 清掃やゲスト対応を自身で行うことで、清掃費と代行費用を大幅に削減できます。これにより、年間約127.7万円のコストが削減され、収益は一気に黒字に転じます。
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価格設定の最適化: 競合が少ない平日の料金を抑える一方で、週末や繁忙期(ゴールデンウィーク、年末年始など)は強気の料金設定にすることで、全体の平均単価を引き上げましょう。
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コンセプトの確立: 単なる宿泊施設ではなく、「アニメの聖地巡礼」「ショッピングに特化」など、ターゲットを絞ったコンセプトを設定することで、競合との差別化を図り、集客力を高めることができます。
この物件は、立地の良さという最大の強みを持つ一方で、賃料と収益のバランスを慎重に考える必要があります。自分で運営を行うことを前提に事業計画を立てることで、この物件のポテンシャルを最大限に引き出し、収益化を目指すことができるでしょう。