物件情報
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物件名: グリーン上蛭田戸建
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住所: 埼玉県春日部市上蛭田291-5
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賃料: 7.4万円
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管理費等: 3,000円
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敷金/礼金: 1ヶ月 / なし
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間取り: 3SLDK
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専有面積: 81.7㎡
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築年月: 1984年10月(築41年)
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交通:
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東武野田線 豊春駅 徒歩5分
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東武野田線 東岩槻駅 徒歩20分
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その他: 民泊・グループホーム応相談、ペット多頭飼い・大型犬も相談可、駐車場あり(有料)、駐輪場あり(有料)
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物件URL: https://www.homes.co.jp/chintai/room/5e37cc4ff9a514b95e60ac5dfaf3857ee4e28935/?bid=37011600170295
民泊適正評価
この物件は、都心から少し離れた場所で民泊事業を始めたい方にとって、非常に魅力的な選択肢となり得ます。
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メリット:
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賃料の安さ: 月額7.4万円という賃料は、100㎡近くの広さを持つ一戸建てとしては非常に安価であり、高い利益率を確保しやすいです。
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好立地: 豊春駅から徒歩5分という駅近の立地は、ゲストにとって大きな利便性となります。
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ペット可: ペット同伴可能な民泊物件はまだ少なく、特に大型犬も相談可能という点は、ペット連れ旅行客というニッチな需要を効率的に取り込める強力な強みです。
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広さと間取り: 3SLDKという間取りは、ファミリーやグループ旅行客の長期滞在にも対応できます。
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デメリット:
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エリアの知名度: 豊春エリアは、東京や大阪のような国際的な観光地ではありません。そのため、単に「駅近」というだけでは集客が難しく、エリアの魅力を伝えるための工夫が必要です。
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築年数の古さ: 築41年と古いため、内装はきれいでも、水回りや設備に予期せぬトラブルが発生するリスクも考慮すべきです。
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有料の駐輪・駐車場: 駐車場が有料であるため、自家用車やバイクで来るゲストにとっては少し不便に感じられるかもしれません。
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契約前に確認するポイント
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民泊の許可・条件: 「民泊応相談」という記載ですが、どのような許可(民泊新法、旅館業法など)が必要か、その取得条件を不動産会社を通じて確認することが必須です。
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初期費用: 敷金1ヶ月分に加え、仲介手数料、火災保険、ペット飼育に関する追加費用(1匹につき敷金1ヶ月)など、契約時に発生するすべての初期費用を正確に把握しましょう。
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付帯設備: 掲載されている情報では、家具や家電の有無が不明確です。ゲストに必要な家具や家電の購入費用を見積もっておく必要があります。
周辺地域の平均稼働率と想定年間利益
郊外エリアでの民泊稼働率は都心に比べて低い傾向にありますが、ファミリーやグループ層の週末利用、あるいは特定の目的(ゴルフ、レジャーなど)を持ったゲストからの需要が見込めます。ここでは、現実的な年間稼働率を40%と仮定して収支をシミュレーションします。
【前提条件】
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家賃・管理費: 7.4万円 + 3,000円 = 7.7万円/月
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想定運営コスト: 2万円/月(光熱費、Wi-Fi、消耗品費など)
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清掃費: 6,000円/回 × 稼働回数
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民泊運営代行費用: 月売上の20%(委託する場合)
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年間稼働率: 40%
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平均宿泊単価: 1泊あたり1.5万円(広さとペット可の付加価値を考慮した設定)
【想定収益】
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年間稼働日数: 365日 × 40% = 146日
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年間売上: 146日 × 1.5万円/泊 = 約219万円
【想定経費】
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年間家賃・管理費: 7.7万円 × 12ヶ月 = 92.4万円
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年間運営コスト: 2万円 × 12ヶ月 = 24万円
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年間清掃費: 146回 × 6,000円/回 = 87.6万円
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年間代行費用: 219万円 × 20% = 43.8万円
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年間総経費: 92.4万円 + 24万円 + 87.6万円 + 43.8万円 = 約247.8万円
【想定年間利益】
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年間利益: 219万円 - 247.8万円 = ▲約28.8万円
上記のシミュレーションでは、年間約28.8万円の赤字という厳しい結果になりました。賃料が安くても、稼働率が低いと収益を出すのは難しいということがわかります。
想定利益が低い場合の改善アイデア
この物件で収益を上げるためには、徹底したコスト管理と集客戦略が不可欠です。
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徹底的な内製化: 清掃やゲスト対応を自身で行うことで、清掃費と代行費用を大幅に削減できます。これにより、年間約131万円のコストが削減され、収益は一気に黒字に転じます。
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ターゲットの絞り込み: 都心からのアクセスが良い点を活かし、短期出張者やワーケーション需要を狙う。また、ペット可という強みを最大限に活かし、ペット同伴客向けの特別なサービスやアメニティを充実させましょう。
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価格設定の最適化: 週末や長期休暇中は強気の料金設定にすることで、全体の平均単価を引き上げましょう。また、閑散期には地元住民向けの短期貸し出しなど、民泊以外の利用方法も検討すると良いでしょう。
この物件は、安価な賃料と広さという大きなポテンシャルを秘めていますが、都心物件よりも綿密な集客戦略が必要です。自分で運営を行うことを前提に事業計画を立てることで、この物件の強みを最大限に活かし、高収益を目指すことができるでしょう。