物件情報
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物件種別: 貸店舗・事務所(平屋建て)
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住所: 大阪府大阪市生野区桃谷2丁目
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最寄駅: 近鉄大阪線「鶴橋駅」徒歩9分、JR大阪環状線「桃谷駅」徒歩10分
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家賃: 150,700円
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管理費等: 6,875円
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敷金/礼金: 30万円/1ヶ月
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使用部分面積: 55.95㎡
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築年数: 築109年8ヶ月(2020年デザイナーズフルリノベーション済)
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特徴: 飲食店利用可能、バス・トイレ別、民泊利用可能
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物件情報URL: https://house.ocn.ne.jp/tenpo/detail/0/6978855256/50101847/x06978855256.html
民泊適正評価
この物件の最大の強みは、大阪屈指の観光地である鶴橋エリアにあり、コリアタウンも徒歩圏内という圧倒的な立地です。インバウンド需要が高く、通年を通して安定した集客が見込めます。また、「昭和レトロ」をコンセプトにフルリノベーションされているため、古い物件であることをむしろ強みとして活用できます。一般的な民泊物件にはないユニークな内装は、SNSなどで拡散されやすく、集客の大きな武器となるでしょう。オーナーが民泊利用を明確に承諾している点も、運営を検討する上で重要なポイントです。
しかし、デメリットも明確です。まず、月額15.7万円という高額な賃料に加え、飲食店として利用する場合は敷金・礼金がさらに上がる可能性があります。また、この物件は「貸店舗・事務所」であり、宿泊施設として運営するためには「簡易宿泊所」の営業許可が必要です。築109年という古い建物であるため、消防法や建築基準法に適合させるための改修工事に多額の費用がかかる可能性があります。
契約前に確認するポイント
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用途変更許可の可能性: 鶴橋エリアは民泊需要が高い一方で、許可申請には厳しい要件が課せられます。物件を管轄する大阪市の保健所や建築指導課に、宿泊施設への用途変更が物理的・法的に可能か、事前に確認することが必須です。
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初期投資の試算: 築109年の物件を宿泊施設として運営するには、消防設備や内装の改修費用が膨大になる可能性があります。複数の専門業者から見積もりを取り、現実的な初期投資額を把握しておきましょう。
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契約条件の確認: 「飲食店の場合別途礼金、敷金UPあり」と記載されています。民泊運営がどの条件に該当するのか、貸主と明確に確認する必要があります。
周辺地域の平均稼働率
大阪は観光需要が非常に高く、特に鶴橋エリアは食と文化の中心地として通年賑わっています。周辺の民泊やゲストハウスは、年間平均で**60〜70%**の稼働率を維持しているケースが多いようです。週末や長期休暇、万博などのイベント時には、さらに稼働率が向上することが期待できます。
運営した場合の想定年間利益
この物件を簡易宿泊所として365日運営し、高稼働を維持できた場合の利益を試算します。
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想定稼働日数: 365日 × 70%(稼働率) = 255日
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想定宿泊単価: 55.95㎡の広さとユニークな内装を考慮し、1泊あたりの平均単価を12,000円と仮定します。
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年間売上: 12,000円 × 255日 = 3,060,000円
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年間家賃: 150,700円 + 6,875円 = 157,575円/月
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年間総賃料: 157,575円 × 12ヶ月 = 1,890,900円
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年間粗利益: 3,060,000円 - 1,890,900円 = 1,169,100円
この粗利益から、水道光熱費、清掃費、予約サイトへの手数料(15~20%)、そして多額になる可能性のある初期の改修費用を差し引くと、利益を出すことは非常に難しいと言えます。特に、初期費用が想定外に膨らんだ場合、赤字に陥るリスクが高いです。
想定利益が低い場合の改善アイデア
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コンセプトの徹底: 昭和レトロな内装をさらに磨き上げ、レトロゲームやレコードを置くなど、ターゲット層の心を掴む付加価値を提供します。
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体験型プランの導入: 1階の店舗部分を活かし、宿泊者向けの「たこ焼き作り体験」や「昭和バー体験」など、滞在をより魅力的にするサービスを提供します。
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複合的な収益モデル: 民泊だけでなく、日中や夜間は時間貸しでレンタルスペースとして貸し出すなど、複数の収益源を確保することで、賃料をカバーできる可能性があります。