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千葉県いすみ市で始める民泊事業:長者町駅近くの海近物件を徹底解説

物件情報

 

  • 住所: 千葉県いすみ市 岬町江場土

  • 交通: JR外房線 長者町駅

  • 賃料: 10万円(応相談)

  • 管理費: なし

  • 間取り/面積: 不明(2階に6畳2間、納戸2つあり、1階はLDK)

  • 建築年数: 不明(築年数は古い)

  • 特徴: 海まで100m、現在大規模リフォーム中(屋根・外壁・サッシ・玄関ドア等)、民泊可能、周辺も民泊ウェルカム、消防の調査済み。

  • https://jmty.jp/chiba/est-sha/article-1jhpu5

 

民泊適正評価

 

この物件は、民泊運営を真剣に考える方にとって、非常に魅力的な選択肢となり得ます。最大の強みは、海から徒歩圏内という圧倒的なロケーションと、リフォーム中であるため内装に希望を反映できる柔軟性です。

  • メリット:

    • 立地: 海まで100mという最高の立地は、サーフィンや海水浴を楽しむゲストを確実に引きつけます。

    • リフォーム: 屋根や外壁、窓サッシ、玄関ドアが新品に交換されており、築年数の古さからくる建物の不安が大幅に解消されています。

    • 柔軟性: 内装のリフォームが進行中であるため、自身の民泊コンセプトに合わせたデザインや設備投資が可能。他にはないユニークな空間を創り出すことができます。

    • 民泊ウェルカム: オーナーや周辺地域が民泊に協力的であることは、トラブル防止や運営のしやすさにおいて非常に重要です。

  • デメリット:

    • 築年数: 築年数が古いため、リフォーム範囲外の箇所(例えば配管など)に将来的なトラブルが発生するリスクがゼロではありません。

    • リフォームの不確定性: 「まだ計画段階」とされている部分があり、完成までに時間がかかったり、計画が変更されたりする可能性があります。

    • 冷暖房効率: 梁を剥き出しにする場合、冷暖房効果が薄れる可能性があり、光熱費が高くなるかもしれません。


 

契約前に確認するポイント

 

  1. リフォームの進捗と完成時期: どこまでリフォームが完了しているか、残りの工事内容と完成予定時期を具体的に確認しましょう。

  2. 初期投資の範囲: 自身で負担する必要があるリフォーム費用や、民泊運営に必要な家具・家電・備品の購入費用を把握します。

  3. 賃貸条件の詳細: 賃料10万円はあくまで「適当」とされているため、具体的な賃貸条件(家賃、契約期間、保証金など)を明確に交渉する必要があります。

  4. 消防の確認: 消防に一度来てもらっているとのことですが、実際に「民泊仕様」として認定されるための条件(火災報知器の設置、消火器の配置など)を詳しく確認し、自身の費用負担の有無を明確にしておきましょう。


 

周辺地域の平均稼働率と想定年間利益

 

いすみ市は観光地として人気があり、特に夏場や週末は高い宿泊需要が見込めます。ここでは、現実的な年間稼働率を40%と仮定して収支をシミュレーションします。

 

【前提条件】

 

  • 家賃: 10万円/月

  • 想定運営コスト: 3万円/月(光熱費、Wi-Fi、消耗品費など)

  • 清掃費: 7,000円/回 × 稼働回数

  • 民泊運営代行費用: 月売上の20%(委託する場合)

  • 年間稼働率: 40%

  • 平均宿泊単価: 1泊あたり2万円(サーフボード片手のゲスト層やファミリー層を想定)

 

【想定収益】

 

  • 年間稼働日数: 365日 × 40% = 146日

  • 年間売上: 146日 × 2万円/泊 = 約292万円

 

【想定経費】

 

  • 年間家賃: 10万円 × 12ヶ月 = 120万円

  • 年間運営コスト: 3万円 × 12ヶ月 = 36万円

  • 年間清掃費: 146回 × 7,000円/回 = 102.2万円

  • 年間代行費用: 292万円 × 20% = 58.4万円

  • 年間総経費: 120万円 + 36万円 + 102.2万円 + 58.4万円 = 316.6万円

 

【想定年間利益】

 

  • 年間利益: 292万円 - 316.6万円 = ▲約24.6万円

上記のシミュレーションでは、年間約24.6万円の赤字という結果になりました。これは、年間稼働率40%という前提と、運営代行費用を含めた場合の結果です。

 

想定利益が低い場合の改善アイデア

 

利益がマイナスになる場合でも、収益性を向上させるための方法はいくつかあります。

  1. 宿泊単価の引き上げ:

    • 高付加価値サービスの提供: 宿泊料金に加えて、サーフボードやウェットスーツのレンタル、周辺のサーフショップとの提携、自転車の貸し出しなどを提供することで、付加価値を高めます。

    • ターゲットを絞る: 週末は料金を上げ、平日にはワーケーション向けの長期割引プランを設定するなど、料金設定を柔軟に行いましょう。

  2. コスト削減:

    • 内製化: 清掃やゲスト対応を自身で行うことで、清掃費と代行費用を大幅に削減できます。

    • 光熱費の管理: ゲストがいない時間は電気を消すなど、コスト意識を持って運営しましょう。

  3. 稼働率の向上:

    • プロモーション強化: SNSやブログ、YouTubeなどを活用して、物件の魅力を積極的に発信し、直接予約を増やす努力をしましょう。

    • 周辺施設との連携: 周辺のカフェやレストラン、アクティビティ施設と連携して、ゲストへの特別なサービスを提供し、リピーターや口コミを促します。

この物件は、賃料が固定される一方で、収益は稼働率に大きく左右されます。特に、いすみ市のような季節需要が強いエリアでは、閑散期の対策が非常に重要です。リフォーム中の今だからこそ、理想の民泊施設像を具体的に描き、収支をシミュレーションすることで、リスクを最小限に抑えながら事業を成功に導くことができるでしょう。