物件情報
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住所: 秋田県湯沢市駒形町
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間取り: 8LDDKKSS
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専有面積: 331㎡
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家賃: 6万円
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築年数: 築60年(増築部分は築30年)
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最寄り駅: JR奥羽本線 湯沢駅、十文字駅
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特記事項: 民泊・転貸OK、DIY可能、ペット複数OK、ダブルキッチン、土地100坪
民泊適正評価
この物件は、広さと安さという圧倒的な強みを持つ一方で、築年数の古さと地方という立地が課題となります。しかし、これらの特性を活かしたユニークなコンセプトを打ち出せば、高い収益性を実現できる可能性を秘めているでしょう。
【良い点】
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圧倒的な広さ: 8LDDKKSS、331㎡、土地100坪という規模は、大人数での宿泊や、ワーケーション、合宿など、幅広いニーズに対応できる大きな魅力です。ダブルキッチンというユニークな設備も、グループ利用には非常に便利です。
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破格の賃料: これだけの広さで家賃6万円は驚くほど安く、民泊運営における最大のメリットと言えます。固定費を大幅に抑えられるため、収益化しやすい物件です。
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DIY可能: 「自分好みの家に魔改造したい方」にオススメとあるように、自由に内装をカスタマイズできる点は大きな強みです。古民家風、モダン、北欧風など、独自のコンセプトを確立することで競合との差別化を図れます。
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ペット複数飼育OK: ペットと一緒に宿泊できる民泊はまだ数が少ないため、ペット同伴旅行の需要を掘り起こすことができます。
【悪い点】
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築年数の古さ: 築60年という築年数は、建物の老朽化や設備の不具合が避けられません。特に、水回りや断熱性能など、大規模な修繕が必要になるリスクを考慮する必要があります。
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地方の立地: 最寄り駅から具体的な距離が不明ですが、地方の物件は通年での集客が難しい傾向があります。観光シーズンやイベント時に需要が集中するため、閑散期にどう稼働率を維持するかが課題となります。
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ユニークな間取り: 8LDDKKSSという特殊な間取りは、活かし方によっては大きな魅力となりますが、使いこなせないと無駄なスペースが多くなってしまいます。
契約前に確認するポイント
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DIYの許可範囲: どこまでDIYが許されているのか、また、躯体や設備に関わる大規模な修繕が必要になった場合の費用負担について、事前に大家さんと細かく話し合い、書面で確認しておきましょう。
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物件の現状: 築年数が古いため、内覧時に雨漏りや水漏れ、建物の傾きなどがないか、細部までチェックすることが重要です。
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ライフラインの状況: 上下水道や電気、ガスの状況を確認し、特に冬季の光熱費がどの程度かかるのか想定しておきましょう。
周辺地域の平均稼働率
秋田県湯沢市は、スキーや温泉、酒蔵巡りなど、特定のシーズンに観光客が訪れる地域です。そのため、通年で安定した高い稼働率を維持するのは難しいかもしれません。
しかし、この物件の「広さ」と「安さ」を活かせば、スキーや登山などのグループ、サークル、企業の合宿、ワーケーションなど、特定のターゲット層に特化した運営が可能です。周辺地域の平均稼働率(おおよそ20〜30%)を上回る稼働率を目指すには、ターゲットを明確にした戦略が不可欠です。
運営した場合の想定年間利益
以下の前提条件で、想定年間利益を試算します。
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家賃: 6万円/月
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稼働率: 30%
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宿泊単価: 25,000円/泊
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年間経費:
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家賃: 6万円 × 12ヶ月 = 72万円
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光熱費: 3万円/月 × 12ヶ月 = 36万円
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清掃費: 1泊あたり8,000円 × 110泊 = 88万円
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OTA手数料: 売上の15%
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その他費用(備品、保険など): 20万円
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想定年間売上: 25,000円/泊 × 365日 × 30% = 273.7万円
想定年間利益: 273.7万円(売上) - {72万円(家賃) + 36万円(光熱費) + 88万円(清掃費) + 41万円(手数料) + 20万円(その他)} = 約16.7万円
この物件は、賃料が安いため、稼働率が30%程度でも利益が出る可能性があります。しかし、築古物件のため、突発的な修繕費用がかさむと利益を圧迫するリスクがある点に注意が必要です。
想定利益が低い場合は、改善するためのアイデア
シミュレーションで利益が低いと感じた場合、以下の改善策を検討してみましょう。
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ターゲットの再設定:
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ワーケーション: 広大なスペースと自然豊かな環境を活かし、チームでの長期滞在型ワーケーション施設として売り出します。高速Wi-Fiの整備やワークスペースの充実が必要です。
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合宿・研修: 大人数が宿泊できるため、スポーツ合宿や企業の研修施設としての利用を提案します。
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体験型民泊: 地方ならではの魅力を活かし、農業体験や雪遊び、温泉巡りなどと組み合わせた宿泊プランを提供することで、集客力を高めます。
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DIYで差別化:
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ユニークな空間作り: DIYで内装を完全に刷新し、SNS映えするような唯一無二の空間を作りましょう。
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古民家リノベーション: 築60年の古さを「味」として活かし、囲炉裏風のスペースや和モダンな内装にすることで、他にはない魅力を創出できます。
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多角的な集客:
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SNSマーケティング: InstagramやFacebookで物件の魅力を写真や動画で積極的に発信しましょう。特にDIYの過程を公開するのも有効です。
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地元との連携: 地域の飲食店やアクティビティ施設と提携し、割引サービスや限定プランを提供することで、集客力を高めます。
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この物件は、広さと安さという大きなポテンシャルを秘めている一方で、運営者の企画力やDIYのスキルが問われる物件です。しっかりと戦略を立て、築古というデメリットを逆に魅力に変えることができれば、民泊ビジネスを成功させられるでしょう。