物件情報
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所在地: 大阪市福島区玉川3-3-39
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最寄駅: JR野田駅 徒歩9分、京阪中之島駅 徒歩10分
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家賃: 2.9万円
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管理費: 5,000円
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敷金/礼金: なし
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間取り/面積: 1R / 11.11㎡
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築年数: 1965年5月(築60年)
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特記事項: 民泊歓迎、初期費用無料、水道・ガス代無料、家具・家電支給可、浴室・シャワー室は共同、6ヶ月以内の解約で違約金2ヶ月分
民泊適正評価
この物件は、運営コストを最小限に抑えたい民泊事業者にとって、非常に魅力的な選択肢です。しかし、民泊ゲストの満足度を高めるためには、いくつかの課題をクリアする必要があります。
【良い点】
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圧倒的な低コスト: 家賃2.9万円に加えて、初期費用、水道、ガス代が無料という驚くべき条件は、他の物件ではまず見られません。これは、赤字リスクを極めて低く抑え、利益を出しやすくする最大の強みです。
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便利な立地: 梅田や難波といった主要エリアへのアクセスが良好な福島区に位置しており、観光客の集客が見込めます。
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家具・家電付き: 希望者には家具や家電を支給してもらえるため、初期投資をさらに抑えることが可能です。
【悪い点】
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狭い間取りと共用施設: 11.11㎡という狭い部屋に加えて、浴室やシャワー室が共同である点は、民泊ゲスト、特にインバウンド観光客にとっては大きなデメリットとなる可能性があります。
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築年数: 築60年という古さは、建物の快適性や設備の老朽化、耐震性に対する懸念を抱かせる可能性があります。
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ターゲット層の限定: 狭い部屋と共同施設という条件から、ファミリーやグループ客は難しく、シングルやカップルにターゲットを絞る必要があります。
契約前に確認するポイント
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民泊運営の条件: 共同施設の使い方や、ゴミ出しのルールなど、民泊運営に関する細かいルールを事前に確認し、書面で取り決めておきましょう。
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家具・家電の支給範囲: 支給される家具や家電の種類、状態、数量を具体的に確認し、必要に応じて買い足すものをリストアップしておきましょう。
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共用部分の清掃・管理: 浴室やシャワー室などの共用部分がどのように管理・清掃されているかを確認し、ゲストに快適な環境を提供できるか判断しましょう。
周辺地域の平均稼働率と宿泊料金
大阪市福島区は、梅田に隣接し、おしゃれな飲食店やオフィスが集まるエリアとして人気です。観光客、特にビジネスでの利用客も多いため、民泊の需要は安定しています。
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稼働率: 高い稼働率の事例として、初月から70〜80%を記録するケースも報告されていますが、物件の特性やシーズンによって大きく変動します。
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宿泊料金: 広さや設備が異なるため一概には言えませんが、シングル向けの部屋では、繁忙期で1泊5,000円〜10,000円程度、閑散期では4,000円〜6,000円程度が相場と見られます。
運営した場合の想定年間利益
この物件は、狭い部屋と共同施設という制約があるため、宿泊単価は抑えめになりますが、家賃の安さを活かすことで利益を出すことが可能です。
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初期費用: 初期費用は「無料」と記載されているため、ほぼ不要。家具家電も支給されるため、リネン類や消耗品、装飾品などの購入で10万円〜20万円程度を見積もる必要があります。
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年間収入(シミュレーション)
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1泊あたりの単価:6,000円
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月間稼働日数:20日(約66%の稼働率)
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年間売上:6,000円 × 20日 × 12ヶ月 = 144万円
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年間費用
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家賃・管理費:(2.9万円 + 0.5万円) × 12ヶ月 = 40.8万円
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Wi-Fi代:2,475円 × 12ヶ月 = 2.97万円
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消耗品費:年間約10万円
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清掃費用:年間約20万円(清掃を外注する場合)
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民泊サイト手数料:年間約21.6万円(売上の15%と仮定)
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合計年間費用:約95.37万円
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想定年間利益: 年間売上144万円 - 年間費用95.37万円 = 48.63万円
想定利益が低い場合は、改善するためのアイデア
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ターゲット層の最適化:
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ワーケーション向け: 共同の調理スペースやWi-Fi環境を活用し、長期滞在でコストを抑えたいノマドワーカーや出張者をターゲットにします。
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安価な宿泊を求める個人旅行者: 共同施設に抵抗がないバックパッカーや個人旅行者をメインターゲットにします。
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差別化を図る:
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「オレンジ色のおしゃれな部屋」を強調: 動画にもあったオレンジ色の壁や内装を活かし、SNS映えする部屋として差別化を図ります。
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コスト削減:
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清掃の内製化: 清掃を自分で行うことで、清掃費用を大幅に削減し、利益率を向上させます。
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この物件は、圧倒的な低コストという大きな強みがある一方で、狭い部屋と共同施設という課題も抱えています。これらの特性を理解した上で、ターゲットを絞り、ユニークな魅力を打ち出すことで、年間利益を最大化できる可能性を秘めた物件と言えるでしょう。