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【大阪・天下茶屋】民泊相談可|築77年の戸建て民泊は本当に利益が出るのか?

物件情報

  • 物件名物件詳細(SUUMOリンク)

  • 所在地:大阪府大阪市西成区天下茶屋1丁目

  • 交通
     - 阪堺電気軌道阪堺線「松田町駅」徒歩3分
     - 地下鉄堺筋線「天下茶屋駅」徒歩6分
     - 南海本線「天下茶屋駅」徒歩6分

  • 間取り:1DK(専有面積 25㎡)

  • 賃料:月額 6.8万円(共益費4,000円)

  • 初期費用:敷金6.8万円、礼金27.2万円

  • 築年数:築77年(1948年築)

  • 建物種別:木造・2階建

  • 民泊対応:民泊相談可、事務所利用相談、ルームシェア相談可


民泊適正評価

項目 評価
立地 ★★★★☆(駅近で好立地)
建物状態 ★☆☆☆☆(築77年はかなりのリスク)
間取り ★☆☆☆☆(狭く単身向け限定)
賃料水準 ★★★☆☆(賃料は妥当だが修繕リスク大)
民泊許可の取りやすさ ★★★★☆(相談可能・サポートあり)
周辺観光地 ★★☆☆☆(観光客の主目的地ではない)

総合評価:2.5/5(収益化には工夫が必須)

コメント

アクセスは非常に良いですが、物件の築年数と狭さが致命的です。古民家風リノベーションなどで差別化しない限り、普通の民泊としてはかなり苦しい戦いになる物件です。


契約前に確認するポイント

  • 建物の耐震性と修繕履歴の確認
    築77年の木造住宅は、耐震基準を満たしていない可能性が高く、リフォーム歴・シロアリ被害・雨漏り・床の傾き等、現地確認必須。

  • 消防設備設置の可否とコスト
    古い物件ほど消防法対応のコストが高く、追加投資が重くのしかかる場合あり。

  • 近隣住民との関係
    西成区は民泊が根付いているエリアとはいえ、戸建て物件の場合、近隣住民の理解がないとトラブルに発展しやすい。

  • 物件の防音性
    築古の木造物件は非常に音漏れしやすい。外国人利用者をターゲットにする場合、深夜の出入りや生活音がクレームに繋がる可能性も。

  • 想定客層の明確化
    狭さと立地を考慮し、「一人旅」「安宿志向」のターゲットに絞る必要がある。


周辺地域の平均稼働率

  • 大阪市全体の民泊平均稼働率:約70%

  • 西成区・天下茶屋エリアの民泊平均稼働率:約45〜55%

※低価格帯民泊が密集しており、価格競争が非常に激しいエリアです。


運営した場合の想定年間利益

項目 金額
想定宿泊単価(1〜2名利用時) 約5,000円/泊
想定稼働率 50%
月間売上 約7.5万円
年間売上 約90万円
年間家賃支出 約86.4万円(共益費込み)
その他経費(光熱費・清掃費・手数料) 約35万円
年間想定利益 ▲31.4万円(赤字)

※現状の集客難易度と価格帯を踏まえると、通常運営では赤字がほぼ確定です。


想定利益が低い場合の改善アイデア

  • リノベーションして“古民家宿”として高単価化
    築年数を逆手に取り、「古民家」「昭和レトロ」「町家風」の内装に改装し、写真映えする宿泊施設にすれば、単価を7,000〜8,000円に引き上げられる可能性あり。

  • 外国人バックパッカー特化型
    一泊3,500〜4,000円の低価格に設定し、長期滞在を狙う。特に外国人・長期旅行者向けに簡素で清潔な宿を目指す。

  • 自己清掃型で経費削減
    民泊業者に委託せず、自己管理・自己清掃を徹底すれば、年間の固定経費を20万円ほど削減できる見込み。

  • 月単位の長期貸しプラン併用
    短期民泊ではなく、ウィークリー・マンスリー契約を中心にした運営へ切り替えると、安定した利益確保に繋がる。


まとめ

 

この物件は「家賃が安い」「駅近」という表面的なメリットだけで飛びつくと確実に失敗する物件です。築77年・専有面積25㎡というハード面の弱さが致命的で、通常の民泊運営では赤字になりやすい物件です。

ただし、リノベーションでコンセプト民泊に仕立てる、外国人バックパッカーに特化する、長期滞在者をメインターゲットにするなどの工夫次第で、活用の余地は残されています。

「格安民泊」=「儲かる」という安易な思考は禁物。立地・物件スペック・ターゲット戦略を冷静に検討し、本当に自分に合った運営スタイルかどうか、慎重に見極めましょう。